年末年始に記録しておきたいネタ28選

  • まえがき

年末年始くらいはいろんなネタ特番あるし、感想綴っておくのもありかな、と思っているこの企画。

今年はすべらない話が早めだったり、M-1が遅めだったりで対象にする番組は結構多かったんですが、絞ってみると意外とこんなもんでした。多分、爆笑ヒットパレードとおもしろ荘を今年も全見逃ししたからだと思います。というわけで、見たい人はみて、どうぞ。

 

M-1グランプリ敗者復活戦より。これといった設定すらなく、ただただ訳の分からないパワーワードや件を並び立てるだけという、彼らとしては平常運転なネタ。

………なのだが、過去の敗者復活戦より明らかに濃密さが違う。1分伸びたというルール上の都合もあるかもしれない、ラストイヤーゆえに彼らが意気込んでいた証かもしれない。「わけわからんことばっかり言うて…」→「本当にわけわからんことっていうのはな…」の件が特にすごい。これを差し込むとボケ数は増やせるが、ハードルも上がる。この賭けに勝てる芸人はなかなかいないと思うのだが、天竺鼠川原という男は勝ってしまうのだから恐ろしい。一回くらい決勝の舞台で見たかった!と、最後の最後まで思わせてくれる漫才だった。

 

M-1グランプリ敗者復活戦より。「安くてうめえグミを4つ集めて安めぐみを作る」………相変わらず、言葉遊び的にしか理にかなっていない合体漫才の新作。

システム自体はもう割れているのに、あのナカジマックスや加藤一二三よりカオスな漫才を作り、正当な進化を遂げてしまうところがすごい。何せ「め!め!め!…」と2人でひたすらめと叫んでいるだけの時間がかなりあるのだ。「これで一人ですよ〜!」も声だして笑ったな…。

 

M-1グランプリ敗者復活戦より。「ディズニーの」というところ以外は普通の漫才コント…だが、かつてゴッドタンの「この芸人がスゴい」で呼ばれただけあってボケのキレは相当良い。今までのセルスパより間が詰まって手数多めなのも相当いい。

「短所は…ありがとうが言えない」、「高い声出して」→「ギョギョッ!」、「ミッキーのグッズを売る」→「ネズミ講ですか?」などパワーワードをただねじ込むだけでなく設定やフリに合わせたボケが多いのも良い。それでいてセルスパ元来のパワーも見せれている。これは凄かったですよええ。

 

にちようチャップリングランドチャンピオン大会より。高校の授業中にウンコを漏らした生徒。翌日の朝には異変が…。

一人の強烈なキャラクターが会話の中でなく、フリーダムに暴れるという構図はこれまでのネルソンズには見られなかったもの。その点でネルソンズは新たな形に挑戦し、キングオブコント(2019の決勝2本めの予定だったらしい)や、にちようチャップリンにかけてきた。この意欲たるや。もちろんネタ直後の大悟の「高校でウンコ漏らしたらあれぐらい覚悟決めるよな」というコメント通り、ただの不条理でなく共感のスキもある。こういうコントを練り上げられれば今年のKOCも……簡単なことではないんだけど。

 

にちようチャップリングランドチャンピオン大会より。ワイヤレスのイヤホンを付けている男…このイヤホンが実は…。

「イヤホン」としかタイトルの付けようのない二転三転する展開がナチュラルに繰り広げられるのが気持ちいい。これだけでもかが屋の真骨頂を見たという印象だが、ツッコミにもボキャブラリーが要求されて久しいこの時代に、「あまりの状況にキモいしか語彙がなくなる友人」を演じきってしまう加賀にも注目したい。あまりにもさりげなく、天丼や縦軸として使っている印象を抱かせないが、実は相当な演技力を活用しているはずだ。何というか、コントのためのセリフと思わせないのにコントとして笑いが取れているんだよな。何なんだろう。

 

にちようチャップリングランドチャンピオン大会より。金持ちの息子を誘拐した男。息子に電話を代えてみると金持ちの息子には金持ちの息子なりの苦悩があるようで…。

シチュエーションに不自然な部分やシュールというか飛びすぎている部分がないのに、しっかり見たことない設定でしっかり面白いという彼ららしい良作。誘拐犯がどんどん息子の肩を持って優しい要求をしていくという展開も素晴らしい。誘拐犯が肝心の百万円を忘れてしまうのも、誘拐された側が「百万円は?」と質問するのも完璧。その展開の中に「算盤を習ってて良かったという奴を見たことないからだ!」というワードを入れられるのも良い。

ちょっと感動的なコントってのがレッドシアター世代の自分には余計にぶっ刺さっちゃったな。

 

にちようチャップリン未公開より。ある事件の犯人と手を組んで難事件を推理することとなった刑事。犯人が起こした事件というのが…。

本人が終盤まで全裸になることなく「全裸」の面白さを見せつける手法、事件をテロップにしてしまう見せ方の手法、この2つが新しい。新しいのに結局「全裸」の笑いというバカっぷり。「ECCフランス語コース全裸入会事件」って何だよ、入会させるなよ。

 

  • スーパースター10割引

LIFE人生に捧げるコントより。あるスーパーの割引セールは10割引!……もちろん単なるミスプリで…。

セールの時になぜか催しを行うスーパーのコント「スーパースター」シリーズの新作。今回は「10割引」という捻りを加えている。そういえばこの回では「神メンツ」などのシリーズでも捻りを加えてきていた。こういう捻りも入れられるようになっているあたり、LIFEは強い。

 

  • アキナの雰囲気(令和南)

オールザッツ漫才2019より。昨年よりTVerなどで配信されている少し特殊な空気のネタ番組。この特殊な空気下で、彼らはいつもの漫才ではなく「アキナのネタの雰囲気を演じる」というコントを披露。声などだけでなく設定や台本の感じもマネしつつあくまでオリジナルという単なるモノマネに捻りの入ったネタが非常に良い。分かるよ…アキナが学校ネタやる時のヘルメットすげえ気になるんだよ…

 

オールザッツ漫才2019より。タバコの吸い殻が発見されたので持ち物検査を実施、すると明らかに動揺している生徒が…。

明らかに動揺している生徒が真面目、というスカしの天丼ネタ。ケツが毎回スンとした顔になるのも良い。何で真顔があんなに面白いんだろう。オチのもう一裏切りもも最高だった。

 

オールザッツ漫才2019より。ある子供が「パパー、ダンゴムシがいるよー!」と大須賀に指を指す。その失礼な態度に大須賀は…。

丸々太った大須賀が灰色のシャツを着た姿を「ダンゴムシ」と評するのにも笑ったが、子供に直接でなく父親にツッコミを入れるというシステムがまた良い。コントにおいて、実際にいない人物がマイムなどで表現されることは珍しくないが、ここまでしっかり絡むのはなかなか珍しい。「僕が言っても意味ないから、お父さんがちゃんと言わんと」。

 

  • 大塚澪(エロオペラ)

オールザッツ漫才2019よる。なんでもアリな空気漂ううえに、多くの芸人が出るこの番組では、何となく「他の番組で二度とお目にかからなさそう」と思いながら腹が爆発するほど笑わせてくれるネタも少なくない。このネタが完全にそれ。「エロオペラをやります」と宣言したのち、オペラを歌いながらマネキンを亀甲縛りするというただそれだけの代物。この足し算がなぜかめちゃくちゃ面白い。なんというか、ちょうどいい粗さだったよ、うん。

 

検索ちゃんネタ祭りより。ヒールを床に叩く音を利用して講談(?)をする…というただそれだけのネタ。

話の内容は友近自身が好きだったドラマを語るというもので、すべらない話的なエピソードトークではない。斬新なシステムな気もするが、実際は靴を叩きつけて遊んでいるだけのような気もする。しかし、立て板に水のような語り口とヒールで床を叩く音や動きにより聞けてしまうのもまた事実で、友近が「本気」で「やりたい放題」なのが伝わってくる。何なんだこのネタ?

