平成最後のセンター試験数学IAの誘導が綺麗すぎる話

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

 

そろそろ、2/25。国立大学二次試験でございますね。受験生の皆さん頑張ってください。オルソンブログ は夢に向かう受験生を応援しております。

 

そんなわけで、国立大学の入試には一次試験がある。この一次試験はセンター試験と呼ばれており、今年は1/19〜1/20に行われた。センター試験で5教科7科目*1の基礎的学力を確かめた後に各々の国立大学で二次試験が待っている、と言うのが通常の国立大学受験の流れである。

そんな、全国の高校3年生*2の基本的学力を日本政府が推し量るまたとないチャンスでもあるのがセンター試験なのである。なお、「このセンター試験マークシート式で思考力が問えるはずがない」という理由で2021年には終了することが確約されている。しかし、センター試験マークシート式なりに思考力を問えるようにしてきたのは事実。今回はそれを平成最後のセンター試験こと2019年数学IAで確かめようと思う。え?数学ⅡB?あれはダメです。ダメな例です。誘導丁寧すぎ文章長すぎ文章長いから埋める空所の物量多すぎ計算スペース少なすぎ、それでいて誘導乗ってしまえば勝手に手が動くという思考力もクソもないという割と悲しめの回でした。「あんなもの数学じゃない、数学風だ」と全国の数学教師が腐り数学教師になっているというウワサを聞いたことがあります。まあ、センター試験数学ⅡBには2015年に、三角関数で7倍角を出したり、数列を整数と融合させるなど思考力を問おうとしすぎた結果平均点が39点になるという悲しい事件があったし、そもそも「平均点6割くらい」というコンセプトなのに、50点代前半であることが常態化していたので、これくらいでちょうどいいと思ったのかな、と思ったら平均点53点でした。三角関数でf(0)出させたり、微分の初っぱなでしょーもない連立方程式解かせたりと無駄に物量多くするからこうなるんだバーカ!簡単な問題でも量あったら時間内に解けないっていい加減学べバーカ!

というわけでセンター試験数学IAのみ振り返ることにする。あ、そうそう。言い忘れていたけど、この記事の作者は旧課程老害ニキなので、第2問〔2〕の統計は省略とします、さようなら…

 

  • 第1問〔1〕

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最初は絶対値つきの一次方程式から。「絶対値記号をつけて場合分けさせようスペシャル」は数学でありがちな題材だが、特筆すべきは前半。いわゆる「4の平方根は2だけではない、-2もそう」「ルート3の定義は『3の平方根』ではなく『3の正の平方根』」という事実を下地に問題が作られており、やや盲点をついた感じになっている。こういうセンター試験らしさはいいな、と思う。真数条件を初っぱなに気づかせてしまう数学ⅡBとはえらい違いですね。

この後は定石通り場合分けをすればいいのだが、この場合分けの境界こそ出題しておいてもよかった気がする。ただ、統計が増えた結果、旧課程より数学Ⅰの分量は上がっており、今年は後述の数学Aが3問中2問難しいので、ウォーミングアップを兼ねた第1問〔1〕はこれくらいでちょうどいいのかもしれない。

 

  • 第1問〔2〕

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ここは命題と論証。不等式、有理数無理数、図形の性質など様々な分野と融合し、意外と難しい部分とされる。今回の問題は「整数」。ギリギリ数学Aに抵触している気がしないでもないが、奇数偶数の和が奇数か偶数か、くらいは中学数学というスタンスか。ここではシとスが命題と論証のパズルっぽさがあって少し好き。セ〜タはよくある問題だが、整数特有の思考力を問うという意味ではこちらもなかなかいい問題。

 

  • 第1問〔3〕

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センター試験の二次関数においてxではない文字定数aを含んだ二次関数が出題されることは少なくない。しかし、文字定数が二種類となるとなかなかないような気がする。ちゃんと調べてないけど。

もちろん文字定数の種類が増えたからといって頂点の求め方に変化はなく、係数が1であるところは書いてある*3ので計算ミスしたら気づきやすい。

このあとの展開がなかなかいい。aやbの値を直接出さず、(-1,6)を通る、としているところがいい。「通ると言ったら代入」という思考を素直に身につけた素直な学生の勝利だ。bがaの二次関数になる展開も含めてよくできた二次関数の問題だと思う。最後はセンター試験がなぜか大好きな放物線平行移動で〆。

 

