新潟GW旅行

どうも、こんばんは。誰にも紀行文記事を期待されていない男、オルソンです。

 

今回のGW、5/1、2も休みという10連休をいただいたので、2泊3日で新潟に行った来ました!というわけで、そのことを書きます。

 

  • 5月2日

めっちゃ早起きして某駅の始発に乗車。そのまま東京駅に向かう。駅弁屋「祭」で駅弁を購入し、新幹線ホームへ。GWに新幹線を自由席というのはもう愚の骨頂なのではないか、と我ながら思っていた。が、蓋を開けてみたら、1/3程度しか座っていなかった。やったぜ。というわけで着席して朝食をいただく。

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迷った末に選んだ駅弁は阿佐ヶ谷の焼肉店「SATOブリアン」監修のウニ乗せ焼肉弁当。SATOブリアンて。ウニと牛肉の2本立てなので1580円となかなかの値段だが、それほどの値段じゃない、というかタレの味も肉質も凡庸。何がSATOブリアンだ。

ホリエモンが食べてたら野菜食べてるか心配されたような駅弁を食べ終えた私を乗せた新幹線は快調に進む。ちなみに写真の通り、この駅弁はキムチなどが入っているので野菜不足の心配はない。非常に栄養バランスの取れた駅弁である。

しかし、天気が全然晴れない。天気予報だと3日とも晴れなのに、どんよりとした空。しかしだんだん好転しているような………

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と、その時上毛高原〜越後湯沢間で虹を発見。天気が晴れと曇りの間くらいの証拠である。いや、虹は綺麗だけど上毛高原でまだ晴れと曇りの間はピンチやろ。

その後、長岡で降りなければいけないのに、長岡到着数分前が一番ウトウトするという謎の自体に見舞われながらも、無事に長岡で下車。

長岡でえちごワンデーパスを購入後、普通列車鯨波に移動。鯨波北陸新幹線開業前に北越やくびき野や115系を撮りに行った場所だ。今回は北陸新幹線開業後ということで、しらゆき、そして越乃shu✴︎kuraの撮影が主目的だ。というわけで、鯨波に到着した。

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E129系

新潟地区では115系に変わる標準形式(2019年現在完全な統一はされていない)として、信越本線上越線白新線などを走っている車両。要するにE721系の直流版らしい。

その塗装から「ハムエッグ」と呼ばれがち。

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越乃 Shu✳︎kura

キハ40・48の改造車として、2014年に登場した新潟の観光列車。車内で地酒や地元の食品を用いた食事が提供される。一応未成年も乗車可能らしい。

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E653系

金沢〜新潟を結んでいた北越が、北陸新幹線の開業に伴い廃止となったため、新潟〜上越妙高を結び、北陸新幹線新潟市(など)のアクセスを担う特急「しらゆき」に使用される列車が、このE653系である。しらゆきの前はフレッシュひたちの運用につき、4色のカラーバリエーションを見せていたが、その頃の面影はない。ただし、いなほにもE653系が塗装違いで充当され、その塗装が3色あるので、カラーバリエーションはフレッシュひたち時代の引けを取らない。

一通り写真が撮れたので、まずは近くの酒屋に移動…と、行きたいところだが、途中でいい感じに海が覗いている橋を発見。列車の通過時刻を調べ、一旦酒屋に移動してから撮影。酒屋で買ったのは、ワンカップの新潟地酒、新潟名物の柿の種、そして………

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マルカワフーセンガムのヨーグルト味バージョン。初めて見たのだが、なぜ自分の周りには流通していないのか?わからないが、噛んでみると本当にヨーグレットの味がする。ヨーグレットの食感違い、って感じがした。

さて、特急がやってきた。シャッターチャンスに自信がないので連写を設定し…

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いや、連写のスパン遅っ!!!!

