東京03「不自然体」のライブビューイングを見てきた【ネタバレ98%カット】

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

 

10月13日土曜日、私は第20回東京03単独ライブ「不自然体」をライブビューイングで鑑賞してきた。ライブではない。ライブビューイング、つまり映画館での上映だ。

いやー、東京03の単独ライブ、本当に素晴らしかった。2時間笑いっぱなしだし、笑いすぎて劇場出た時頭痛くなっちゃった。次回も行きたい…けど、すぐ完売するライブなので次回行ける保証などない。

 

そんな、東京03単独ライブの記録・感想をネタバレをできる限りナシにしつつ、箇条書きで書いておこうと思う(12月にWOWOWにて放送予定があるほか、DVD化も控えているはずなので)。

 

・コントは全部で7本。どのコントも「日常や創作物にありがちな会話の些細な不自然さ・矛盾を大胆に突く」というタイトル通りかつ東京03らしいコント。当然のように全部面白い。

・どのコントも最高潮でスパッと終わる。いい意味で「そこがオチかい!」と毎回驚かされてしまう。

・全てのコントとコントの間に幕間映像アリ。全て、コントと関連しているか、なんならそのコントの続き。BLオチで終わったコントをBL方向に転がしてみたり。幕間同士や幕間と別のコントの間を無理しない範囲で繋げたり被せたり。

・幕間映像は笑いもそうだが、映像のクオリティがほとんどドラマのそれ。小道具やセットもリッチになってる。居酒屋のコントを見ると特にそれがよくわかる。

・1本目から「不自然な隠し事を何とか隠そうとオタオタする角田とそれを暴いてしまう飯塚」という台本自体は割とありがちなコント…かと思えば角田の一言で鮮やかに急カーブする展開に痺れる。

・オープニングは角田がボーカルの歌。マジ歌選手権とは、また少し毛色の違った笑いの取り方。

・些細すぎる部分を掘り下げて一本の長尺コントにするパワーが光るのは2本目、些細だけど共感を呼びそうで個人的にも好きだったのは3本目。どちらも、悪意なく角田を傷つける飯塚の演技が光る。

・というか、東京03のコメディアンといえば角田のはずだが、この日は飯塚の方が演技がノッていたような…。

・4本目、5本目、はお笑いの中からヒントを見出している気がしてならないコント。

・4本目は古くはバナナマンの怪談ネタなどで見られ、カミナリなども手を出している「話がヘタな人」が主軸なコントだが、「話自体がヘタな人」ではなく「話の繋げ方がヘタな人」なのがめちゃくちゃ新しい。めちゃくちゃ新しいけど、言われてみると確かにこういう人はいる。

・瞬間最大風速は個人的にも客席的にも5本目の「ちんちん」。東京03にはあまりない下ネタの不意打ち。………………何というか5本目に出てくる感じの関係の芸人コンビいっぱい浮かぶんだよなあ…。マジ歌選手権に出てるあの人とか…。

・6本目は「そのあまりに自然な演技に、不自然な箇所に気づかない」というライブタイトルと矛盾してるのか、一周回って逆にタイトル通りと言えるのかよくわからない、とにかく末恐ろしいコント。ちなみに、本日唯一の豊美出演作。

・7本目は奇しくも「不自然な隠し事を隠そうとする男」が出てくる点が1本目と共通しているコント。元々、今回のライブでいえば3本目、4本目のような、古いネタでいえば「落ち込んだ同僚」や「友人の友人」のような、人間関係についてのこちらの思考を抉るコントが多い東京03だが、抉るを通り越して完全に教訓をセリフに乗せている箇所がいくつか。でも、そういう緊張を必ず緩和する大振りのボケの破壊力が気持ちよすぎる!

・追加公演らしいので7本のコントの後、「角田のやりたいこと公演」なる特別コーナーが。ぬるっとエンディングトークをした後ぬるっと始まった企画は「過去の単独ライブの幕間映像で使った曲でベストアルバムを作る」。過去の単独ライブの幕間映像を見れたのがよかった(小学生並の感想)。そして、過去の幕間映像にもノッている飯塚の姿が…。

 

 総評するとめちゃくちゃ面白かったし、これほどのキャリア、これほど多くのコントを作っていながら、まだまだ新しい切り口、新しい切り方で、しかもめちゃくちゃ面白いコントをちゃんと作れているという事実が怖すぎる。東京03は3人とも演技が上手いので、恐らく多少ベタな台本でも、角田のパワー、飯塚のツッコミ、飄々とした豊本の雰囲気で東京03らしいコントにしてしまうし、爆笑をかっさらえるんだろう。でも、そういうベタな台本を演技とパワーで東京03の笑いに変えるコントは1本もなかった。それが本当に面白かったし、大満足だったし、恐ろしかった。

(おしまい)