 

検索ちゃんネタ祭りより。喫茶店で開業当初から使っているオーディオは友人からの贈り物。しかし、店主はそのオーディオを気に入っていなかった…。

今回の年末年始はあまり東京03を見なかった気がするが、その安定感はあまりに健在。オーディオへの些細なストレスを長年溜め込み、爆発させるという東京03らしいコント。かなり酷いことを言っているはずの角田の演技がコミカルなのもさすが。

「音楽が好きだからこそ、オーディオは自分で選びたい」という面倒なオーディオオタクの感覚をつついてくるが、この感覚はオーディオオタクに限らない普遍的な感覚でもある。東京03はこういう感覚の発見が相変わらず巧い。あと「赤はない!」ね、絶妙な違和感を生み出すために赤を選ぶセンスが最高。

 

飲み会で「面白い人が好き」という女性と、小ボケを続ける男…。

「面白い人が好き」という女性の言葉に答えるが、面白くない男が描かれている………のかと思いきや、まさかの形成逆転。この逆転はまさしくかが屋としか言いようがない!こういう視点の転換だけで一本のネタを作ってしまえるのが本当にすごい。もちろんそのために脚本や演技を相当研ぎ澄ますのもかが屋の得意技。「カヌー」がボケじゃなくて普通にウソになってしまう件が好き。他のボケも絶妙に一般人の飲み会っぽいんだよな。

 

マジ歌選手権より。妻が家族同然に扱っているオウムの蘭丸が逃げたことに対し、妻と違って涙が出ない自分のことを歌うという、東京03のコントさながらの切り口。「ペットの鳥」だから笑えるけど、連れ子に置き換えると結構エグい。そこを「蘭丸かじっていた」という歌詞や演出で、鳥ということを強調しておいたり、曲調を爽やか目にしたりしておいたりといったバランスがいい。けど、バランスに任せて結構最悪なこと言ってるのが最高。「妻がかった鳥だからかな」じゃねえよ!オチもちゃんと最悪だし!あと完全に余談だけど、多分我が家のTVに佐倉綾音が映ったのはこれが初めてです。

 

マジ歌選手権より。このコーナーで、フット後藤は「マジでカッコいい歌を作っているのにダサい」というある意味企画に対する正解を持ってきてくれる。こういう手合いは回を重ねると、やっているのかいないのか微妙なところになってくるのだが、そんなところはどうでもよくなるくらい面白い曲だった。

このダサさと未来というテーマの相性があまりにも良い。チープなサイクロプス的サングラスや、周りが光るだけのギターなどもそうだが、「USB、B、B」などの歌詞も最高。そもそも何十年も先なのに、まだUSB使ってんのか。

 

お笑い推して参る、より。昨年のにちチャプグランドチャンピオン大会でもかけていたネタだったはず。残業が溜まっており、とうとうオフィスで1人に。そんな状況でやることは、パンイチで暴れ回ること…?

お笑い第7世代などという言葉が席巻する昨今において、ジェラードンは「強烈キャラ」などを取り入れるコント師。このコントでも軸は「パンイチ」。パンイチや裸の面白さというのはあまりに古い。

が、この大ベタなバカを思いっきりやりきってしまう、そしてやりきることで大きな笑いを生み出せる表現力こそがジェラードンの脅威である。

さらに、このネタでは「ヨウコちゃんの机」「パソコン調子悪いのこいつのせいじゃねえかよ」「レンチンの音で警備員を追い返す」といった伏線回収、被せ的なシーンも用意されている。裸のベタと伏線の妙、この2点のバランスがあまりにちょうど良い作品である。

 

 

  • そいつどいつ「魂の授業」

お笑い推して参る、より。刑務所で特別授業をしに来た教育評論家。その中に出てくる漢字が知らない字で…。

コントそのものは、「知らないものをさもあるかのように話すボケ」のみ。だが、構成などはかなり仕上がっている。

そもそもの設定が「少年刑務所の慰問」であるため、ツッコミの囚人が話し方含めてアホっぽい。そのため、本当にツッコミがアホで、そんな漢字が実在するんじゃないかと少し思わせてくる。ここのバランスが絶妙。

また、構成も「知ってる字から知らない字」、「知らない字から知ってる字」「漢字はわかるがメッセージがわからない」、「知らない字からできた『カメ』」といったシフトの巧みさ。この設定で満足感を出せるのは凄いこと。

 

 

  • ライス「怪盗」

お笑い推して参る、より。怪盗の変装を見破れない刑事…その怪盗の変装とは…。

どっちもボケだしどっちもツッコミとも思える設定の見事さがさすが。推理シーン特有の引きを作り、変装のしょうもなさを飽きさせない。怪盗の方から「やめちまえ!」が出てくるのも見事。2人のバックホーンが見えかけたところでオチなのはもったいないといえばもったいないが、スパッと終わらせてる潔さもある。

 

 

 

お笑い推して参る、より。オリジナルソングをメモっている彼女とダラダラしてる彼氏。

優しくもバカなカップルのコント。このコントの凄いところは「彼女のロークオリティな歌を褒めまくる」というある種のすべり芸がコントの軸となってしまっているところ。一つのボケとかではなく、乗っ取らせてしまっている。間や適度な裏切りなど、やさしいズに今更いうでもない技術も光っているが、とにかくすべり芸軸というのになんか感動すら覚えた。

 

ドリーム東西ネタ合戦より。普通の「客と店員」の漫才コントをやり続ける彼ら。今回もまた、細工なしの漫才コントを見せつけていた。

弁当屋」という少し個性的な設定、捻り過ぎていないボケ、衰えないテンポとボケ数………もう一回M-1出ても優勝しかないんじゃないか?もとい…M-1もう一回出るために仕上げているのか?漫才師としてのサンドウィッチマンの揺るぎなさを今年もまた感じてしまったのだった。

 

  • コンサート(又吉チーム)

ドリーム東西ネタ合戦より。友達から譲ってもらったコンサートチケット。正直あまり知ってる曲もないのだが、まさかの最前列で…。

「あまりファンでない人がコンサートの最前列の知らないノリに巻き込まれる」という状況を描いたコント。アーティストは出てこず、観客のノリと最低限のセリフだけでそれを表現している。センターだけフリが違う、アーティストに少し怒られる、覚えたフリが通用しなくなる、など丁寧に展開していく。アーティストのノリの実態がどこまで行っても見えないのがまた良い。干支の件とか何なんだ。こういうシステムの中で掘り下げられていくコント、個人的にかなり好きだ。

オチのハッピーエンド感も良い。良いんだけど、3曲目の最後には帰ってる気もする。いや…意外と観客たちと仲良くなってたりして………。

 

ドリーム東西ネタ合戦より。クラス全員に来たメール。予告通りに死んでいくクラスメイト。…のはずが、山内にだけメールが来ていない。

クラスからハブられる、というのはとても悲しいはずだが、デスゲームとなると話は別。この部分に着目し、山内のハブられてるサマを必死に訴える部分も、クラスの中で自分だけデスゲームに参加していない無敵さを活かす展開も、もちろん良い。

しかし、このネタの仕掛けは「無駄にテンション高い山内も変だが、デスゲームに巻き込まれるのに冷静すぎる濱家も変」という構造だろう。この構造が遅くともオチまでには明らかになるようにできている。この辺りを分かりやすく伝えることで、シュールになりすぎない加減がかまいたちは非常に巧み。

 

  • 華丸大吉(プレバト)

華丸はプレバトに出演したい。それも先生側で…。

博多の飲兵衛でしかない博多華丸が「居酒屋の注文のプロ」になる。どこまで行っても「飲兵衛の妄言」でしかなく、それでいて共感、感心する部分が少なくない。彼らはTHE MANZAIでも岡村隆史の目の前で「チコちゃんに叱られる」のパロディをやってのけた。「華丸のキャラがあらゆる番組に出没する」というフォーマットで彼らは無敵になってしまったのかもしれない。

 

人志松本のすべらない話より。子供の頃祖母にレンジャーキーを頼んだ後藤。「昔おじいちゃんが使っていたのがある」と、今思えば要領を得ない返答をしてきて…。

天然のおばあちゃんが子供のおもちゃを買い間違える…というあまりに素朴なテーマのトーク……………からは想像もできない急カーブで話が終了する。はっきり言って怖いとまで思ってしまった。人志松本のゾッとする話で披露されても違和感全くない。何とも言えない恐怖に満ち溢れた話だった…。ちなみに件の女優はもう特定されているらしい。ネットも人も怖い。

 

人志松本のすべらない話より。よく仕事を共にする放送作家が、重大な殺人事件の容疑者に。DNA採集までされてしまい…。

「殺人容疑がかかる」というテーマ、松本人志の警察への批判的懐疑的視点が入る中盤と、重い話のはずだったのだが、それを全て吹き飛ばす「俺のDNA返せ〜!!!」。この時点で面白いし、展開ももう一回裏切ってオチるのだが、「別の意味でクサいと思われたで」、「GT-Rか何かなんかな」などサラッと小ネタを挟むのも上手い。何だかんだ言ってこの番組は松本人志が一番面白い気がするから凄い、と思う。

 

  • 作り話(岩橋)

人志松本のすべらない話より。2年目くらいの時、芸人のトークは全て作り話だと思っていた岩橋が作った面白話とは…。

ネタパレの「エピソードトークが嘘かどうか見抜くコーナー」にて披露され、ゲームバランスを破壊するほどの大嘘で大爆笑をさらい、当ブログでも擦らせていただいた*1あのトーク。その誕生秘話である。てっきりネタパレのそのコーナー用だと思っていたが、まさかこんな理由で作り置きされている話だったとは…こんなところでこの話とまた出会えるとは思わなかった。いやー、何というか、良かった。良かったよ。うん。

 

*1:これ

令和2年正月、あえて「人を傷つける笑い」を再発見する記事

あけましておめでとうございます、オルソンブログの管理人でお馴染み、オルソンです。

 

今回の年末年始もお笑い特番ネタ特番が多く、お笑いのある世界に生まれてよかったと思う今日この頃ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?私は「新春!千鳥ちゃん!」という番組を見て腹を爆発させていました。