と言うわけで、ちょうどいいタイミングの写真は残らなかった。「苦しいけど最後は自分で決めろ。でないときっと、後悔する」って哀川翔が言ってたってラーメン屋のラジオで言ってたのって、こう言うことだったんですね。

哀川翔の名言が身に沁みたところで、鯨波のホテルメトロポリタンへ。

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もう泊まるのか?という読者の声が聞こえなくもないが、もちろんそんなことはない。ここでは…

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柏崎名物の茶漬けをいただいた。茶漬けでありながら、出汁をかけた後の写真を撮り忘れるという大ポカをしてしまったが、味は美味しかった。鯛の身や出汁の味はもちろん、三つ葉のシャキシャキ、とびっこのプチプチ、あられのサクサクと、色々な食感が口に流れ込む。鯛の味を引き立てるワサビもいい。

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というわけで、フロントにデカい鯛茶漬けが飾ってあるホテルを後にした。

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まっすぐ駅に向かおうとすると、また面白そうなものがあるのが鯨波すごいな、と思う。ちなみに写真右側の階段を登ってみると何の解説もないので、この丘のどの辺からどんなナウマン象が出てきたのかさっぱりわからない。丘なので信越本線を見下ろせるが、撮影には向いていない(民家とかが多いので)。何なんだこの丘。というわけでさっさと鯨波駅に向かい、退散。

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車中では先ほど買った柿の種とワンカップを引っ掛ける。そして、宮内乗り換えで十日町に移動した。すると、

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今回の撮影目標である「おいこっと」がいた。並びの写真を撮影しておく。

さて、おいこっと発車までは実は結構な時間がある。というわけで、十日町からしばらく線路沿いを歩き、おいこっとが来るまでスマホで時間を潰し撮影。

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おいこっと
キハ110形を改造して作られた観光列車。飯山線十日町〜長野間*1を走っており、北陸新幹線の開業時に新潟や長野の観光客を増やす役割を担っている。改造前は、秋田リレー号という急行として使われていたこともあって内装は快適らしい。

なお、名前の由来は「TOKYO」の逆読み。

快晴の下、順調に撮影は終わる。激ヤバフォント内容ザックリ看板や、横向き歩行者信号などを経て十日町駅前に戻る。

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が、このまま十日町を離れる私ではない。十日町名物、へぎそばをいただいてから撤退するのだ。

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へぎそばとは、つなぎに「ふのり」という海藻を使った蕎麦。へぎ、というのはへぎそばを入れる容器のことだという。つなぎに海藻を使っているため、喉越しツルツル、ちょっと啜っただけで、ものすごい速さで蕎麦が口に入ってくる。なので、無限に食べられる気がする。無限に食べられる気がするので、昼飯を食べたにもかかわらずもう一人前頼んだら、腹一杯になった。満足したので十日町駅に戻る。きた道を戻って、宮内で乗り換え、新潟駅に行けば今日の行程は終了だ………と、なるはずが、予定の列車に乗り遅れてしまった。次の飯山線は1時間後。それまで駅前のスーパーに併設されているゲーセンでjubeatをやったり、食品売り場を見て、何か面白い食品がないかを探したりして時間を潰す。十日町駅に戻り、改札を抜ける。あとはこのまま新潟に行けば今日の行程は終了…のはずが、逆方向の列車に乗ってしまう。幸い逆方向に連れていかれる前に「自分の横を、越後川口・宮内方面に列車がすり抜けていくのを見た」という理由で気づいた。気づいたところで、次の飯山線は約1時間後。時刻を調べると「ほくほく線」という救済策が。10分後くらいに出るらしいので、切符を買って乗り込み、越後湯沢から新幹線に乗ることに。ほくほく線も、越後湯沢もえちごワンデーパスの範囲外。というわけで越後湯沢まで切符を買い、さらに越後湯沢で降りたあと、「越後湯沢→長岡の乗車券」と「越後湯沢→新潟の特急券」を購入。長岡→新潟の乗車料金はえちごワンデーパスで浮かせる。という予定だったが、有人改札に3枚の切符を見せると「上越新幹線上越線は並行路線の扱いなので、小千谷からの乗車券で大丈夫」と言われる。そして、差額の390円がキャッシュバック。得した。いや、得してないな。その前が大損だからな。ちなみに、390円は即座に笹団子にしてやりました。新潟は美味しいものが多すぎるからね、しょうがないね。

