どうも、こんばんは、オルソンです。
この記事を読むには、中学2年生程度の数学の知識さえあれば、ドラマ「素敵な選TAXI」の知識は1ナノもいらないので、しばしお付き合いください。
素敵な選TAXIは2014年放送のドラマであり、バカリズムが全話脚本を手がけた初めてのドラマ*1である。私はリアルタイムではなく、コロナで再放送しかねえから再放送している今、1周目として新鮮に追っている。
そんな素敵な選TAXI、どんなドラマかというと、選TAXIという、乗客を過去に戻すことで未来を選び直すことができる特別なタクシーを使った過去の改変を行う作品である。
過去の改変、ではあるがそこに伏線の回収はあれど、壮大さはない。なぜなら…
戻ろうとする金額がまあまあ高い*2からである。上記の写真は戻す時間に合わせていくら払うかの料金表。10分までなら3000円で済むが、以降は1分330円。つまり1時間戻るのに19500円、1日戻るのに474900円、「夏休みの宿題やっとけばよかった〜!」と8月31日から夏休み初日に戻ろうとすると18876000円もかかる。………石油王か大IT社長であればギリ払えない金額でもないが、6話まで見る限りそういう人は出てこず、長くて2時間くらいしか時を戻さない。チマチマとしか時を戻さないのは、このドラマがほかの過去の改変を行うタイムスリップものと一線を画すところと言ってしまってもいいだろう。
選TAXI自体は、ドラマの最後に「このドラマはフィクションです」と表示されることからもわかるように、実在しないタクシーなのだが、「基本料金+基本料金でいける分を超えた距離分の料金」という計算方法のタクシーは、日本にあるタクシーの台数だけあると言っても過言ではない。そして、この計算が中学入試算数でも中学数学でも出てくるのもまたノンフィクションである。
というわけで問題です。
Q、上記の選TAXIの料金表をもとにして、x分戻る時の料金をy円とした時、yをxで表し、グラフを書け
(※最終的に解き方についてアンケートを取るので、ボンヤリでも解き方を考えてから下にスクロールしてください)
答えは
x≦10の時3000円
10<xの時330x-300円
なのでグラフの概形はこうなる→🤸♂️
である*3。
さて、この手の問題の解き方だが、私が塾講師だった頃の話をするとこのくらいの問題でも意外と二分される。そして、個別指導だとどちらがわかりやすいと取られるかが生徒による。そんなことを思い出した夜のお話(やっと本題かよ)。
- 解き方1
まずは自分が好き、というか長年使ってきた解き方から。この解き方は普通に文字式を使って解くというもの。
…………とはいえ、普通に文字式がパッと浮かんだら最高すぎて西郷隆盛になって西南戦争を起こしてしまうが、慣れないとそうはいかない、それはそう。というわけで、いきなりx分でわからなくなったら最初は具体的な数字でやってあとあとxに切り替えていくということになる。
x≦10の時は明らかすぎて黒澤明なので以下10<xの場合。
例えば、15分の時
→3000+330×(15-10)となる。
このように、x分戻ったら、10分ぶんは基本料金として処理されるので15-10=5分ぶんの料金を基本料金にプラスすればよい
と、わかればあとは15分をx分に変えるだけやろがい!
→3000+330(x-10)=330x-300
→y=330x-300のグラフは簡単
というわけで、式が一次式なので、グラフを書けと言われても中学2年生の数学の範囲に全然収まりますね。三次式なんかになったら、微分がどうとかいう話になるとこでしたからね、危ない危ない。
………と、このようにxで置いて表したらそれが関数になるという考え方が「解き方1」である。
- 解き方2
解き方2は、一次関数であることを最初から決め打ちする方法である。
この運賃表の戻る時間が1分増えると運賃が330円増える、という部分を、1分あたりの運賃の変化の割合が常に330円というふうに言い換えてしまえば、確かに一次関数なのは明白である。この場合の解き方は以下の通り
x分戻る時の運賃をy円とする。
x≦10の時は明らかすぎて北斗晶なので10<xとする。
そして、x分戻る時の運賃をy円とすると、前述の通り、変化の割合は330なので
y=330x+b となる。
そして、この関数は、なんと(10,3000)を通ることはわかっているのでx=10、y=3000を代入すると、
3000=3300+bよりb=-300である。
よって、y=330x-300である。
………自分は何となく好きになれないのだが、この方が解きやすいという生徒は少なくなかったように思う。どっちの解き方が好きかツイッターで投票取ってみるので、回答お願いします!できることなら、全国の中学2年生の声が聞きたいです!もちろん、中学2年生じゃない方々からの投票も募集しています!お願いします!
というわけで、解き方1、解き方2、どちらの解き方ですか?投票お願いします
— オルソン (@EF_510_514) 2020年5月20日
(おしまい)