新春!千鳥ちゃん 酔いどれお笑い王&毒出しタクシー 2019/12/31放送分 #GYAO https://gyao.yahoo.co.jp/episode/%E6%96%B0%E6%98%A5%EF%BC%81%E5%8D%83%E9%B3%A5%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%80%80%E9%85%94%E3%81%84%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8A%E7%AC%91%E3%81%84%E7%8E%8B%EF%BC%86%E6%AF%92%E5%87%BA%E3%81%97%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC%202019%2F12%2F31%E6%94%BE%E9%80%81%E5%88%86/5e0ae150-ada2-45c3-9c01-7a79efa55c6b

この番組は、佐久間P*1が宣伝していることや、「千鳥ちゃん」という番組名から、わかる人にはわかるように「キングちゃん」の後継番組である。実際、「澤部嘆かせ王」*2や、「それが〇〇だったんです」*3などはキングちゃんの既存企画である。この番組の中に「酔っ払いの主張」という新規企画があった。

この企画は、「飲み屋で楽しく飲んでいる時に一人が突然机を叩いて、大声で愚痴を言う」よいう映画の導入でよくある奴を飲み屋でやってみると言うもの。そのなかで、出演者であるピース又吉の愚痴がこちら…

又吉「僕が小説を書いた時にぃ…ある大学教授が『又吉は文学っぽいことやってるだけ、3年で消える』って言うたんですよ。そいつがちょーっどそれ言うた3年後にぃ…セクハラで大学をクビになりました!フリがしっかりしすぎ!」

このエピソードトーク自体は本人も言う通りあまりに仕上がり過ぎているのだが、こうなってくると「又吉の悪口を言ってクビになった大学教授って誰?」と言う角度で調べる者、あるいはその答えをもう知っている者が現れる。

又吉直樹渡部直巳 https://blog.goo.ne.jp/tama-4649/e/4d95759466404b0a5e0c32371a3a2d62

教授の名前は記事タイトルにもなっているがそれはまた別の話として。この記事によると又吉はこのエピソードをえらく気に入ってしまったようで、新聞の連載小説中に「架空のお笑いコンビ『ポーズ』の影島道夫が一番笑ったエピソード」として載せてしまったようだ。しかも、この小説には影島の心境(言うまでもないが又吉の心境だろう)まで載せてしまったようだ。それがこちら。

「最初、僕*4はおもわず笑ってしまいましたが、その行為自体は全くおもしろくないんです。しかも、生徒に対して『俺の女になれ』って言ったらしいんですよ。」

………又吉の愚痴をスマホで見て笑っていた時には想像もつかなかったことだが、クビになった大学教授のセクハラには被害者がいる。セクハラで笑いを取るという令和の世にはあまりにも相応しくない人を傷つけるお笑いでした、残念無念。………………なーんて、又吉の出来上がり過ぎた漫談を斬り捨てるのはあまりに惜しいと思わないんですか?というのが今回の記事の本題なのである。

お笑いの評価軸に「人を傷つけるか傷つけないか」が現れたのはほんのここ数年程度の流れであるように思うが、その流れが現れる前から「お笑いのイジリとイジメは本質的には一緒」という持論を持つ芸人は少なくなかったようである*5。そもそも、お笑いの評価軸は名前の通り「笑えるか?」の一本で十分である。もちろん、「笑えるか?」という軸が人によって千差万別で曖昧なものであることは間違いないが、あるお笑いの評価が、他者を傷つけうるからという理由で不当に下がったり人を傷つけないというだけで不当に上がったりしてはいけないと思う。しかし、人を傷つけたら面白いということもないのは事実。そこへの慎重さが今まで以上に必要である時代なのもまた間違いない事実である。ちなみに、人を傷つけたら面白い世界線ではR-1ぐらんぷりでは毎年強盗殺人犯か放火犯が優勝し続けているらしいです。

というわけで、今回の又吉のエピソードも、オチこそ「セクハラ」であるが、「大学教授とあろう方がセクハラ」、「芥川賞作家に偉そうな講釈を垂れた方がセクハラ」、「『あいつは消える』と言った方が先に消える」などフリ→オチがストレートかつ強固に決まっているという点で万人にウケるべきお笑いであるはずだ。

というわけで、私は「人を傷つける奴の面白さ」という概念の発見に至った。いや、実際はもっと前に至っていたが、又吉のエピソードやそれに関する先述の記事での記述があまりにもわかりやすく可視化している。

「人を傷つける奴の面白さ」というのは、一言で言うとやってはいけないというフリのある中で、やってはいけないことをやること、である。例えば、「母親のことをメシって呼びまくる」とかね。何であのコント炎上したんだ。3年近く経った今でもわからん、誰か教えてくれ。

「やってはいけないことを一般的に真面目なイメージのある人がやる」、これは絶対面白いでしょう!お笑いとは業の肯定*6という言葉もあるので、この認識は間違っていないと思う。そういう意味で大学教授のセクハラは間違いなく面白い。そして、又吉自身もまた、先述の記事で大学教授の業を肯定していく。

最初、僕はおもわず笑ってしまいましたが、その行為自体は全くおもしろくないんです。しかも、生徒に対して『俺の女になれ』って言ったらしいんですよ。そんな言葉はこの世界にないんです。言葉を並べると、そういう意味にはなるんですが、作りものなんです。でも、そのじいさんは実際に使った。なぜ、そんなことになるのか。『俺の女になれ』とじいさんに言わせたのは、『俺の読み方で読め』という傲慢な態度が許され続けてきたことの蓄積なんです。それがまかり通ってきたから、本人は問題を理解できていないと思います。そのスタンスさえも不良という言葉を誤用して許そうとする連中もいるでしょ。喧嘩したことがない集団が悪ぶるとこういう事態が起こりやすい。僕が近くにいたら、この恰好つけたじいさんをしばき倒してあげたんですけどね。いてなかったからな。

この文章には影島あるいは又吉の気持ちの機微を映し出す文学としての側面を保ってはいるが、同時にここまで大学教授をけちょんけちょんにこき下ろし返していたり、セクハラという業が発生する大学教授の感情のメカニズムを丁寧に描いたり、「業を肯定している」という角度で見ると非常に面白いものでもある。ここまで読んでいただければもうわかるだろう。誰がなんと言おうと、又吉のエピソードはセクハラがオチだから面白い、ということが。

ここでセクハラ自体を面白いと解釈する輩が出てきたのが悲しいところである。側から見たら面白いことはあっても、セクハラされる側が面白いっていうのが起こるのは、相当な信頼関係なしには無理でしょうよ!これを見て「相当な信頼関係があればセクハラしてもセーフ」と思うのは、大きな落とし穴で、信頼関係があるかどうかというのを測るのは相当難しいので、かなりハイリスクなお笑いであることを考えなくてはならない。そこまで考えて、セクハラでウケれると踏んだらセクハラ笑いをすればいいと思う。

 

 

……………ちなみに、私が昨年一番面白いと思ったニュース映像は神戸市の小学生教師がカレーを目に塗って「やったー!勝ったー!もらったー!」と叫んでいる映像です。聖職ともあろう教師が人の目にカレーを塗るという愚行で喜び、人として大事なものをたくさん失い、人として負け続けながら「勝ったー!もらったー!」と叫ぶ、反則的に面白い。めちゃくちゃ反省しろ。

(おしまい)

 

 

*1:テレ東の社員。ゴッドタンというお笑い番組のプロデューサーとして知られるほか、なぜか昨年オールナイトニッポンのパーソナリティとなった

*2:ああああ

*3:いいい

*4:ポーズ影島、あるいはピース又吉

*5:少なくとも太田光の場合は「相手が楽しんでいるかどうかという差はある」とも言っており、ここでいう「本質的には一緒」とは「行為として差がない」という意味合いである、と考えられる

*6:ここでいう肯定は、許すということではなく、存在を認識するということ

M-1グランプリ2019全ネタ感想文

この記事ではM-1グランプリ2019の感想を1組ずつ丁寧に書いていく訳だが当然、シャレにならないくらいネタバレしているので、録画をまだ見ていない人はさっさとブラウザバックしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一応、もう一回警告しておくけど、この下はM-1グランプリ2019の決勝ネタバレだよ?いいんですか、いいんですか?こんなに人を好きになっていいんですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 敗者復活戦

今年はリアタイができず、決勝→敗者復活戦の順に見たが一応。

和牛の復活はあまりに妥当。人気があって技術があって面白いのでそりゃ勝ち上がる。自分に投票権があったとしても結局一票は入れてたかな。

他は昴生ポンコツ感を漫才に取り入れてカオスを作ったミキ、いつにも増して変なことだけして帰ろうという気概を見せつけた天竺鼠たけるが「上手い例えを言う人」から「単なるバカ」になってしまった東京ホテイソン、2人が「め!」と叫ぶだけの時間を作ることでシステムそのままによりカオスな漫才を引っさげてきたトム・ブラウン、ホンモノ感と引き換えにテンポを得ながら元来のセンスを見せつけるセルライトスパが良かった。

個人的には和牛、天竺鼠、トム・ブラウンに入れていた気がする。

 

 

  • ニューヨーク

「ラブソング」。嶋佐が作ってきた曲を屋敷が聞くという、ベーシックな歌ネタ。「My friend Forever」など、しっかり面白いボケをバッサリ的確に処理していく屋敷のツッコミには彼らならではの毒がある。「LINEが既読にならへんとかそういうので大喜びするから!」や、歌い出す前の嶋佐のクセのある歌手っぽい喋り方など……ただ、歌ネタという手数に制約が出やすい設定ゆえ、屋敷の毒が抑えめだったのは寂しいところ。

 

UFJ」。以前の記事でも感想を書いたことあるネタ。その時と印象はほとんど一緒。「USJUFJ」というあまりにもミクロな言い間違いを、正当化して言い張り続けるだけで4分持たせてしまう地力、「パッ!」や「サランヘヨ!」など緩急のついたボケ、「もし俺が謝られてきたとして…」の畳み掛け、全てがM-1用としてあまりに綺麗。これがM-1決勝で見られてよかった!