  • 第2問〔1〕

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センター試験には裏技というのがある。マークの形が桁数であるため、入れる数字がわかりやすいということだ。このような裏技の多くは「そんなものを覚えるくらいなら、まともに勉強しろ」と言いたくなるものが多いが、よく学びよくセンターの練習をした人であればアイウより先にエが埋まることは気づけるだろうか?証明は以下の通り。もちろんセンターで証明を書く必要はなく、以下のことがイメージできればいい。というか、イメージしなくてもいい。

アイ/ウが正の数である時、アイは2桁の自然数、ウは1桁の自然数なので

アイ>ウ

となる。この両辺をウで割ると、ウ>0より

アイ/ウ>1

しかし、アイ/ウはcosBACなので、1より大きくなることはないので矛盾。

よってアには「−(マイナス)」が入り、アイ/ウ<0より、BACは鈍角となる。

後半はcosの定義をそのまま使うというこれまた盲点をついた出題をしている。もっとも、2010、2013にも類題は出題されているのだが…。

なお、BACが鈍角であることは単なる小問ではなく、それを誘導にしないと正確な図が書けないシステムとなっている。図形の把握さえできれば、計算はいらないという問題構成が潔い。

 

  • 第3問

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今年のセンター試験唯一の汚点、それはこの確率の問題だろう。一部では「確率漸化式の出題」と騒がれた。確かにn回目に引く時の確率がn-1回目に起きた事象によって変わるので、漸化式が出てくる展開ではあるし、問題用紙にメモする場合も漸化式だけ立てておくとやりやすくなる。

そんな数学IAの試験なのに数学B履修者の方が有利なのはどうかしてるといえばどうかしてる数学の問題だが、この問題の汚点はそこではなく、一般化できない(一般化すると本当に漸化式を解く数学Bの試験になるから)ために計算が煩雑になっていることだ。事象が複雑で計算も煩雑、そんなこの問題を得点比の単純計算では12分で解ききらなくてはならない。コサ/シスセ→ソタチ/ツテト辺りで問題作ってる方もアカンやつって気づかなかったのかな。気づけよ。ただ、ソタチ/ツテトを見た時点で「ヤバそう…」と思って逃げた受験生は正解と言える。

ただ、そんな受験生の陰には、後述の第4問、第5問こそ面白いのに、この面白くない問題によってその選択が阻まれた受験生がいることも忘れてはいけないと思う。あとこの問題、面白くないし。選択問題では難易度も面白さもどうにか平等にしてほしいものだ。

 

  • 第4問

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センター試験に整数問題が出題される、すなわち指導要領に整数が加わったのは2015年*4からである。そのうち本試験で不定方程式が出題されたのは2016、2018、そして2019。全てax +by型(ユークリッドの互除法ほぼ必須)である。1年おきというジンクスは破壊してきたが、対策自体はしているはずだ。というわけで、カキまではよくある不定方程式にすぎないが、ク以降がよくある不定方程式を元に面白い事実を導き出させようとしてくれる。「49の倍数Aと23の倍数Bの組で、AとBの差の絶対値が1になるもの」という謎の操作が始まる。しかし、これはカキまでの不定方程式の捉え方を変えたものにすぎない。そのため謎の操作の意味さえわかればク〜コは計算なしで導ける。

サ〜スも自分で不定方程式49x-23y=2を立てれば済む話なのだが、このままでは謎の操作が謎のまま終わってしまう…。

さらに謎の問題は続く。n(n +1)(n +2)に関する問題だ。nとn +1の最大公約数が1であることと、n(n +1)(n +2)が6の倍数(いうまでもないが、ソの答えが6)はもはや暗記推奨である。なぜか、整数が指導要領に入る前の2005年の東大文理共通問題でもそれを使う問題が出ているので…。

この次は6762の素因数分解だ。このままだと、不定方程式→連続整数の積→素因数分解と整数の基本をつまみ食い的に確認しているだけになっており、あまりの傾向変化に慌てた受験生もいたかもしれない。そんな慌てた受験生に優しい形の空欄となっているのがこの6762の素因数分解だ。素因数分解はあまりの難しさから、コンピュータの暗号として使われている*5ことでも有名だが、我々人類は「各位の数の和が3の倍数ならその数も3の倍数」「末尾2桁が4の倍数ならその数も4の倍数」などの倍数判別法でその難しさに歯向かってきた。しかし、7の倍数には倍数判別法がない*6。そんな、7だけは最初から提示しておくのはセンター試験の優しさに他ならない。しかも、7の上にはチという小さい空欄もある。このことと、「チに1は入らない」というセンター試験ローカルルールから、「6762は49で割り切れる」ことが瞬時にわかるのだ。そして、もう一つ最初から出ている2と合わせて、6762を98で割ると、69という非常に素因数分解しやすい形になるのだ。めでたしめでたし。

