「千原ジュニアの座王」が今週は特に面白いので見るべき

こんばんは、オルソンです。

 

 

最初は鉄オタとして、ツイッターを始め、フォローする人もそういう方向で定めていたのに最近はお笑いのことしか呟いていません。最悪ですね。ひとえにGYAO*1に脳を支配されたと言っていいと思います。信じるか信じないかは何とやら。

そんなGYAO!やTVerで配信されているバラエティで、自分のTLでは全然話題になっていないのにめちゃくちゃ面白いバラエティ番組を見つけてしまった。それが「千原ジュニアの座王」である。この番組は千原ジュニアが考案した「救済措置付き椅子取りゲーム」とでもいうべき、下記のようなシンプルなルールのゲームを10人の芸人がやるというシンプルな番組である。

1、n人の芸人がn-1個の椅子の周りを音楽が流れている間は回り続け、音楽が止まったら座る、という椅子取りゲームをする。(2≦n≦10かつnは自然数)

2、当然座れないのは1人だが、これで決着がつくわけではない。座れなかった芸人は、椅子に書いてあるお題(大喜利とか一発ギャグとか1分トークとか)で、椅子に座っている芸人1人と対決をする。そして、面白くなかった方が敗者となってゲームから離脱させられる。

3、1→2の行程を9回繰り返し、最後に残った1人が「座王」となる。

一発ギャグや1分トークはある意味持ちネタだが、お題の中には大喜利モノボケもある。そのため、通常のネタ番組に発生してしまう「作り込み感」を絶妙に排除しつつ、芸人のネタに通じる「芸人の本気」を見れる。ある種の賞レースだが、IPPONグランプリキングオブコントやすべらない話などのような緊張感はなく、20分ちょいでサクッと見れる。ゲームのルールが「椅子取りゲームを少しいじっただけ」というシンプルさも、また良い。

そして、今週の座王は破壊力抜群だった。

https://gyao.yahoo.co.jp/player/11202/v00031/v0000000000000000818/

(※閲覧にはGYAO!アプリが必要です。TVerでも配信してますが、必要なものがGYAO!アプリからTVerアプリになるだけです。)

出演者がまた、素晴らしい。FUJIWARA原西を筆頭に、期待の若手霜降り明星や去年のM-1優勝者とろサーモンがコンビ揃って出演。学天即や馬と魚も、賞レース決勝まで来たことある芸人だ。そんな今週の座王の面白さを語るにはどうしてもシンプル大ネタバレが必要となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレされたくない人は帰った?帰ったよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この週の座王大喜利のお題が良すぎて同じお題で再試合させる審査員や、とろサーモンが久保田のみならず村田も面白い(それもツッコミではなくボケとして)ことを再認識させられた一幕、霜降り明星の芸風は全く違うがゆえの一粒で二度美味しさなど数々の名シーンがある。が、この番組の幹は何と言っても座王となったFUJIWARA原西(シンプル大ネタバレ)である。

オーバーエイジ枠と銘打たれている通り、FUJIWARA原西(以下、原西)は他の参加者と比べて芸歴が圧倒的に長い。それゆえ若手9人は何とかこの原西というボスに立ち向かうことになる…が、勝てる相手ではなかった。芸歴が圧倒的に長いがゆえに圧倒的に高いはずのハードルも難なく超える原西のお笑い地力の高さ、それが今週の座王のハイライトだった。

原西といえば、「ギャグを1兆個持っている」と自ら豪語するほどのギャガーである。が、それだけではない。原西のギャグの面白さはゴリラのような顔面やキレッキレな動きによるところはもちろん大きいが、言葉遊びの力も目を見張るものがある(1つ1つの言葉遊びのクオリティはそこそこでもそれが1兆個あるって考えたら…)。そして、ボケの力も高いのだが、実はツッコミもこなす。FUJIWARAがコンビで番組に出ると、ツッコミであるにも関わらずボケに手を出すフジモンにツッコミを入れる原西、という構図がちょくちょく見受けられる。この時の原西のツッコミは速さもフレーズも的確。あと、原西のツッコミ、ということでいうと「1、2、3、4やあれへんがな!」は腹ちぎれるくらい笑いましたねえ…。

とにかく、何が言いたいかというと、原西はギャグのみならず全方位的にお笑いの力が高い。今週の座王でもそれがよく出ていた。まずはギャガーとしてギャグで一勝すると、次のお題は「写メ」。「自分の携帯に入っている画像から1枚を選んで、それをテーマにトークをする」という、大喜利やネタのようにゼロから作る笑いとは異質のもの。しかし、ここでも原西は圧倒的に勝ってしまう。別に原西はトーク下手だからギャガーをやっているわけではない。むしろギャグに有利な通りのいい声がトークでも有利に働いている。お笑いで通りのいい声が不利になるってなかなかないから。

さて、プレイヤーが3人になった時、千原ジュニアはある芸人に注目する。その芸人は「祇園・木崎」(以下、木崎)。どうでもいいけど、よくコンビ名に「祇園」って思いっきり直球で付ける気になるな…。彼は実は一回もお笑いで戦っていない。一回も戦わずしてここまで勝ち残れてしまうのも座王の深みである。そして、3人での椅子取りゲームが始まる。座れなかったのは木崎。ここで一勝し、あと一勝すれば、たかだか二回の戦いで座王になれる………が、敵は原西なのである…。

テーマは「歌」。インスト曲に即興で歌詞をつけて歌うタイプの大喜利である。まあ、さっきシンプル大ネタバレしたので勝つのは原西なのだが、この時の勝ち方が圧倒的であった。某番組のテーマ曲がお題となった大喜利。木崎の回答は悪くなかった。原西の調子が悪ければ座王になれる、座王の座に片手をかけるくらいはできていた…はずだったのだが…原西の回答がすごい。リズムと無関係に面白いパワーワード回答で木崎の回答と一線を画しつつ、曲のテーマにも沿った回答(それを端的に表すジュニアのツッコミもまた絶妙)。めちゃくちゃ面白かった。今年…はわからないけど、今年下半期暫定で一番笑いました。みんな、ここだけでも見て欲しい。それを見て、気になるなら来週の座王も見てみるといいだろうが…。

 

(おわり)