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実際は通ってもいない小千谷駅で、ワンデーパスにバトンタッチした切符3枚セット。

乗った新幹線はE4系。というわけで、なんなく座れるので、2階席へ。一時期、E4系の2階席は「座席が3+3」、「リクライニングなし」と狂気の沙汰だったが、今回の乗車ではともに改善されていた。改善されないはずがないよな、あんなの。

そこそこ快適な新幹線が終点新潟に到着。宿は新潟の自遊空間の予定だが、その前に行きたいところがある。それは「ピアbandai」という施設だ。ここには、新潟で獲れた新鮮な魚をつまみに新潟の日本酒が呑めるという新潟の酒池肉林が広がっているらしい。新潟駅から少し遠いが歩いて向かう。

最初に行こうとしていた「港食堂」という居酒屋は、待ち時間が長い&ラストオーダーが早いということで退却し、「別館立ち食い弁慶」へ。本館は待ち時間が長そうだったからね。

ワンカップがセルフで呑めるということで、3カップくらい飲み干す。寿司屋に来たのに真っ先に刺身盛り合わせ頼んで、他にもふぐ唐揚げとか食べてやった。美味しかった(写真はない)。

この後は駅前に戻り、本日の宿「自遊空間」へ。しかし、ここでトラブル発生。何と、自遊空間は身分証がないと泊まれないのだった!会員証は自宅にある別の財布にあり、免許証は車の運転予定ないから持ってきておらず、学生証は学生じゃないので持ってない。完全に終わってしまった。そして、「身分を証明できないから」という理由でカラオケボックス2軒で門前払いを食らう。(2月の新潟だったらもっと終わってたな…)と思いながらとりあえずベンチに座り、野宿の覚悟を決める。(そういえば、星新一ショートショートで、湖に落ちて身分証明書全部失った奴が詰んでる話あったな…あの主人公どうしてたっけな…)などと考えながら、24時間営業の店を探す。(居酒屋もファミレスも閉まるな…白木屋はやってるけど、5時まで居座れるかは別問題だしな…あと、身分証明書全部失った奴、最終的にヤケクソ起こして暴れて警察に捕まって生存権得てたんだったな…最悪か?)と、考える自分の目の前にはこうこうと光るビックエコーの看板。ダメ元で行ってみることにする。すると、ダメ元が大成功。朝までリサイタルコースにはなったが、なんとか今夜の宿をゲット。やったぜ。徹夜でカラオケした…と言いたいところだが、歌い疲れて1時間くらい寝ざるを得なくなるところに自らの加齢を感じ、この日の行程は終了した。

 

  • 5月3日

5時ごろ退却。そんなに早く起きてもすることないんですけどね。あと、雲すご。何をぬけぬけと復活してんだ。

コンビニで朝ごはんを購入し、食べるなどの暇つぶし後、えちごツーデーパスを購入し、早通へ移動。早通の近くの田んぼでいなほときらきらうえつを撮るためだ。しかし、前日の飲み過ぎが祟っての便意により、いなほを一本撮り逃がす。田んぼの撮影地って周りにコンビニとかないのよね。

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キハ110形

おいこっとの改造前にあたる形式だが、そんなことより天気が悪い。

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きらきらうえつ
2001年に登場した酒田〜新潟を結ぶ、新潟県北部の観光列車。近年、485系ジョイフルトレインに改造されたものでも数を減らしており、きらきらうえつも2019年9月には廃止される運びとなった。

