THE Wの決勝の結果を考察しよう2021

この記事はTHE W2021のネタバレのみで構成されているので、気をつけてください。

 

 

というわけで、あけましておめでとうございます。オルソンです。

 

 

みなさん、THE W2021は見ましたか?THE Wは2020年より、「勝ち残りノックアウトシステム」という、1人目はネタ披露後すぐに2人目がネタを披露するが、2人目のネタ披露後に1人目と2人目で勝敗を決め、勝った方が3人目のネタと戦い、勝った方が…を繰り返す、キングオブコントで一回採用されて終わったシステムを続投。「審査員ごとの順位がわからない」「欲を言えば順位はもちろん、やっぱり差が点数で数値化されると嬉しい」といった批判に加え、「審査コメントが負けた側のフォローに終始しがち」など1回目よりも芯をくった批判も散見される始末となった。

この記事では、そんなTHE Wの審査に対して、オルソンブログの管理人ことオルソンが、スーパー論理的思考力を見せつけて、THE Wに順位をつけようとする記事である。

まあ、スーパー論理力言うたかて、SPIとか中学入試程度の論理パズルですが…。だからこそ、SPIとか中学入試とか受ける人にぜひ見てほしい記事ですね、ええ。

 

 

あまりにも斬新なヨネダ2000の漫才にも、あまりにもコテコテな紅しょうがの漫才にもハマらず「どうしたものか…」と頭を抱えたTHE W決勝。茶々のシステマティックなネタは…これもシステマティックすぎてハマらない…と思いながらジワッと笑っていたら、オチでめちゃくちゃ笑ってしまった。ただ証明したい、電車内で脱糞が一番面白い。TEAM BANANAは個人的には結構好き。「大中小様々なおじさんを楽しまなくちゃいけない訳!?」「西武新宿線は偉い人が住んでる所には行かない電車なんだよ?」など、真新しさは感じないけど陳腐さも感じないというか、ちょうどいいベタさと技術があるコンビだと個人的には思っております。まあこの辺のことは全てオダウエダが粉砕していくわけですが…脈絡のないワードと小道具の乱打という部分は変わっていないが、「メニューの裏」や「世界一周のポスター」などを出してきてやっぱり居酒屋でしかできないコントにしてくるあたり昨年より「巧み」になっている。そういう意味では2本目の方がはっちゃけていたのかも。はっちゃけていたけどオチだけちょっと上手いこと言ったことにしてるのがたまらない。

そんなAブロックの審査結果がこちら!

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7者7様の審査…と思いきや、駒場とリンゴの審査が一致。第二のリンゴ姐さんは駒場なのかもしれません。というわけで、このタイミングでヒロミの審査を例題として、順位の付け方を見ていこう。

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①第一試合の結果から、ヨネダ2000<紅しょうが、が分かる

②第二試合の結果から、紅しょうが<茶々とわかるが、①の結果と繋げると上画像の通りの不等式になる

③第三試合の結果から、紅しょうが<TEAM BANANAとわかるが、同じく紅しょうがより上の茶々とTEAM BANANAでどちらが上かは不明となる

④第四試合からも③同様で、茶々、TEAM BANANA、オダウエダの順位は不明だが、この不等式から紅しょうがが4位でヨネダ2000が5位であることは分かった。

というわけで、人を傷つける残酷な真実「のみ」生み出される結果となったが、とにかく順位はある程度わかった。まあまあ頑張っても「ある程度」しか分からないのが勝ち抜きノックアウトシステム最大の欠点であることは言うまでもない。

このブロック、主に紅しょうがとの比較が多いため、紅しょうがを何位につけているか?が楽しむポイントかつパズルの軸と言える。そう言った意味で、ヒロミは紅しょうがを高く評価していない(相対比だけど)。意外な気もするが、キャラのパワーネタをあまり高く…いやオダウエダのパワーネタではあるか…。

続いて久本の審査。

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茶々は一位候補としての人気は高め。一方、紅しょうがは3位と残っていたイメージの割に評価が渋め。TEAM BANANAへの評価の眼が厳しいのは、自分と類似した芸風の襲来への畏怖か…それとも????

続いてリンゴと駒場の審査

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上位2組が確定。大阪吉本の若手女流漫才師である紅しょうがの投票が厚いと思いきや、東京吉本コント師のオダウエダが最後にまくるような審査となった。リンゴ姐さんのお墨付きをいつの間にかもらっていたオダウエダの未来は明るい!多分!!!!

続いて田中の審査

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田中と哲夫のみが、第一試合で紅しょうがではなくヨネダ2000に投票している。そんな田中の審査では下位2組のみ判明という、真実が人を傷つけるパターンに。茶々が最下位候補ではなく確定に躍り出たのはここまでで初めてである。

続いて哲夫の審査は…

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3位のみ確定という奇妙な不等式が完成。一位はオダウエダかヨネダ2000か…前回のTHE Wではオダウエダに「僕は99点でしたね」とコメントし、実際一位オダウエダ確定だったが…今年は???今年の哲夫はオダウエダをどう見たか????