志らくの得点も95点。ベタな導入でもそれだけでここまで引き延ばす新しさが評価されたか。

 

  • 和牛

「不動産屋」。不動産屋として内見に川西を連れて行く水田、その物件には人が住んでいる…?「お邪魔しました〜」を軸に据えつつ、単なるブリッジではなく展開に合わせてその目線に変化をつけていく。この仕掛けと表現力だけでも十分なのだが、終盤「人が住んでいない物件を渇望しすぎている川西」というWボケまで用意されている。さすが和牛と言わざるを得ない。

ただ、一つだけ気になったのは、その川西の豹変の急さ。もう少しシームレスに豹変できていれば……7〜8分以上の超大作になっちゃうかな?

 

「合コン」。M-1特有の出囃子に合わせて、鼓を叩く。これで彼らの仕事は終了したも同然では。楽しいキャラ漫才である。また、「店の者を呼んで参ろう」、「お菓子の名前を直訳でいう」、「3番の者に越前の領地を授けよう」と一つ一つのボケはベタという、バランス感覚………個人的には、もう少しベタじゃない方が好みかも、とは思ったけど。

 

「教習所」。免許証を燃やしたので教習所に行きたい、という導入こそぶっ飛んでいるが実際は普通の漫才コント。設定においても真新しさはない。しかし、ボケの独創性が高く評価され、M-1準決勝やそろそろにちようチャップリングランドチャンピオン大会に進出しているいわば期待の若手。

彼らはM-1決勝初進出。ではなぜ今年だけ進出できたのか?逆になぜ去年までは進出できなかったのか?その答えは終盤の「教官を轢く」ボケにあるとしか言いようがない。何だあの終わってるスカッとJAPANみたいな展開は。場外ホームラン級のボケ一発で決勝に乗り込んでしまうのがカッコ良い。もちろん「車から降りて自分だけ右折」など、その他のボケも見たことなくて面白い。

 

  • 見取り図

「相方を褒め合う」。正反対の見た目を持つコンビ見取り図が、双方のことを褒めあっていく。

2年連続ファイナリストだが、昨年同様散漫とした印象は変わらず。ただ、「あおり運転の申し子」などを筆頭にパンチのある例えを連発し、質も量も成長した様を感じた。個人的にはやっぱり大きい枠というか設定がもう少し欲しいところだけど、審査員の採点には納得せざるを得ない。「お昼に爆竹食べ過ぎました!」のアドリブも素晴らしかった。

 

  • ミルクボーイ

「コーンフレーク」。オカンの好きな朝ごはんがわからない…コーンフレークか?違うのか?実態はコーンフレークあるあるの羅列にすぎない…のだが、内海のいかにも漫才師という風貌や声や諸々の技術が「ちゃんとした漫才」に見せてしまっている。さらに、あるあるを通り越して、偏見・悪口までぶつけてしまう。この一言ごとの打率の高さ!「あの五角形は自分の得意分野で勝負しているからと踏んでいる!しかも、牛乳の栄養価も入っているからね!」「手軽に腹を満たしたいっていう(中略)煩悩の塊」など内海も酷いが、「誰に感謝していいかわからへんらしい」、コーンフレークじゃないと思う理由に「最後の晩餐もそれでいい、言うてんねん」と、駒場も大概酷い。でも、平和に見せてしまう彼らの雰囲気と技術、凄すぎる。

 

  • オズワルド

「先輩の誘い」。おぎやはぎを彷彿とさせる低温に、何気ない展開。その何気なさに乗っかっているといつの間にやら「高速寿司捨てマシーン」が登場している。まさにオズワルドの真骨頂。賞レース評価を得るのは難しいかもしれないが、これをきっかけに少しでも「好き」と思える人が増えて欲しいところ。

個人的には「昨日いたかどうかじゃない?」が好きだ。部外者と関係者の判別をこんな言い回ししてしまうところが良い。

 

  • インディアンス

「おっさん女子」。田渕がきむのために「おっさん女子」を彼女とする想定をしてみる。ボケのまくし立てぶりに反して、ボケの種類は多くないような…同じ言葉の連呼みたいな足踏みが多く、きむを置いてボケが進化(?)する感じが少ない…と思ったら、ネタを飛ばしていたらしい。ここは来年リベンジしてほしいところである。

 

  • ぺこぱ

「タクシー」。オーソドックスなタクシーの漫才コント…だが松陰寺太勇の様子が…。あらゆるシュウペイのボケを受け入れてしまう松陰寺のツッコミ自体もまたボケ、という文章にすると複雑だが、実態は「前半でちゃんとツッコミ入れると見せかけて後半で受け入れてしまう」というシンプルなフリとオチ。これだけで乗り切るために松陰寺にキャラがある………という付け焼き刃でキャラをやっていないのはネタや審査コメントで語られている通り。ツカミでスマートにシステムを提示したり、「キャラ芸人になるしかなかった!」「急に正面が変わったのか…?」と、メタや舞台を大きく使った展開まであったり、すごい面白かった。ある意味一番「人を傷つけないお笑い」だと思うんですが、どうでしょう?ねえ?ねえって!!!!

 

  • ぺこぱ

「席を譲る」。1本目とシステムは一緒…だが、審査コメントを通してシュウペイの妙な感じが伝わったのがいい方向に働いたような。シュウペイの妙な感じがあるからこそ、「宇宙人」、「ゴリラ」「イタタタ体育大学主席で卒業!」などのあまりに粗雑なボケが光り続ける。「できない時はできないって言おう!」「いや漫画みたいなボケ方すんな!って思ったけどその漫画って何ですか!?」「さっきと同じボケ…じゃない!」など粗雑なボケの受け入れ方も、もちろん仕上がっている。メタを入れられても嫌らしい感じにも冷める感じにもならない突っ切れ方もすごい。消費されすぎない程度に売れて欲しいなあ。

 

「自慢」。何か自慢できることが欲しい。山内の自慢は「トトロを見ていない」。見ていない自慢寝てない自慢、というベタなあるあるだが、業の深い人の業を煮詰めに煮詰めたネタ。過去のM-1の「ポイントカード」などほど切り口は新しくないが、だからこそ4分伸ばす技量はさすが。でもやっぱりUFJと比べても一枚落ちる感じは少し…。いや、いいんだけどね!いいんだけど、最終決戦だし、かまいたちだから変にハードル上げちゃうよね!

 

  • ミルクボーイ

「最中」。オカンの好きなお菓子は最中か?最中じゃないのか?1本目とシステムは全く同じ。「皮と餡のハーモニーを感じたことない」などどさくさに紛れて酷いこと言ってるのも同じ。「あんなに甘いのに」というフォローや、例えではあるが毒っ気はない家系図など1本目よりはマイルドになっている…と思いきや、「こんなに最中のこと喋ってるのに誰も食べたくなってないからね!」…これはやられた!内海と駒場だけのものだったはずの悪意が突然観客を包み込んでいくあの瞬間!これがバッチリハマったのは大きかった!

 

  • 総評

というわけで、ミルクボーイの優勝。にちチャプやネタパレなどちょこちょこネタ番組が増え、若手芸人がTVに出る間口が広がる昨今において、ここまで「ダークホースの優勝」と呼べる現象はなかったのでは?傍目には「決勝行ってあのスタイルさえ売れたらいい」なんて勝手なこと思っていたが、きっちり優勝。めでたい。あのスタイルじゃないミルクボーイのネタはどうやら存在しないらしい。この後スタイルを突き詰めていくのか、はたまた謎の進化を遂げてしまうのか。そういう意味でも注目したくなる。

審査は、2番手がかまいたちだった結果、客席は温まり、点数はインフレを起こし、ウケも得点も高いということで、見ていて楽しめる感覚が大きかった。やっぱり得点は高い方がテンション上がりますよね、90超えると金ピカになるし。かまいたちの爆発下でぺこぱまで行ったから点数配分がどうこうってのが起こりにくかった気がする。ニューヨークは………少なくとも松本人志はニューヨークに82点付けたことをかまいたちの爆発のショックで忘れていると思います。

笑神籤いる?とかラグビー三銃士いる?とか、敗者復活組の発表がネタ直前はテンポ悪い気がするとか、細かい不満はあるものの、KOCに比べたら、運営面の不満はないも同然です。KOCの運営にはオープニング映像に始まり、不満がこの810倍はある。あ、不満がないも同然って言った直後にアレだけど、どうか来年は審査コメントと見せかけてCDの告知をねじ込んで、自分のリサイタルみたいにするような傲慢な大御所を審査員に入れないようにだけしてほしい。からし蓮根の時、雨降る深夜2時に見たから余計に怖かったわ!

