アニメで見る「危なーい!…フゥ…」のやつ無理説

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

 

 

みなさんは、アニメでこんなシーンを見たことないだろうか?

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そう、何かのはずみでワレモノを落とした時に、別のキャラが「危なーい!」と叫びながらスライディングしてナイスキャッチするやつ*1である。

 

思ったんだけど、

これ、無理じゃない?ものって意外と速く落下しない?

 

というわけで、「危なーい…フゥ…」ができるかどうかを検証しようと思う。

 

とは言っても、このブログの運営者は私一人。オモのコロのように大人数が協力してくれればよいが、運動神経がカスすぎて球技大会から受動的に外れたことがある自分がナイスキャッチできないだけでは説立証の役に立たんし、そういう協力者を募る気も起きない…………仲のいい野球部員なんか一人もおらんし!

 

と、いうわけで、今回は計算ツールに頼る、「算出」にとどめることとした。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1238740974

 

こちらが、空気抵抗まで考えて物体が落ちる時間とか調べてクレール。なお、当ブログではプラマイ岩橋の猫キャッチ*2以来2度目の登場

 

まず、物体を落下させる高さだが、このシーンは屋内で起きがち、ということで一般的な住宅の階高である2.5mを採用。このデータも、プラマイ岩橋猫キャッチ記事の流用である。

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というわけで、調べたところ、だいたい0.7秒というまとめ方をしておけば大丈夫っぽいことが分かった。空気抵抗を考えると質量が大きい方が落下が速いのは当然だが、それでも1kgと72kgでは落下速度に大差ないのだ。

つぎに、「人間が物体の落下を認知してから神経を経て脳に信号が行き、行動を起こすまでの時間」を調べることにした。その結果……………

http://www.nextftp.com/jissen/6-5.htm

明らかにシェアを前提としていない中学理科教材のフリー素材的なサイトを発見し、だいたい0.2秒というまとめ方をしておけば大丈夫っぽいことがわかった。ありがとう、有効数字。

 

ということで、一旦整理すると、2.5mの高さから物体が落下するのには0.7秒しかかからないが、ヒトは認知してから動くまでに0.2秒かかるので、0.7-0.2=0.5秒でスライディングしないと間に合わないことがわかった。

ここまで決めたら、最後は物体の落下事故から何m前からなら駆けつけられるかを調べるべく、人間の走力を調べるのみだが、これに関してはサンプルが多いので心配いらない。

 

  • サンプル1:ウサインボルト

そう、サンプルとは、早い話が100m走の記録である。というわけで、まずは人類最速のサンプルから検証しよう。

ウサインボルトが樹立した100m走の世界新記録は9秒58、200m走の記録が19秒19。淫夢営業をしたくなる気持ちをグッとこらえると、100÷9.58=10.4384134…m/sが、ウサインボルトの秒速である。しかし、ウサインボルトは0.5秒しか使えないので、ウサインボルトが落下物をナイスキャッチするには、10.4384134×0.5=5.21920668…m以内で落下事故が起きる必要がある。

畳は基本的に90cm×180cmなので*3、ウサインボルトは畳3枚ぶんくらいなら助けに行けるということが分かった。けっこうイケるやん!

 

  • サンプル2&3:女子中高生の新記録

けっこうイケるやん!じゃあないんだよ、という読者の皆様の声は分かっております!そうですよね、「危なーい!…フゥ…」のやつが出てくるアニメ、いわゆる日常系アニメというのはだいたい女子中高生が主人公なのであり、ウサインボルトのとりとめもない日常や会話を切り取ったアニメなど存在しないのである。というわけで、より実態に基づいた結果がこちらである。

100m記録*4

女子中学生:11.61秒

女子高校生:11.43秒

ともに、土井杏南さんという方の記録だったので、このサンプルは実質1人ということになる。みはじの法則*5より、中学生土井杏南の秒速は8.61326443…m/s、高校生土井杏南の秒速は8.74890639…m/sであることがわかる。これに0.5秒をかけた4.3066322…mと4.3744533…mがそれぞれ女子中学生と女子高校生がナイスキャッチするのに必要な距離である。ボルトと比べると1m近く減っており、畳1枚1.8mとするとだいたい畳2.4枚分となる。

 

  • サンプル4:女子中高生の平均値

まあ、うん、ずっと新記録の話してごめんなっていうのは思ってました。お待たせしました、平均値です。

100m平均*6

中学生:15.40秒

中学2・3年生:14.21秒

高校生:13.96秒

計算はもう見飽きたでしょう。私も飽きました。秒速を出して2で割ると、上から順に、3.24675325…m、3.518648854…m、3.58166189…mがナイスキャッチ可能距離となる。これは畳1枚1.8m換算とすると2枚分…ギリギリないくらいということがわかる。

 

 

結論:そこそこ狭い部屋に足が速い人がいるか、結構狭い部屋であればナイスキャッチはありえる!

 

ありがとうございました。

 

*1:「危なーい!」と叫んでいるやつとナイスキャッチする奴がまた別の人というトリオパターンもありがち

*2:この記事https://orsonblog.hatenablog.com/entry/2019/09/09/231407

*3:多少の地域差はありますが、ここもだいたいでまとめています

*4:参考文献:https://www.rikujyokyogi.co.jp/juniorhighschoolrecordshttps://www.rikujyokyogi.co.jp/highschoolrecords

*5:何が法則だヴァーカとは常々思っている

*6:参考文献:https://runnal.com/17725