きらきらうえつを思いっきり早打ちしてしまったことの落胆を「まあ、天気悪いし」という考えで打ち消しながら、新潟へ戻る。ここからバスで白山付近の有名撮影地へ。ただ、その前に、あるものを手に入れるべく、バスセンターへ移動。バスセンターでは何かよくわからないが大きめのフェスティバルが行われていた。出店も出ていたので、富士宮焼きそばを購入。ちょうど一年前以来*2、2度目の登場となる富士宮焼きそば。実際、富士宮焼きそば富士宮で食べようが岡山で食べようが新潟で食べようが旨いのだ。ソースと魚粉っていうのがこんなに合うっていうね。本当、B級グルメブームの時に焼きそば乱立しまくったけど、富士宮焼きそばは本当に凄い発明よ。うん。

さて、バスセンターで手に入れたかったものは富士宮焼きそばではない。というか、こんな祭りやってたのも知らんかったし。というわけで本題はこちらだ。

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鯛茶漬けの失敗とは逆に「混ぜた後の写真しかない」という有様だが、これがバスセンターに来た目標、「イタリアン」である。ソース焼きそばにトマトソースをかけたものを新潟ではそう呼ぶ、らしい。値段は340円。安い。ただ、味は「焼きそばにトマトソースかけただけ」って感じで、何とも想像通りすぎる味。不味くないんだけど、融合して生まれた何かがないというか…1+1が2でしかないというか…。個人的には、富士宮焼きそばの方が好きです!!!!!

というわけで、新潟名物を堪能(?)したら、白山付近の信濃川へ渡る鉄橋を目指してバスで行く。なお、バスは直線距離で鉄橋へ向かえない(なぜなら新潟のバスは水陸両用ではないから)ので、115系2本連続でくるうちの1本目を撮り逃がす。もっと速くイタリアン飲み込むか、持ち帰りで頼んでバスの中で啜れば良かったね。良くはないか。

というわけで白山で撮った写真がこちら

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115系(旧新潟色)
115系国鉄型の近郊形電車として、数多く作られた車両。新潟県は平成が終わり、令和に改元してなお、115系が多く存在する県と言えるが、それでもいつ全廃されてもおかしくない状態ではある。そして、数少ない115系は塗色がリバイバルされた状態で運用されているのも含めると7色ものバリエーションがある。

なお、この塗装は1970年代のもので、115系に施されたことはない。

構図が決まらず、カクテルライト串という稀有な体験をしてしまった。

この後は本日のメインビッグスーパーイベント「狐の嫁入り号」の撮影である!狐の嫁入り号とは、津川で行われる「狐の嫁入り行列」という祭りのためにキハ40の国鉄色によって走らされる臨時列車である。なお、2019年の5月は10日も休日があるにも関わらず、この日にしか走らない臨時列車でもある。狐の嫁入りがどんな祭りかは全く知らないが、キハ40国鉄色の運用が定まっているのは撮影の大チャンスでしょう!というわけで北五泉に移動。できる限り近場で田んぼしか広がってねえ駅を探す作業なら手慣れてると思いますね、我ながら。

田んぼでカエルやヒルやサギを見つけ、生態系の豊かさを感じながら過ごしていると普通列車が来たので撮影。

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キハ110系

おいこっとの改造前の形式。1990年に登場し、JR東日本気動車の標準形式として多くの線区に投入された。多少の廃車も出てはいるが、現在も八高線小海線石巻線北上線など、多くの線区で活躍中。

ツイッターで「狐の嫁入り」を検索して列車の通過時刻などを確認したり、ツイッター検索で「狐の嫁入り」で引っかかった画像を見て、どうやら狐の嫁入りが、人が顔を白塗って狐の顔を描いて狐に扮するというsnowの元祖みたいなことをして行列を練り歩く祭りらしいことを学んだりする。狐が人を化かすんじゃなくて人が狐に化けることってあるんですね。そんなことを考えていると踏切が鳴り出し…

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キハ40・48形

1977年に登場した国鉄気動車。分割民営化後は会社・路線ごとに多くの塗装が見られることとなり、写真の国鉄色は珍しい存在*3となった。

無事撮影成功。この後は新潟に退却…ではなく、さつき野に寄り道。115系快速を撮るためだ。なんといっても新潟は今や115系が赤字の快速幕を出して走る日本唯一の地になっているのだから…。