とにかくミルクボーイおめでとう!ぺこぱも売れてほしい!

(おしまい)

 

 

 

 

ひもてはうす今更ガチ考察

どうも、こんばんは。オルソンです。前書きもそこそこに、ひもてはうすのガチ考察ならびに大ネタバレをします。

 

  • ひもてはうすの概要

 石ダテコータロー監督のアニメ。「てさぐれ!部活もの!」同様、声優によるアドリブパートがあるのも特徴だが、てさ部のように大半がアドリブパートではないため、「前半の散逸的なボケが後半で回収される」、「あるモノの中身を擬人化した回」、「ほぼ全編喘ぎ声で仮想通貨の話をするお風呂回」などアドリブでは生めない笑いに積極的に挑戦しているのが特徴。

今回の考察のメインは、紐手ときよが入れ替わるという点を主軸として考察する。

 

  • 紐手ときよ入れ替わり、とは

8話にて紐手ときよが(桃園しばり)というキャラクターになり、声優も変更されていることが示唆される現象。8〜11話ではエンディングでのみ示唆されていたが、12話である程度明らかになる。

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入れ替わったのは8話。大幅にアドリブパートが多い回であるが、それらのアドリブパートは視聴者の注意を逸らすためのフェイクでしかない。アドリブパートでない部分は少ないが、だからこそ一行一行に情報が潜んでいる。

何しろ、冒頭でのたえのセリフが「トッキー(紐手ときよのこと)にやたら飲まされちゃって…」である。この日の夜のうちに住人4人を酔い潰し、ズラかったのは間違いないだろう。

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時系列は前後するが、11話のエンディング。12話を除くと、ときよの入れ替わりが最もハッキリと示唆されているシーンである。このシーンの張り紙にも「紐手ときよがいなくなった夜の記憶を失う」とハッキリ書かれている。

どうやら、紐手ときよがみんなを酔い潰してズラかった夜が存在することは間違いないようだ。

 

  • 考察のカギはやはりというか案の定というか11話のエンディングの張り紙だった

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11話のエンディング、4枚の張り紙のうち先述のもの以外の3枚についても考察してみよう。

・桃園しばりを紐手ときよだと思い込む

・桃園しばりの能力をコピーするときは時間停止能力だと勘違いする

・紐手ときよの部屋の張り紙は桃園しばり以外には見えない

このうち最も重要な張り紙は「紐手ときよの部屋の張り紙は桃園しばり以外には見えない」な気がしてならない。というのも、実はひもてはうすの主要登場人物5名には超能力がある。そしてこの張り紙が桃園しばりの能力を示唆している。その能力とは何か?それは周囲に物事を思い込ませる能力だ。そうすると実はほかの張り紙も説明できる。

「桃園しばりを紐手ときよだと思い込む」

この張り紙の意味は何か?これは自分の推測だが、桃園しばりは紐手ときよに似ている人ではないのだと考えられる。ではなぜ似ていないのにすり替われるのか?もうわかりますね?周りに幻覚を見せているような状態だから、それが桃園しばりの能力だから、である。しかし「見た目だけ変装してもどこかでボロは出るのでは?」その答えが残り一枚の張り紙にある。

「桃園しばりの能力をコピーするときは時間停止能力だと勘違いする」

そう、ひもてはうすの住人の一人、新井みなもの超能力は、他人の超能力をコピーすること。なので、もし新井みなもが時間を止めたくなった場合、桃園しばりが頼られたら大変なことになる。そこで桃園しばりはすりかわるにあたって時間停止能力を身につけた…のではなく、元々桃園しばり自身が持っている能力を利用して時間停止能力があると周囲を勘違いさせるという方法に出たのである。どうやら桃園しばりの能力は視覚のみにとどまらないようだ。

ところで、話のほとんどが新井みなもの想像という異色回が第9話だったのだが、新井みなもの頭の中の紐手ときよの声優が木野日菜だったこともまた、桃園しばりの能力によって説明できる。

 

  • 桃園しばりの能力を理解した上での8話はもっと考察できる。

見出し通り、8話に戻ってまいりました。8話のアドリブパート「覚えのない写真で一言」から

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違和感を感じた方も多いだろう。そう、どう考えても宅飲みで撮れる写真ではない。これらの写真が桃園しばりが見せる幻覚であることは間違いないだろう。もしかすると、たえのスマホ桃園しばりと紐手ときよが入れ替わる決定的瞬間を捉えていた可能性がある。

ただ、考えてみると体育館で撮っている2枚目はともかく、1枚目のマンホールに紐手ときよが入って行くシーン。これに関しては紐手ときよがひもてはうすを出てマンホールを経てズラかった可能性、すなわち桃園しばりが隠滅し損ねた紐手ときよと桃園しばりが入れ替わった証拠である可能性も否定できない。

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ラストシーン、帰ってきた紐手ときよの提案により監視カメラを確認するシーン。たえが「この家、監視カメラなってあったの!?」というシーンもそうだが、単なる一軒家にこんな監視ルームがあるのもおかしい。結局この回は、「これは…アレだね!酔っ払っていただけだね!」とあまりにもベタなオチを迎えるが、監視カメラも監視室もそこで見た映像も桃園しばりが見せる幻覚と見て間違いないだろう。

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もちろん、このタイミングで、この人がすでに紐手ときよではなく桃園しばりであることは言うまでもない。

 

  • 12話での決定的な証拠

見出しの通り、紐手ときよのすり替わりは、12話で明かされる。というより、紐手ときよがどこにいるのかが明かされる。最も古代遺跡のようなところにいることと顔出しすらしていないがキャスト見る限りおそらく父親と一言話した程度であり、具体的に何をして、どうして紐手ときよはそこにいかなくてはならなかったのか、という点は一切明かされていない。

ただ、この12話には、紐手ときよと桃園しばりが入れ替わっている証拠がもう一つある。それは総集編パートにて紐手ときよ、もとい桃園しばりが「昔のことは覚えていない」とハッキリ明言するシーンだ。

…もっとも総集編パートも新井みなもの想像なのだが、もしかすると、視聴者の見ていないところで、桃園しばりは新井みなもを「昔のことは覚えていない」と主張して誤魔化した可能性がある。

 

  • 紐手ときよと父親は古代遺跡で何をしているのか?

見出しの問いかけの答え、これは本編になかったらもう公式サイトの登場人物を頼るほかないのではないだろうか?

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というわけで出てきた答えがこれ。気になるのは「諸外国を渡り歩いて不老不死を研究している」という記述だ。不老不死、というワードは一見紐手ときよのミステリアスさを盛り上げるだけに見えるが、実は3話で彼女は「時間を止めている間も自分だけは動けるのね。だから自分だけ年をとっちゃう」と発言している。というわけで明確な答えは出ないが、以下のような仮説が考えられる。

・不老不死は元々、ときよの父親の研究テーマだったが、ときよは時間の流れを変えられる能力を活かしてその研究に協力しようとしている。あるいは父親の指示のもと、研究に協力させられている。

・ときよは時間停止能力を持つがゆえに他人より老けるのも死ぬのも早い。そんな娘を助けるべく、ときよの父親は不老不死の研究をしている。もちろんときよ自身もそれを行なっている。

特に、紐手ときよが遺跡っぽい研究所にいるシーンで断末魔が入るのは相当気になるシーンで、おそらく彼らは不老不死の実験が成功しているかを確かめるために多くの実験台を殺す、あるいは傷つけている。

 

 

信じるか信じないかは、あなた次第です。

(おしまい)

コントの日(2019)全ネタ感想文

この記事では2019年11月3日にNHKで放送された「コントの日」の感想を1本ずつ丁寧に書いていく訳だが当然、シャレにならないくらいネタバレしているので、録画やNHKオンデマンドをまだ見ていない人はさっさとブラウザバックしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一度警告するけど、この下はコントの日のネタバレだよ?大丈夫?マジ大丈夫?いや君らがいいならええんやけど?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • クイズバッチリ当てまショー

ビートたけしの有名キャラである「鬼瓦権三」出演コント。NHKのコント番組らしいガチガチのセットで、いい意味でベタかつ動きの強いボケをスコーンと入れられると笑ってしまう。番組全体のオープニングコントとしてかなり絶妙なコント。

 

  • 南米でスリを捕まえたことのある中堅俳優

バラエティの打ち合わせ。戸倉さんなる俳優はスタッフに推されている「南米でスリを捕まえた話」を頑なに話そうとしない。

「テレビ」というテーマを掲げた上で最初のコント。確かに「バラエティに出ているイメージがドラマにつきまとって侵食してしまう俳優」というのはいる。大泉洋とかトリビアMCとか。いる割には、意外とコント化されていなかった着眼点かもしれない。

このコントではさらに、「一個のエピソードを12年引っ張らされる」という絶妙にない設定が乗っかった結果、より前述の着眼点が光る形に。ブラジル料理の特集すら呼ばれる戸倉さん、役者仕事にも南スリが侵食してくる戸倉さん、でも収録では楽しそうに話す戸倉さん………なかなか良いコントだった。「南スリ」ってワードセンスもいい。