ここまできたら最後の空欄トナニ。ここで、(1)で導いた「49の倍数と23の倍数で差が1か2になる状態を作る操作」、(2)で導いた「n、n +1、n +2はどれかが2の倍数でどれかが3の倍数」「nとn +1は1以外の公約数を持たない」、(3)で導いた「6762は49と23の公倍数の一つ」という事実の集大成、それがトナニなのです。n、n +1、n +2のうち7の倍数は2個以上ないので、どれかが7の倍数ならそれは49の倍数、そしてnが49の倍数である時、n +1かn+2が23の倍数になる例は(1)で出しているから…と伏線がどんどん回収されていく面白い問題だ。面白い問題だが、センター試験としてはやや難しいかもしれない。誘導をなくした類題が先述の2005年東大の問題なので。

 

  • 第5問

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最後の問題は「図形の性質」。あくまでも図形の性質の問題なので、最初から角BACのcosとsinが提示されている。自分がセンター試験を受けた時の課程では整数と統計がない分図形の性質は必修で、選択問題になることも隔離されることもなかったため、最初は三角形に余弦定理や正弦定理をあてはめてれば解ける三角比の問題だが、途中から円周角の定理や方べきの定理を使うという、数学IA融合問題が出題されていたものだ…と、老害はただただ自らを懐かしむ。ただ、エオカキを出すには余弦定理が必要なので、この考え方は間違っていない気がする。また、内接円の半径を出すのには△ABCの面積がほぼ必須だが、そういう誘導はないので気をつけよう。

この大問で面白いのはクケ→コ→サシのコンボだろう。三角形の頂点から対辺に直線を2本引き、残りの頂点から引いた直線はその交点に当てる…ということでクケ→コは典型的なチェバの定理の問題ということになる。…が、コの値が BDと全く同じになることで事態は急変する。そう、点Qは点Bから△ABCの内接円の接点までの長さに等しいため、点Qは△ABCの内接円の接点だったのである!というところまで来れた人はサシをノー計算で埋められる。おめでとう。ちなみに、三角形の頂点から、対辺におけるその三角形の内接円の接点を結んでできる3本の直線は一点に交わることが知られており、この点をジルスチュアート点というらしい。かっこいいですね、ジルスチュアート点。上野の森美術館で開催していた気がしますジルスチュアート展。

このジルスチュアート点に関する問題、これはセンターでの図形の性質を語る上で外せない。というのも、2005年以前のセンターの図形の性質は「証明の空所補充」であった。証明を作った人が何をしたいかを、本文に書かれている定理から考えれば取れるは取れるが、解いていて奇妙な感覚のある問題だった。しかし、この問題ではQと内接円の接点の一致を証明ではなく問題を解いているといつのまにか証明できている、という形で提示している。そして、そのメッセージを読めたものには点数をプレゼントする、サシの空欄も粋だと思う。

最後のスセソは図形の性質特有のひらめきを要する、なかなかの曲者問題。時間制限に焦るとそれどころじゃないけど、なかなか面白い問題ではある。

 

  • あとがき

いかがだっただろうか?センター試験の数学は誘導が多く、数学特有の思考力を問うことができない試験であるという批判がたびたびなされていた。その結果がセンター試験の廃止→記述式問題を含んだ「共通テスト」の導入、を生んだのだろうが、今年のセンター試験数学IAは、「マーク式でも思考力は問える」、「誘導に乗れるかどうかも、数学的思考力のうち」と言った主張を問題文から感じ取れるものとなった。平均点は数学IAとしては珍しく60点を下回ってしまい、先述の目標を達成できなかったことになるが、これは今年のセンター試験が付け焼き刃で高得点取れないものだったという証とも取れる。共通テストの導入が本当に思考力を問うものになるのか?それは歴史が証明することだろう…。

(おしまい)

*1:英語、数学IA、数学ⅡB、国語、理科社会はどちらかが1科目でもう一方が2科目

*2:アンド浪人生

*3:大学によってはマーク式なのに係数1を答えさせるところがあるので気をつけよう!

*4:指導要領に整数が加わる前から「考えればわかるから」的な理由で大学入試に整数問題は出題されており、命題と論証やコンピュータの大問などではセンター試験とて多少は整数問題が出ていたが。

*5:詳しくはRSA暗号、でググろう!

*6:正確には倍数判別法のスマートな簡略化が困難

セブンイレブンもファミリーマートもラーメン二郎を売り出した!