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E653系E129系

車両自体の解説は前述。

E653系の写真は今回の旅行で唯一の流し撮り成功(?)写真となった。

さて、だんだん前面の逆光が色濃くなっていることに気づいただろうか?私は気づいた。でも、どうしようもなかった。というわけで…

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115系(二次新潟色)
新潟を代表する塗色の一つといえる「二次新潟色」。通称は「キムワイプ」。実際、人気投票でも一位を獲得した。

前面真っ黒。赤字の快速幕が大事なのに、当然そこも真っ黒となった。最悪か。

この後は、村上へ移動。なお、もう夕方なので移動理由は撮影ではない。この日の宿も村上なのだが、なぜ村上に向かったか?理由は二つある。一つは「せっかくだから、えちごツーデーパスの端まで行ってみるため」もう一つは「村上名物はらこ飯を食べるため」である。というわけで、村上のホテル(今回はちゃんとしたホテルなので身分証明書もいらないのだ!)にチェックインし、目をつけていた店に向かうが、何と混雑により店内からどんちゃん騒ぎの声は聞こえるが、店の表示は「準備中」という非常に残念な事態に。このままだと、意外と遅くまでやってるNew Daysで駅弁を買うハメになりそうだ。が、しかし、紆余曲折を経て「村上どんぶりマップ」を発見し、別の店に向かう。しかし、夜の国道沿いに建っている夜の高校と夜の結婚式用服屋、怖すぎる。そんな発見をしつつ、店に着く。店内では日テレのクイズ番組が付いていて、中学受験をしようとしている小5と芸能人が「ももの生産量ベスト3の都道府県」とかで1000万円をかけて知識対決していた。「こんなので1000万円もらえたら美味しいもんだ…」と小5の頃は思ってたなあ…と、考えながら、地酒と栃尾の油揚げを注文。この栃尾の油揚げが意外な伏兵だった。油揚げをカリカリに焼いて、ネギと醤油をかけただけという捻りはない料理がベタに旨い。何だこれ。油揚げがこんなに美味しいの、初体験すぎるぞ。後日家で、やっすい油揚げで猿真似してみても旨かったけど、この日の油揚げには敵わなかった。すごいぞ栃尾、すごいぞ油揚げ。

中学受験生時代をTVで懐かしみつつ、油揚げで酒を飲んだ後は、今回の目的はらこ飯を注文する。はらこ飯を待つ自分をもっと懐かしませたのは、店内のTVだった。エンタの神様を放送しだしたのだ。今見るとキツイ演出の数々だが、自分がお笑いにハマったきっかけはエンタの神様なんだよな…。そんなことを思っていたらはらこ飯が到着。なかなか美味かった。ところで、なぜこの店で私は写真を一枚も撮っていないんでしょうね?あ、そうか、ずっとTV見てたからか。

宿に戻ってからはずっとエンタの神様を見ていた。人が「旅行の時にしかできないこと」は大きく分けて2つあると思う。一つは、今回で言えば「はらこ飯やら笹団子やらイタリアンやらを食べまくる」ようなその場所に行かないと食べられない名産を食べ、観光地を見て、臨時列車を撮ること、もう一つは「旅行によってテンションが上がっていないとできないことをし、買えないものを買うこと」である。私にとってエンタの神様を見ることは後者であった。なので、エンタの神様を見通した。見通したら11時になったので、チャンネルを変えて全力脱力タイムズとネタパレも見た。そして、シャワーを浴びて寝た。

 

  • 5月4日

7時ごろ起床、8時2分に村上を出るいなほ号に乗車し、ばんえつ物語を撮りに行く…という素晴らしい予定のはずが、起きると時刻は9時半。エンタの神様のせいで寝坊というカスみたいなトラブルを起こす。いやー、前日カラオケ泊で寝不足なのも祟ったねえ。以前は、ネカフェ6時間コース6連泊とかしても全然平気だったのに。老いですね、あー、ヤダヤダ。