 

  • 建築現場

建築現場を見に来た依頼主。工事が遅々として進んでいないことに気づくが、そこには意外な理由が…。

コントの設定としては既視感がないこともないのだが、「建築現場」という設定で絵に力が出ている。絵に力が出ている、といえば終盤の秋山の図面を食べる件も最高だったな。

絵力や勢いもある一方で、会話の妙がかなり光ったコントでもあり、「足場を崩したらチームの足場が固まった」「捗りませんよ!」「何とかお店を完成させない方向で…」などキラーフレーズも多かった。

 

  • 最後尾

ラーメン屋の行列の最後尾に並ぶ中岡。次の客にメニューを渡すため、店員からメニューを預かることに…。

ちょっとした気遣いのはずが、なぜか店の運営に巻き込まれていくという中岡らしさが存分に出たコント。斉藤演じる店主が少しずつ接し方を客から社員にシフトさせる演技も上手い。さまざまなパターンに合わせて細かい指示が後から少しずつ出てくるのって仕事の研修だとあるあるだよなあ。オチで悲壮感を断ち切る気遣いも地味に嬉しい配慮。

 

  • 高級食パン

食パン専門店。売られているパンは一斤6000円!その秘密は…。

秋山が何かを作っている人になると、どうしても「クリエイターズファイル」が頭をよぎる…が、「普通の食パンをボっている」というわかりやすい設定が用意されているのが上手い。オチのフワッと感だけはどうにかならなかったか、と思わないでもなかったが。

「どんなパンでも焼き立てが一番うまいということにこだわった極めて普通のパン屋」はこの番組随一の名フレーズと言えるだろう。

 

  • クイズバッチリ当てまショー

オープニング前のコント同様、鬼瓦権三出演のクイズ番組。

先ほど同様、「解答方法」が主なボケだが、先ほどのものより幾分かシュールなボケ。個人的には「伝えてピカッち」を思い出した。あれもお題によって難易度が意外と不公平だった記憶が…。

スタジオコントだからできるカメラワークを利用したボケ、ガッチリしたセットにあのガッチリした小道具。NHKの大金が遺憾なく無駄なく注ぎ込まれた良作である。

 

  • 編集の殺し屋

戸倉さん出演の街ブラロケ番組。しかし、その戸倉さんがやらかしてしまい番組の危機に…。

いわゆる「山口メンバーメントレG」や、最近では「アメトーークでの宮迫」のような「編集で演者を消す技」をコントにしたもの。ネットで話題になったものをそのままコントにしてしまう時代性の高さよ…。ただ、「冠番組はさすがに即終了だろ…」という悪い意味での設定の粗さは、去年のコントの日を受け継いでしまった感。

しかし、一番自分が声出して笑ったコントはこれかもしれない。あんなにロゴがウニョウニョ動いたら笑うしかないし、「殺し屋」と絡めたボケがあるのも良い。

ところで、「おくすり製薬」「たてもの建設」という雑すぎる社名も妙にツボだったのは自分だけか。

 

  • セットドリンク

ランチセットのドリンクをアイスコーヒーからカフェラテにしたい男。できるかどうか聞いただけなのにどんどん事が大きくなって…これは悪い意味で「去年っぽい」コントかなあ…。個人的に「本部案件です!」が刺さらなかった。最初から大事になり過ぎてるというか…最後に角田が「お引き取りを!」の勢いで誤魔化していた感も「去年ぽかった」。

 

  • 終電間際の渋谷駅

終電間際の渋谷駅でイチャついているカップル…。以上のことは特に起きないコント。確かにこういうカップルいるけど!そこから展開らしい展開もない幕間みたいなコントなので「いるけど!」以上の感想が出ない。

ただ、あのタイムフライヤー歌っていた歌手、あれは誰なんだ?

 

  • いかがわしい店

仕事はあるわ妻に家事をやらされるわでストレスの溜まっている男二人が来た「いかがわしい店」でのコースは、食器洗いコース…。

フリの長さに一抹の「去年っぽさ」を覚えてしまうも、設定の着眼は結構いい。結構いいのだが、なぜか良さがスッと入ってこなかったんだよなあ…何でだろ?

そういう意味では一通りコースが終わった後の秋山と劇団ひとりの会話の方が面白かったかもしれない「おさわり」とか「宅配」とか…あの部分の尺がもう少し長くても良かったような。

 

  • フリー〜背中を押さないで〜

ある局アナがフリーになった妄想を事あるごとに抱く、というコント。

何でしょう。いや、わかるよ?こういう女はいるっていうお笑いはわかるよ?その上でよ?その上で刺さらない。何か、こう、「女に毒を吐く」みたいなコントが、この番組の苦手分野かもしれない。俺は2年連続で見ているから詳しいんだ。ちなみに、前回はそういうのが苦手分野の割にそういうコントが5本くらいあって、全部これくらいかそれ未満のクオリティだった、といえば去年のヤバさがお分かりいただけるだろうか。

 

 

  • 終電間際の渋谷駅

終電間際の渋谷駅。前作から30分近く経ったはずなのにまだイチャついているカップルを描いたコント。変化のなさがボケなので変化がなく、感想が乏しい。

あ、ただ、あのタイムフライヤー。あれは誰が歌t(ry

 

  • タバコをやめた男

禁煙をした男。あまりにも禁煙を盲信し過ぎていて…。

ある事柄を誇張するというコントの制作方式をしっかりなぞって作られたコント。ただ、どんどん誇張するという一本道感もなくはなく、最後は「俺はぁ!タバコをやめた男だぞ!」とデカい声出す劇団ひとりの力技が面白いだけのコントになってしまうのは、この番組の悪癖が出てると言わざるを得ない。いい設定が作れて、「タバコやめたからさ、死なないじゃん」なんてフレーズも作れるようになって、意外とダレがちなつかみに「例の食パン」を持ってくる工夫まで見えているだけに惜しいんだよ!惜しいんだよなあ!ただ、オチは結構面白い。チンピラなのにそうなんだっていうのもある。

 

MHKの「つぶやけ、アーカイブス」のように実在する映像を使うのかと思いきやそんなことはなく、新規に偽番組作っていた。「ぷらちなロンドンブーツ」など実際の番組で時代背景を固め、「わたツキポイント」などの偽番組なのに90年代丸出しな演出、「ピッチ(PHS)」や「アンテナを長くする」などしっかりした作り込みは感じたが、どうにも面白さがわからない。90年代感を面白がればいいのか、長田演じる彼氏のキャラクターを面白がればいいのか、あるいは…。

ただ、「だんご三兄弟の間にナタデココ挟んで食べたい」は笑った。時代背景の作り方の粗さで、フェイクとして冷ます事なくフェイク感をきっちり強調する名セリフ。

 

  • 終電間際の渋谷駅

最終回。終電間際どころか完全に終電が行ってしまった渋谷駅でのあのカップルを描く。

駅員が出てきてシャッターを閉めるという展開があるがやっぱり幕間程度のものでしかないか。ところで、あのタイムf(ry

 

  • お坊さん

寺にいるめちゃくちゃ態度の悪いお坊さん。実はお坊さんではなく…。

どこからこのコントの作成が始まったか、その答えはやはり「チョコプラ松尾を坊さんにしたい」だと思う。そして、そこからコントにするにあたって出した解が「お坊さんではなくただのファン」だと思う。

「坊さんじゃないんかい!!!」の笑いはアリだし、実は逆説的に松尾の坊主頭を活かしている。ここまでは良い。一方で「ただのファン」というのは………もう少しハマる設定なかったのかなあ、とは………思わなくもないかなあ………。

警官のファンが出てくる展開は結構アリだが、せっかく芸人をたくさん使えるならもっといろいろなファンを出すのもありだった気がする。惜しいんだよ!ちょうど「凡の凡」なのよ!出来が!