続いて、友近の審査…

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茶々が一位確定という審査をしており、田中と真逆の審査と言える。ヨネダ2000やオダウエダへの評価がどれほど低いかは不明だが、不条理タイプのお笑いとは一定の距離を置いた審査をしている印象。本当にそうかな?Bブロックで全然違うかもしれません。その時は謝ります。

続いては、Bブロック。扉を使ったコントをするための「扉の点検」か、扉の点検からのこのコントか、見たことないのにあるあるネタで攻め打った天才ピアニスト、もちろん単なるあるあるではなく、点検を見張る側が演技を提案するとか、扉から離れに離れてから扉の点検に引き戻すとか、良いコントを見たと思わせる構成が秀逸。女ガールズは、台本やシステムに鋭さを感じるが、うーん。ヒコロヒーは今まで見たネタで一番好きな設定。「パンクロックって…音大なの?」かなり良い設定…。ただちょいちょい噛むと、この審査システムでは余計に伸びにくい…。スパイクはめちゃくちゃ笑った訳ではないけど、何となくいいネタに見えるというか、「他にどんなネタするコンビなんだろう?」と思わせる魅力のあるネタだったと思う。で、最後のAマッソね!ベタではあるが、コントになったことは多分ないであろう「電話のマナー」という着眼点、村上というアホを演じたらトップクラスの演者、そして「受話器持ってたら呼び捨て」→「繋がってんねん!」という展開、「はい、会社終わった〜」というツッコミフレーズ、「何で最後なすなかにしやねん」という悪ふざけを経て、最後は「どこにさん付けしてんねん」と元の鞘に収まる巧さ。悪ふざけ的なセンスは2本目で「ペイズリー柄の霊」だの何だの言って取り返していたのも含め、最高でした。このパズル終わったら「頑張れ奥様ッソ」見ます。

そんなBブロックの審査結果がこちら

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ヒコロヒー0票を筆頭に、7人の審査が一致しておりヒロミとリンゴと哲夫の審査および、駒場と久本の審査が完全一致したため、解くパズルの数が4個で済むのは個人的には喜ばしい限りである。

そんなヒロミとリンゴと哲夫の審査がこちら!

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というわけで、Aマッソは3組から1位確定をいただいていることがわかった。

THE W決勝直前収録の座王では「リンゴさんからだけ票が入らなかった」とテキトーなことを言っていたがリンゴからも、そしてAマッソの憧れこと哲夫かたも票をもらう運びとなった。すげえぜAマッソ。

ちなみに、先に言っておきますが、ヒコロヒー最下位が確定となった審査員は1人もいないです。

というわけで、駒場と久本の審査だが…
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表を見れば分かる通り、全試合天才ピアニストに投票しているので、「天才ピアニストしか勝たん」しか分からん。この不等式に表から分かる以上のデータなどないのです。もちろん、2人の中で4組の序列が一致している確率の方が低いことは言うまでもないだろう。

続いて田中の審査
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Aマッソが一位かどうかは不明。スパイクをここまで高く評価しているのは…と思ったが、駒場と久本の不等式があの体たらくなので、他の審査員がスパイクのあのネタをどう評価したかは不明である。Aマッソは今年こそ田中のお墨付きをもらえたのか???も、同様に不明である。

最後に友近の審査
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女ガールズに唯一票を入れた友近。しかし、この一票は、天才ピアニストや他のファイナリストをも打ち破る強烈な一票だったのである。ここまでしっかり読み解くことで初めて分かる一票の重さというのがあります。いや、だから普通に最初から100点満点で各審査員の点数を表示したら分かりやすいと思うんだけどどうだろうか???なあ!!!!!

 

というわけで、最後に今回の結果から各審査員の「一位候補」をリスト化するとこうなる。

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Aブロックにおいて、一位確定の数は少ないが、一位候補の数ならオダウエダは圧勝なのである。ちなみに一位候補の数でオダウエダが圧勝したのは昨年も同様なので、論理パズルという名の分析から予言って作れるんだなあと思いました*1

BブロックもAマッソの勢いは凄まじく、天才ピアニストに見事な打ち止めを食らわせている。順番の妙とか記憶が風化する可能性とかそういった非論理的なゾーンには一切手を出さない分析ではあるが…。

Aブロックで3名の一位候補を獲得した茶々は、オダウエダと引き分け…いや、田中がオダウエダ1位でなかった場合、茶々3VSオダウエダ2で茶々が進出していたかもしれない。この一文がまた来年の予言になるか。ならなかったとしても謝りません。

(おしまい)