とりあえず、迅速に新潟に着く方法を調べる。ちなみにばんえつ物語が新津を出る時刻は10時5分。あと、30分で支度して新津に着く方法を調べてみたが、案の定そんな電車はない。午前中の計画を「もう一回白山の撮影地に行って115系2連続を狙う」に切り替える。

切り替えると決まれば話は速い。どうせ次のいなほ号で間に合うことを考えれば出発時刻まで1時間ある。時間は戻せないから、もう仕方ない。というわけで急いで村上駅に向かわず、肉屋へ向かう。村上の名物はもう一つある。「村上牛」だ。そして、村上牛を使った牛丼を食べようという魂胆だ。朝早くから肉屋が開いているというのが嬉しい。寝坊しなかったらもっと嬉しかったけどね!!!肉屋の方は全然開いてるらしいから!!!!牛丼が吉野家のように素早く出ないという誤算に焦らされるも、戻ってみれば村上駅NewDaysでお土産を買う余裕もできた。まあ、お土産買ってたらわりかしギリギリになったけど。ちなみに、ここでは職場用と祖母用で2つの土産を買った。こっちが何も言わない(言い忘れた)のに、袋が2つ付いていて(いい接客だな)と思ったが、外の袋にも入れてもらった袋にも「NewDays」のロゴがデカデカとあった。まあ、NewDaysで買ったから当然なんだけどさ。店員の気遣い素晴らしいんだけどさ。完全に気づかなかったこっちのミスだけどさ。しかし、アカンやん?アカンけど悩んでどうにかなる問題でもないので一旦放置。

いなほ号に乗り込み新潟へ向かう、のはいいがGWということで座れる席はない。牛丼を持ったまま自由席を探し回るしかない、でも席はない。なので、多目的室で食べた。細い机がある細い部屋で何がどう多目的なのかさっぱりわからないあの部屋を、まさか使う日が来るとは。

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こちらが、「やま信」という店で購入した村上牛の牛丼。値段は1100円、駅弁と同じくらいの値段だが駅弁より温かい。切り落としではあるが、それでも噛むほどに出る脂の甘みはしっかりと味わえる。牛丼でありながら通常より玉ねぎが極端に少ないのも贅沢感あって良い。そういえば、村上ですき家松屋吉野家を一軒も見なかった気がするが、肉屋がこんなに旨い牛丼を出すならむべなるかな、としか言えない。

牛丼を食べ終えた後も全然座席が開かないまま、新潟に到着。今度は昨日と異なり、新潟駅前から直接バスに乗り込み、ユニゾンプラザ前(昨日書いてないけどど、撮影地最寄りのバス停の名前。なお、ユニゾンプラザはGWなので閉まっていた)まで乗る。そして撮った写真がこちら

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さまざまな塗色がいる115系

この日は一次新潟色+旧新潟色の6両と、三次新潟色の3両が登場。

なかなかしょっぱい写真を撮り終えたら、この旅行唯一の観光要素を取り入れるべく、弥彦へ向かう。燕三条まで新幹線に乗り、そこから弥彦線だ。えちごツーデーパス(ワンデーも)は、特急料金だけ払えば、いなほもしらゆきも新幹線も乗れるのが良い。18切符にはないメリットだ。メリットを享受しつつ燕三条へ向かう。

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弥彦線の車両、E127系

弥彦線も昔は「レモン牛乳」と呼ばれた黄色い115系がいたものだが、今や完全に置き換えられてしまった。と、思いきや吉田駅でその、黄色い115系とすれ違う。どうやら、GWということでそういうリバイバル臨時列車を走らせていたようだ。そういえば臨時列車のpdfに書いてあった気がする。