 

  • クイズバッチリ当てまショー

こちらも三部作の最終回。鬼瓦権三出演のクイズ番組の様子を描く。前作が良すぎて期待してしまったせいか、あまりにベタなボケで少しガッカリ。いや悪くなかったんですけどね。「普段からこの格好で?」「はい」

 

  • 三重野P

番組の打ち合わせにくる変なプロデューサー、「見える」「見えない」をしきりに繰り返す…。

小手伸也によるキャラクターショー。ただ小手伸也が悪いのではなく、台本が正直良くない。ここにきて「変なプロデューサー」というのはあまりに着眼点がストレートになりすぎているし、主軸となるワード「見える」「見えない」も結構変なスタッフのエピソードでよく聞くワードな気がして魅力に乏しい。

 

アーカイブスの日の二作目。こちらは、あまりにも明確なパロディ。やりたいお笑いはしっかりと伝わってくるので、自分がこのパロディ元を見ていなかったせいで個人的にあまり笑えなかったのが大変悔やまれる。

それでも歌のサプライズで見送られる件なんかは見覚えあった。本当にフィジーに行ってフィジー人の家族と過ごす力の入れ方が正しいかはわからないが、強引なタピオカのねじ込みや帰国しない女優など、外し方は良かったと思う。

 

  • ニッポンの未来

様々な面白候補者がいることでおなじみ「政見放送」をコントでやるというチャレンジングなコント…だが、実際はビートたけしが今まで通りにバカやってるだけのコントだった。これは去年の新元号の方がキレがあった気がしたかな…。

 

  • 総評

去年*1と比べると、圧倒的に面白かった!これは間違いない。まあ、去年は砂を噛むような、というよりあれを2時間見るくらいなら砂を2時間噛んでた方がマシな番組だったので。感想を活字にしてみると我ながら意外と絶賛している感じだが、「めっちゃくっちゃ面白い!!!!みんな見て!!!!最高!!!!」となるほど大爆笑大絶賛かというとそれもない。「セットドリンク」とか「三重野P」とか「フリー〜背中を押さないで〜」とか結構派手に外してるコントもあったし。

ただ、「コントの骨組みだけ作って飽きて投げたもの」を粗製乱造し全国放送するだけの2時間だった去年のコントの日と比べると、「南スリ」などを筆頭にフレーズによる笑いが増強されていた。思えば、OPのカラオケの意味不明な歌詞がコントタイトルを提示していたり、「戸倉さん」や「食パン」など、一部のコントが無理しない範囲で繋がっていたりと、仕事の形跡というかやる気というか、そう行ったものが見られた。この辺りからして今年は去年とは違いましたよ、ええ。もちろん、まだまだ「ふつうにジャンポケチョコプラ03ロバート劇ピンなどがネタをやる番組より面白いか?」と言われると首を捻らざるを得ない出来ではあるが、ノンストレスで見れてそこそこ笑える出来になっていたのはめでたい。今後もNHK特有の、その気になればフィジーにロケ行ける財力と、その気になれば粘土で本能寺の変を粘土で表現できる人力を活かして頑張っていただきたい。わたツキなんかは個人的にそんな笑ってないし、本文でもそんな褒めてないけど、ああいう形にチャレンジした姿勢自体はめちゃくちゃ褒めておこうと思います。多分だけど自分じゃない誰かにはめちゃくちゃ刺さってる気がする、何となく。

ちょっと去年腐しすぎたので、その分今年を褒めておかないとな、と。それがこの記事を書く動機でした。来年は結構まっすぐ期待したいと思います。

 

しっかし、「去年のコントの日を外国人に見せる」っていう番宣方法は何だったんでしょう?そんなにハンデを背負いたいか?そんなハンデ背負うからTL視聴率があんな悲しいことになるんだ。多分だけど「ゴチをやりますの次の回のゴチになります」の方がよっぽどTL視聴率高かったぞ!

 

 

 

まあ、でも、2020年は「去年のコントの日が面白い年」になるのでそこも改善されるか。来年こそは、ご期待ください!(ドコドン)

 

(おしまい)

 

リベンジ新潟旅行そして万世へ…

  • まえがき

ここでは9/15に行ったことを全て書こうと思う。つまり、概要としては

・GWに新潟で撮りそびれた車両を撮ったこと

・フォロワーの方々と肉の万世でオフ会をしたこと

・そのまま、ある方の家にお邪魔して宅飲みをしたこと

を書こうというわけだ。非常に充実していたが、最終的には高速で震える鍋のこと以外何も覚えていない気もする。でも何とか書いてみようと思う。

 

  • 行くぜ新潟

タイトルにあるリベンジの意味を知りたい方は前回の新潟旅行記事をご覧ください。ご覧しなくてもそこまで支障はないです。

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2019/05/27/232006

というわけで、東京駅から上越新幹線に乗り新潟へ向かう。列車はMax。2階建てだが、2階は新幹線なのにリクライニングしないというカスみたいな新幹線である。早起きで疲れていたし、寝る気しかないから眺めもどうでもいい自分は1階へ。

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朝食は東京駅で買った駅弁「まぐろいくら弁当」。ワサビが茎ワサビなのと、米がギッチリ入っている分、駅弁にしては腹にたまるのは嬉しいところ。米のギッチリさの分だけ具がやや貧弱な気がしないでもないが、そこそこ美味かったです。

というわけで、新潟に到着。ここからさらに大形に移動する。ここでのターゲットは前回の新潟旅行では構図でも天候でも失敗した「きらきらうえつ」である。

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きらきらうえつ

2001年に羽越本線での運行を開始した、JR東日本の十八番とも言える485系改造ジョイフルトレイン。所詮中身が485系であることによる過労には勝てず、2019年9月末引退した………かと思いきや、列車が廃止になるだけ*1で、羽越本線以外での臨時運用は増えるという、こち亀の両津メモリアルみたいなマネをしてきた車両である。

きらきらうえつを無事撮影した後は、新潟駅に戻る。この後の撮影もあるにはあるが、ここでの予定を1時間近く開けている。なぜならぽんしゅ館に向かうからだ。ぽんしゅ館とは、新潟の日本酒がお猪口で多数の種類を飲めるという最高の機関である。ここで、写真を一枚も撮ることなく、日本酒や日本酒カクテルなる変わり種を飲みまくった。ちなみに、日本酒を紹介するポップがあるのだが、「何だかんだでこれが一番!」と書かれたポップが、八海山に貼られていた。わりかし的を射ていると思います。

少し飲みすぎたので、海鮮家という新潟駅舎内の回転寿司屋で寿司を数貫つまんでから、新潟駅を出発!ユニゾンプラザ前というバス停までバスに乗り、信濃川橋梁へ向かう。

信濃川橋梁、これまた前回の旅行で行った場所である。この場所は12時前後に115系が2連続でくる。今回もしっかり2本撮ったぞ!

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115系 キムワイプ+JKワイパー

北陸新幹線開業前までは新潟県全土で見られた光景といっても過言ではなかった。数を減らしながらも、細々と活動し、115系に乗れることをウリとした団臨も少なくない。

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115系 弥彦色

個人的に撮るのは初めて。というのも、「弥彦色」の名前の通りかつては弥彦線での運用がメインだったため。その頃には撮れなかったが、弥彦色をリバイバル弥彦線以外でも走らせるという施策により今の方が撮りやすいという状況。

この後は、ユニゾンプラザが単なる公民館に過ぎないことを確かめてからバスで新潟駅前に戻る………と言いたいところだが、ここで一つ忘れちゃいけない新潟グルメを堪能させていただくことにした。その新潟グルメとは…

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新潟二郎である。新潟二郎はかつて、松戸二郎をやっていた方が開いた店。学生時代よく行っていたが、その時にたしかに松戸二郎にいたまんぷくの阪大生の泥棒だった人みたいな顔の方がいたのには驚いてしまった。

そして、新潟二郎。これが旨い。二郎とは別物な気もするが、「こんなもの二郎じゃない!」と糾弾する気にはなれない。明らかに豚骨醤油だけでない成分が入っている。あるいは使っている豚骨がめちゃくちゃ良いのか?二郎特有の尖った塩っぱさの醤油を受け止めるまろやかスープ、これは何だ?二郎か?二郎の進化系か?はたまた「新潟二郎」というまた別の食べ物と呼ぶべきか?さらに、豚も「@豚」と呼ばれる綺麗な脂身のつき方をした豚ながら、脂身じゃない部分がパサパサではなく、程よく脂をジューシーに保っているのが嬉しい。スープに浸すと繊維の隙間にスープが入っていってまた美味い。

さて、新潟二郎を堪能した結果、「現美新幹線を撮るために現美新幹線の1本前に乗って燕三条で待ち構える」という計画が無事に崩壊した。というわけで、1本後の新幹線に乗る。現美新幹線の1本前の新幹線の1本後の新幹線、それは現美新幹線だ。前回の旅行でも乗車したのだが…急な予定変更ゆえに指定席券を買えなかったため現美新幹線最大のアートと言われる「新幹線でグリーン車でもないのに2+1の座席」は使用できなかったが、その分アートを堪能することにした。高速で動く新幹線でソファーに座り、車窓ではなくアートを見るというのもオツなものである。現美新幹線は越後湯沢に到着。ここから、高崎まで新幹線で向かい、新潟県脱出。第2章、万世オフの幕開けである。

 

  • 万世オフ

万世オフ、参加者は市川旭氏、うょり氏といったお馴染み*2の面々他計5名。うょり氏が今回の万世オフの主催者である。なぜ、2019年9月に万世なのか?という問いの答えは後々出るが、とにかく一路万世へ向かうぞ俺は!

