徳井青空の「青」に関するお話

みなさん、こんばんは、オルソンです。

みなさんは徳井青空という声優を知っているだろうか?彼女は1989年12月26日千葉県南房総市出身、出演作品にはミルキィホームズ(譲崎ネロ役)、ラブライブ(矢澤にこ役)、ご注文はうさぎですか?(マヤ役)、ブレンド・S(神崎ひでり役)などがある、そんな彼女のことをクレジットで名前くらい見たことある人も多いだろう。そんな彼女の名前は「とくいあおぞら」………ではなく「とくいそら」なのである。

いや、ちょっと待ってほしい。読みにくい名前の人というのはこの日本にいくらでもいるが、「青空」に「そら」と読み仮名を振るのはなかなか意味がわからない。考えてほしい、まずあなたが葬式に参列するとしよう。その時あなたは参列者名簿に名前を書かされる。その時、当然参列者の列にあなたは並ぶだろう。そこで、だ。あなたの前に徳井青空がいたとしよう。そして、徳井青空とあなたの間には多くの参列者が並んでいるとしよう。この時、徳井青空より後ろに並んでいる人たちは「青」一個書く分だけ待つこととなる。もちろん「澤邊鰹龍之輔(さわべかつをりゅうのすけ)」という男が「澤邊鰹龍之輔(さわべかつおりゅうのすけ)」の分だけ待たされるのであれば納得はできる。しかし「とくいそら」という参列者のために「徳井青空(とくいあおぞら)」一回分待つとなると納得行かないのではないか?もちろん、青一回分というのはたかだか5秒程度だが、その5秒を徳井青空より後ろの参列者全員から奪っていると考えたらどうか?例えば徳井青空の後ろに参列者が36人いるとしよう。そしたら5秒を36人から奪っている、つまり5秒×36人で3分も奪っている。3分あればカップ麺ができる。ここまででも、十分に徳井青空の「青」が人々の時間を奪ってきたかわかるだろうが、さらに想像を続けて欲しい。あなたは徳井青空と同じ葬式に参列している。そして、あなたは子供がいるにもかかわらず、徳井青空に一目惚れしてしまったとしよう。そしたら、あなたは子供を殺すだろう。そして、その子供の葬式にも徳井青空は参列するだろう。すると、徳井青空はまた参列者名簿に「徳井青空(とくいそら)」と無駄な青を書き、後ろの参列者にも無駄な時間を取らせてしまうだろう。さて、なぜあなたは子供を殺したのだろうか?徳井青空と結ばれる上で子供が邪魔だったからだろうか?あるいはもう一度葬式があればもう一度徳井青空に会えると思ったからだろうか?もし後者ならあなたはサイコパスだろう。先ほどの想像をさらに続けよう。あなたが子供を殺したことで徳井青空に葬式に参列してもらうことができ、それをきっかけに付き合い始めたあなた。そして、徳井青空と結婚するときあなたは自分の名前と徳井青空の名前を結婚指輪に彫ってもらうこととなるだろう。かくして指輪職人は結婚指輪の細い輪っかの部分に「徳井青空」と彫ることになる。しかし、「徳井青空」は「とくいそら」である以上、本来この青は指輪職人が彫らなくてもよい青だ。「普通結婚指輪の名前ってローマ字じゃね?漢字で彫らなくね?」読者の中にはそういう方もいるだろう。しかし、それでも問題は解決しない。「それでは『Aozora Tokui』と彫らせていただきます」「あ、すみません。これ『あおぞら』じゃなくて『そら』って読むんです」という店員とのやり取りは不可避だからだ。指輪職人が確認を怠った暁には一回「Aozora Tokui」と彫ってしまってから、先程のやり取りをすることになる。そしたら「Ao」だけではなく「Aozora Tokui」と彫った時間全てが無駄になる。さらに、指輪職人だけでなくあなたも確認を怠ってしまい、プロポーズの時に渡した指輪に「Aozora Tokui」と彫られていた暁には…もう、目も当てられないだろう。「俺結婚してるけど、結婚指輪にはイニシャルしか彫ってないよw自分では似てると思わないんだけどキリトに似てるってよく言われるwwwあと、嫁もアスナに似てるwww」読者の中にはそういうイキリオタクもいるだろう。しかし、だ。もう考えればわかるだろう。「それではA.T.と彫らせていただきます」「A…?あ、すいませんこれ徳井青空って書いて『とくいそら』なんで、A.T.じゃなくてS.T.でお願いします」という店員とのやり取りは不可避だからだ。

と、ここまでは徳井青空の「読まない『青』」がいかに我々の時間を奪って来たかを書いて来たが、この青に時間を奪われているのは徳井青空本人も同じである。先ほどの想像をさらに続けてみよう。夜景の見えるレストランで「Aozora Tokui」と彫られそうになったのを訂正して「Sora Tokui」と彫ってもらった指輪を渡し、プロポーズするあなた。それを承諾する徳井青空。後日婚姻届にまず自分の名前を書くあなた。それをあなたが徳井青空に渡したとき悲劇は起こる。徳井青空が婚姻届に「徳井青空」と名前を書くのだ。この時「青」を無駄に書いているのは他でもない徳井青空本人だ。そもそも空はいつも青いわけではない。夜になれば黒くなるし、太陽が顔を出さず白や灰色の空が広がる日もある。でも、徳井青空はいつも「徳井青空」と「読まない『青』」を書き続けていた。名前を書く時間がテストの時間に含まれるタイプのテストを受けた時も青一個分受験時間がなくなった。そのせいで答えがパッと浮かんで、あとは答えを書くだけというところで試験監督に「はい、そこまで」と言われてしまうこともあった。39℃を超える高熱の時も病院の問診票には「徳井空」ではなく「徳井青空」と書いた、いや書かなくてはならなかった。なぜなら、徳井青空の名前はとくいそらだけど徳井空ではなく徳井青空だったから…。

つまり何が言いたいかというと、結婚って大変だね、というお話である。

(おしまい)