弥彦色の115系はさっさと出発したが、自分が乗っている弥彦行がいつまで経っても出発しない。あれ?これ弥彦行じゃないのか?十日町の悲劇が頭をよぎる。なので、運転手に聞いてみるとどうやら、弥彦色の115系を入れたあと、ポイントを戻そうとしたら戻らないらしい。というわけで弥彦の観光時間が減っていく。なんとか吉田駅を遅れながらも発車。大鳥居を横目に電車は弥彦に到着。多くの店が軒を連ねているらしいので、観光前にファミリーマートで下準備。

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久々の登場、透明焼酎*4…もとい、透明日本酒である。瓶をラッパ飲みするとヤベえ奴にしかならないし、瓶って万に一つ割れると最悪だが、そういったリスクを回避できる。

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こちらの特茶(菊水の辛口)も、肝硬変や脂肪肝の促進などに高い効能を持つ、まさに人々の健康を左右する呑み物となった。

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逆光の弥彦駅舎。駅舎からして神社のそばという感じを出してくれる。片瀬江ノ島駅舎にも似ている気がする。

さて、弥彦で遅めの昼ご飯を悠長に食べていたら、弥彦神社に行く時間がなくなってしまう。特茶を用意しなきゃよかったな。というわけで、弥彦神社とロープウェイはまた今度に持ち越しとなった。

この後はもう帰るだけである。ただ、これでも一本遅らせているので、普通列車で帰る予定だったところを、燕三条から越後湯沢までだけ新幹線課金する。燕三条から乗り込んだその新幹線は…。

まさかの現美新幹線だった。現美新幹線とは、多くの芸術家、デザイナーが関わっている特別な新幹線。特別な新幹線ではあるが、新幹線としての特急料金以上の運賃は取られない。そんな現美新幹線に乗って初めて知ったが…

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実はシートが2+2なのである!これは乗り得列車と言わざるを得ないのではないだろうか。新潟県内のみの走行で、東京乗り入れなど一切行っていないのは悔やまれるが、乗り入れ出したら大変なことになる気しかないのもまた事実だ。

ちなみに、現美新幹線はE3系の改造車なので11-16号車表記である。

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新幹線でありながら2+2座席という時点でおトクだが、最後列は1+2座席となっている(上写真)。1人がけの座席の前には2列の椅子がある為、机も2枚出せる(中写真)。

しかも、インアームテーブルまである為、机3枚を独占できるのだ(下写真)。

わずかながら快適な時間を過ごし、越後湯沢に到着。ここで、普通列車が来るまでしばらく、越後湯沢駅の構内にある土産屋で過ごす。

笹団子を食べ比べしたり、弥彦で余った酒のつまみを買ったり、弥彦で買ったつまみについてきた袋で土産を包んで、New Daysビニールをなかったことにしたりして過ごしていた。中でもひときわ目を引いたのは…

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利き酒越乃室という、150種類もの新潟地酒をお猪口で試飲できる夢のような施設。全国のローソンがこれになったらいいのにね。特に目を引いたのは下記の銘柄。

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越後武士

アルコール度数46度を記録。「日本酒のウォッカ」、甘辛度が「Super Dry」と、なぜか別の酒に例えられまくってしまう業を背負っている。

飲んでみると強さはないが、しっかりとアルコールが主張するなんとも言えない酒。焼酎と違うのだけはわかる。なお、冷凍庫に入れても凍らないらしい。

ちなみに、これに梅を漬け込んだ梅酒も越乃室で試飲可能。

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加賀の井

糸魚川大火からの復興というストーリーを背負った酒。基本的に新潟の酒は辛口が多いらしい。ただ、この酒も他の酒も、辛口ながらスイスイ飲めてしまうのが恐ろしい銘酒ばかり。

この後、シメとしてタレカツ丼をいただいた。

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タレカツ丼

新潟名物の一つ。トンカツをみりんや醤油などを混ぜた「醤油ダレ」に潜らせたものを白米の上に乗せる「カツ丼」。甘辛いタレを吸って少しシナっとした衣と、豚の脂が白米と相性抜群。

あとは、普通列車に乗って直帰した。旅行の帰り道の普通列車って無駄にグリーン車乗っちゃうの、なんなんだろうね。

(おしまい)