というわけで、高崎に着いた後は、万世で散財する予定が待ち構えているにも関わらず、グリーン車に乗車してしまうという致命的なミスを犯しつつも秋葉原へ向かう。

この新潟旅行&万世への道の間にも、幹事であるうょり氏が「行けると思って企画したが、予定が入っていて行けなかったかと思ったが、予定が入ってなかった」という謎の事件が発生していたほか、自分が秋葉原に着いてからも「UDXビルで待ち合わせ」というビル単位の場所指定なんかもありつつ、無事着。

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「創業月大感謝祭」これがこの日万世に来る旨味である。センターに構えるビールはプレモル。そう、万世創業月大感謝祭とはプレモルが1杯70円で飲めるようになる祭なのである。スーパーで買ってもこんなに安くなかろう。

ここからはそんな万世で頼んだメニューを公式サイトやgoogle検索の無断転載から紹介していく。俺何でこの旅行で全然写真撮ってないんだろ。

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5種類のきのこソティー

名前や写真の通り、エリンギやシメジなどを炒めたもの…だが、その実態は煮込みといっても差し支えない量が入ったバターにキノコを絡めた一品で、キノコの繊維も相まって想定以上に重さがある。バターのコク、ニンニクの風味、キノコの食感により美味しいは美味しいのだが

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プロシュート

きのこソティーより軽く食べられるおつまみ。サイゼリヤでも人気メニューだが、塩気と食感の柔らかさが段違い。その分値段も段違い。無限にあれば無限に酒が進む一品であることは間違いない。

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ローストビーフ

やはり万世は牛肉が美味い。ローストビーフ自体も美味しいが、山わさびもまた美味しい。山わさびだけ摘んでもプレモルが進む。

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ポークウインナー

万世のソーセージ、さすが少々値段が上がった分、肉のギッチリ感や皮のパッツン感が違う。明らかに違う。美味い。

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牛すじ煮

これまた万世の美味しい牛料理。柔らかくも食感の残った状態で煮込まれた牛すじをしっかり噛むとしっかり煮汁と旨味が飛び出す。最高。

以上で退店。万世に来たのにハンバーグは食べていません!

 

  • 万世オフの二次会

この後は都内某所*3にある市川旭邸にて二次会をさせていただくことに。万世が、ハンバーグ屋だけに牛歩戦術を使ってきたのか、はたまた人員が足りないのか、で飲み足りていなかったのである。

コンビニで酒とつまみを購入後、市川邸へ侵入。dアニメストアでまちカドまぞくなどを垂れ流しながら、アニメの話をしていただけなのだが、まちカドまぞく9話で、沸騰してものすごい速度でブルブル震える豆腐鍋でこの日一番笑ったのでそれだけは記録しておくことにした。

 

あとは終電で帰りましたとさ、おしまい

 

 

 

*1:海里に置き換えられた

*2:市川旭氏、うょり氏両氏による協力によって執筆された記事http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/10/14/000040

*3:八丈町

東京都や神奈川県で電車を撮った話

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

 

8月末に、鉄道を撮りに行ったので、今回はそのことを書こうと思う。長期休暇というわけではないのでパッと東京近郊に行っただけだが…。

 

見出しの通り、まずは東京モノレールの撮影。

家を出発し、秋葉原で乗り換え、浜松町で乗り換え、大井競馬場前で降りる。ここから運河沿いに行けば撮影地である。

 

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これよ、このアングルよ。東京モノレールといえば、この海の上をスーッと通るレールにまたがるこの構図よ。私はそう思います。他にもこの場所で様々な形式を撮影した。

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2000形

新塗装、標準、リバイバル、と3色存在。1997年に登場。東京モノレールとしては初めてのVVVF採用車両。

ちなみに、この橋の横がいわゆる「ガード下」のようになっているので、モノレールが通るとき真下にいるとめっちゃ目前でめっちゃ怖い。

さて、東京モノレールを撮ったらすぐに移動である…

 

  • 相鉄を撮ろう

この後は相鉄を撮るために横浜方面へ移動。7000形が撮影ターゲットだ。移動手段は、歩くと鮫洲駅が近いのでそこから京急に乗ることにした。こち亀で見たことのある「鮫洲の教習所」を通り抜け、鮫洲駅へ。

この時乗ったのは確か1000形。京急の車両は各車両の端だけボックスシートになっていることが多く、鮫洲駅近くのコンビニで梅酒とポテチを買った男に優しい。というわけで、酒クズプレイをしながら横浜へ。「一番なりたくない大人に僕はなっている」みたいな車のCM、子供の時は意味わからんかったけど、今ならはっきり意味がわかる。

そんなわけで、横浜から京急に乗り換えて相鉄に乗ろうとしたその時…7000形が来ていた。

今回、上星川で撮ろうとしていたのは横浜方面の列車である。しかし、今横浜で7000形が折り返すとなると、上星川に撮影のターゲットとしての7000形はいっこうにこないことを意味する。…というわけで7000形に乗車し、せめて乗車体験だけでも残すことに。相鉄名物のパワーウィンドウをイジるなどしている間に、上星川に到着。

上星川は私鉄では特にオーソドックスな二面二線の対向式ホーム。対向式ホームは撮影がしやすい。ただ、リニア新幹線が上を通るために広角が使えなくなっているのは、リニア新幹線建設反対と言ったところである。そんな上星川での写真がこちら

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9000系

1993年に登場した車両。ただし、写真のような塗色のものはリニューアル車。ボックスシートには本革が採用されている。ネイビーブルー単色の車体はどんよりした天気と相性が悪い。

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10000系

E231系をベースにした車両。2002年に誕生。東急5000系であったり京成3000系であったり、E231ベースが異常に多かった時代の産物だが、そんな産物の中ではデザインが個性的な方。

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相鉄7000系

1975年登場の相鉄最古参。1970年代に作られた相鉄の形式はこのデザインが多く採用されている。

写真撮影が済んだら、相鉄ローゼンという相鉄系列であろうスーパーマーケットで99.99を購入してから、横浜へ戻った。何をつまみにしたかは次章にて…。

 

相鉄で横浜まで出たら、ホームで崎陽軒のシウマイ(シューマイではない)を買う。そして、新子安へ向かう。新子安東海道線の超超有名撮影地。この日は平日だが、学校は夏休みなので普通に先客がいた。この日最後となる撮影のターゲットは251系スーパービュー踊り子。来年3月には消えるとか消えないとか言われている車両だ。

しかし、撮ると、構図のミスで編成後ろが切れるという大ポカ。即削除したので写真もない。最後の写真がない、という残念なオチを迎え、この小旅行も記事も一区切りとなった。

 

  • 前から行きたかったラーメン屋へ

とりあえず、新子安駅のホームでシウマイをつまみにして99.99を飲む。シューマイと呼ぶ国会議員や駅で酒を飲む飲兵衛から国民を守る党がいつ発足してもおかしくない今日この頃である。それはさておき、99.99もシウマイも旨い。「互いが互いを高め合う…」的なことは特になかった気がするが、旨い酒+旨いつまみ=2回旨い、という猿でもわかる定理により、旨い。………このあと控えているラーメン屋のことを考えるとこんなことしている場合ではないのだが…。

というわけで、最寄り駅が新馬場であるそのラーメン屋に、JRで品川まで行ってから歩いて向かう。2駅分歩くほどのラーメン屋それは

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「肉汁ラーメン公」である。黄色い看板に黒い文字、さらに「ニンニク入れますか?」というキャッチコピーまで見える看板、どんなラーメンが出るか大方想像がついている読者も多いだろう。
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まあ言ってしまえば二郎系なのだが、変わり種メニューが多いらしい。写真は焼きラーメンのオプション。「カロリー控えめ」というが、おそらく「やさしい理系数学」と全く同じことが発生するに違いない。あくまで二郎系なのだから…。ハイパーカロリーに至っては「2日分のカロリーを一気にゲットだぜ!」という冬眠する前のサトシしか喜ばない文章が書いてある。今回は焼きラーメンの注文を見送り…
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レモンサワーを注文した。甘みがあって美味しい、というかこだわり酒場のレモンサワーの味がする。

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そして、やってきたのがこちらのラーメン。

 

クルッ


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その名も「豚一本」。名前の通り豚が何枚とかではなく、一本丸々入っている。豚の質は見ての通り脂がしっかり乗っていて優勝モノ。これを食べて脂っこくなった口の中をレモンサワーでさっぱりさせ、さっぱりした口の中に豚や麺を放り込む……そんな賽の河原のような愚行がただただ嬉しい、楽しい、大好き。焼きラーメンも食べてないし、ぜひ再訪したいですね。

 

  • まだ昼過ぎだから不毛に過ごしたい

スーパービュー踊り子は先述のものが最終、京急もすでに撮ったし………となるといよいよ撮るものがない。このまま自宅に引っ込んでも良かったのだが、あえてもうひと遊び足すことにした。京急線と京成線を乗り継いで八千代台に向かう。八千代台に何があるのか?その答えは「天然温泉八千代ほっこり湯」である。早い話がスーパー銭湯だ。夕飯もいらないし、時間つぶしになりそうなのが「八千代台まで電車に乗ってスーパー銭湯」くらいしか思いつかなくてな。炭酸泉でシュワチンできたり、サウナ入ったり、大変お得な思いをさせていただいた。

露天風呂、ジャグジー、炭酸泉…とあらゆるギミックをしっかり堪能したらラウンジへ。ここのラウンジは岩泉飲むヨーグルトなど変わった飲み物が多い。コアップガラナを飲みながらTVニュースを見る。「日本人の子供が、堪能な英語で外国人に大阪城案内をしている」というニュースだった。日本人の子供が英語でガイドをし、字幕が表示される。外国人がお礼を告げる。外国人の方はなぜか吹き替えだった、めっちゃ笑ってしまった。何で日本人が英語で外国人が吹き替えで日本語話してるんだ。

 

………あとは、何も起こらず帰宅した。