- この記事の目的
どうも、こんばんは、オルソンです。
私はいつも通りネタパレを見ていた。この日(2019年9月6日)放送のネタパレにはネタの後にゲームコーナーがあった。なぜ、ネタパレにネタじゃないパートがあるのか?それはそれで謎だが、その謎を解明することはしない(できないから)。
この日のゲームコーナーは「エピソードダウト」。3人の芸人がエピソードトークをするが、2人は嘘エピソードを話すので、本当のエピソードを当てるというゲームだ。その中でトーク側の参加者であるプラスマイナス岩橋のトークのあらすじがこちら。
岩橋がマンション12階にある自宅ベランダで猫を抱いていた。すると、猫が外に飛び出してしまった。
急いでエレベーターで降りようとするも点検中、仕方がないので階段で走って降りるが、猫はいない………と思いきや、猫はまだ落ちている最中だった。
というお話。もちろん嘘だったし、スタジオも嘘すぎてウケていた。
というわけで、この記事ではもしこのエピソードが本当だった場合、プラスマイナス岩橋の走る速度はどの程度か?を検証します。
- 猫の落下速度
まずは猫の落下速度を調べる。(空気抵抗込みの自由落下も調べられたら調べたいところ…)と思っていたらこんなサイトを見つけた。
ルートとかアルファベットとかがいっぱい書いてある方は何を言っているのかさっぱりわからないが、とにかく物体の質量と落下距離を打ち込めば落下時の速度と落下するまでの時間を計算してくれるらしい。インターネットって何でも出ますね。ありがとうインターネット。
というわけで、猫の質量もインターネットで調べる。「猫 質量」で検索!
シュレーディンガーの猫が出てきてしまった。よく考えたらペットに質量っていう人いないか。重さか体重か。というわけで、「重さと質量は違いますよ。物体を月に移動させると重さは地球の1/6になるけど、質量は1/6になりませんよ」という意見を無視しつつ、「猫 体重」で検索!その結果、成体は平均して3.5〜4.5kgということと、種類によっては10kgを超えるものもいることがわかったので、猫の質量を4kgとすることにした。
次に必要なのが猫が落下した時の高さである。まずマンションの一階分の高さを調べる。
このサイト*1で、一階分の高さには「階高」という名前があることや、階高は一般に2500mm=2.5mであることを突き止める。
階高のイメージ図。日本に現存する階高のイメージ図で最も綺麗でわかりやすいとされている。
というわけで猫の落下距離は2.5×12=30mだ!と思ったが…
2.5×12だと、13階の床下になってしまいました。あっぶね〜。
というわけで、2.5×11として12階の床下までの高さを求め、それにマンションのベランダの柵の高さを足した長さを岩橋猫落下距離とすることにした(上画像は日本に現存する岩橋猫落下距離のイメージ図で最もわかりやすいもの)。
というわけで、インターネットにて東京都「子育てに配慮した住宅のガイドライン」を出典元としているこちらのpdf*2を出典元にすると、ベランダの高さは1100mm以上つまり、1.1mが基準である。よって岩橋猫落下距離は2.5×11+1.1=2.5×11+0.1×11=2.6×11=28.6mとわかる。まさか、11階と1.1mでくくれるとは思いませんでしたね。
というわけで先述の空気抵抗込みの自由落下楽々計算マシーンに以下の値を入力した
質量:4(kg)
落下距離:28.6(m)
空気抵抗係数と重力加速度はいじらなくて多分大丈夫な奴!多分!
計算結果がこちら。猫はマンションを3.1300423000713秒で落下することがわかった。あとで気づいたけど有効数字設定する欄あったからこんなに細かく出すことなかったね。というわけで、次はプラスマイナス岩橋は3.1300423000713秒以内に階段を降りれるか?を検証いたします。
- プラスマイナス岩橋の階段を降りるための速さ
「3秒で12階分の階段を降りないといけない」という時点でほぼオチている気もするこの検証だが、続いて実際に岩橋を走らせてみる。
前提として、階段というものは自由落下だと骨折し、最悪死に至る高さの移動をする際に斜めに進むためのものである。そのため、岩橋が階段で走る距離は猫が落ちた距離より長い。というわけで階段の基準を調べると
こんなサイトが出てきました。インターネットすげえね。
「六法全書を噛み砕いたような文章」に頭がクラクラしながらも熟読すると、マンションの階段は一般に屋外にあるということは、言の葉の庭を見ても明らかなので、「屋外階段」に当てはまりそうである。「ところで、けあげ、踏面って何ですか?」となっている読者も多いだろうがこれは………
平成30年度の大学入試共通プレテストにて出題されている。なので蹴上げと踏面の説明は画像参照のこと。あと、この「階段を斜面として見る方法」もパクらせていただくと…
こういうことになるので、あとはプラスマイナス岩橋を39.8°の斜面を走り抜けて、12階分降りる速さを求めることとなる。
arctan*3のイメージを書く位置を間違えた図。間違えた結果、今までの途中式が大集合するアベンジャーズ感があるのでアリっちゃアリ。
というわけで岩橋が走った階段の長さは
高さは
2.5×11*4=27.5m
そして、tanが5/6である角をθとする*5、以下、手書きの方が計算楽なので
となり、プラマイ岩橋は約42.96mの階段を約3.13秒以内に降りなくてはならない。
秒速に換算すると、13.7m/sとなります。ちなみに、100m走の世界新記録は9.58秒ですが、プラマイ岩橋の記録は100m換算で7秒28となります。目指せ、東京五輪!
- プラマイ岩橋は平地だとどれくらい速く走れるのか?
まだ記事は終わりません!というのも、最後のボルトとの比較がおかしいから。だって、平坦なグラウンド走ってるボルトと階段降りてる岩橋じゃ不平等が過ぎるから。というわけで岩橋のダッシュを平地に換算してみよう。ここで出てくるのが仕事の原理である。
仕事の原理とは、外部からエネルギーを与えない場合、使うエネルギーは一緒ということである。つまり、上方向に持ち上げるより、斜め方向に持ち上げた方が物体は軽く感じる。しかし、斜め方向に持ち上げるということは高さを稼ぐために物体を動かす距離は長くなっているので、「物体の質量(N)×物体の動いた距離(m)=エネルギー(J)」により算出されるエネルギーは常に一定である、ということである。よって、プラマイ岩橋が斜面を42.96m滑り降りるエネルギーと、プラマイ岩橋が27.5m落ちるエネルギーは全く一緒。つまり、水平方向にプラマイ岩橋が走る仕事量換算だと、階段を42.96m降りるプラマイ岩橋の消費エネルギーと、水平方向に27.5m走るプラマイ岩橋のエネルギーが全く一緒のはずなので、プラマイは27.5mを3.13秒以内に走れる。
ということで、100m換算だと11秒38となる………あれ?結構イケる?
絶対どこか間違えた気がするので、読者の皆様に指摘をお願いしてこの記事は終了とします*6。
それではみなさんさようなら。
*1:https://www.homes.co.jp/cont/buy_mansion/buy_mansion_00263/
*2:https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/kyougikai/h29/documents/29kyogikai-1_handout04.pdf
*3:簡単に言うと、「tanがいくつだと、何度くらいになるか?」ということ
*4:12階の床下から地面の高さは階高×12ではなく、11。自分も上の図を書くとき一回間違えているので注意
*5:約39.6°って出す必要なかったですね、ワハハハ
*6:合っている場合は、「間違ってないよ!合ってるよ!」というコメントもあると嬉しいです