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

ある日、私がセブンイレブンに行くとこんな商品があった。

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どこからどう見ても二郎系ラーメンである。ローソンではこういうのを売っていたと聞いたことがあった*1が、セブンイレブンも売り出したとなれば初耳…というか初目だ。なお、とみ田というのは魚介系の太麺のつけ麺で有名な店ではあるが、系列店舗である雷本店では二郎系と魚介系のハイブリットなラーメンを出しており、これがとても美味い。なので、期待しながら購入した。

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なお、上写真のラベルを見るとわかる通り、コンビニのウルトラパワー電子レンジ(1500W)で温めてもらっても、2分20秒かかり、コンビニのレジに2分20秒間気まずい空気が流れるので気をつけましょう。あと、後ろのお客様が来たらどきましょう。

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そんなわけでチンが終わった完成品がこちら。夜の公園で撮影したので暗いですね。ブログ始めた頃の自分に「お前はコンビニのチンラーメンを夜の公園で啜る記事を書くことになるぞ」って伝えたらどんな顔をするんだろう。

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フタを開けるとこんな感じ。ネギが多すぎる感はあるものの、山盛りのもやしと粗みじんのニンニクは言い逃れしようのない二郎インスパイアだ。麺はコンビニのチンラーメンらしくブヨブヨだが、太麺ではあるため、「少し柔らかめの二郎かな?少し柔らかめの二郎に来ちゃったのかな?」と思えばギリギリ許せないこともない。上の野菜は二郎の中でも相当もやしが多いというか、キャベツが皆無。ニンニクは、まあ間違えようもなくニンニク。二郎系にありがちなニンニクを醤油かなにかで煮込んだ謎の奴じゃないことは写真からも明らかだろう。そして、写真の下部に写っているブタだが、これが見た目を裏切ることなくトロトロで美味しい。ここに関してはハズレの二郎よりかは勝ってるかもしれない。というか、ジェネリック関内二郎くらい豪語してもバチは当たらない気がする。バチが当たるとしても、このブタだけ何とか独立した商品として売って欲しい所存である。いや、本当に美味しい。しかし、写真の通り、薄めのが1枚しか入っていないのが難点だ。

麺、ヤサイ、ブタときたら最後は汁だ。この汁、とみ田監修とあって案の定少し魚介が入っている。それは良いが、かなり脂が多く、全体的に味を通しにくいのはいかがなものか。非乳化二郎といってしまえばそれまでだが。

ここまで苦言も多くいってしまったが、コンビニ麺にしては意外と再現度は高いし、流れ星のように出ては消えゆく二郎系のカップ麺より再現度も単純なクオリティも高い。二郎系という言葉が市民権を得ながら(得てるよね?)、なお全国的にどこでも食べれるほど展開している言い難い二郎のラーメンをコンビニで食べれるようにという思いの結晶としてのこの商品はけして悪くない。が、それでもなあ……………と、思ってしまうことがある。それは

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値段だ。550円。「ジェネリック二郎」とも呼べるはずのこの商品、何と正規二郎と130〜150円くらいしか変わらないのである。ジュース一本つけたらおしまいやぞ?というか目黒二郎は500円やぞ?というわけで、自分がこれをリピするかというと…ないかなあ…。というか、一回二郎を知ってますからね私は。食べてる途中に「ふふ…下手だなあ…欲望の解放のさせ方がへたっぴさ…君が本当に欲しいのはこっちの二郎。でもそれは高いから、セブンの二郎でごまかそうっていうんだ…そういうのが…実にダメ…」という声が聞こえてきたので2日続けて二郎で豪遊しようかな、と思います。そんな味でしたね。

 

 

3日後…

 

 

二郎での豪遊を終えた私はファミリーマートにいた。3日連続二郎系ラーメンは胃腸が疲れる。「優しい味わい梅のお粥」でも買って帰ろう。そんなものがあるか知らないけど……………

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野菜マシにんにく醤油ラーメン…だと…?「マシ」という表記、にんにく醤油ラーメンという商品名にもかかわらず「にんにく入り」を挿絵付きでアピールするそのパッケージ…こいつは紛れもなくファミマなりの二郎系ラーメンだ。………やられた。いくら二郎系という単語が市民権を得つつあるとはいえ、三大コンビニ全てが二郎系を出すことになるとは…。これは…………買うしかない…!!!!!というわけでいざ購入。味は………ブタがノーマルなこと以外はセブンイレブンの上位互換では?麺はセブンイレブンよりやや硬く(それでもコンビニチルド麺特有の腑抜け感は否めないが)、汁も塩分を感じやすい程度の脂の量、もやしのシャキッとした硬さも俺好みのもの。これでブタがセブンイレブンの奴だったら「セブンとの勝敗」という点では本当に言うことなしなのだが…。あ、量と値段はセブンイレブンと似たようなものです。二郎ほど多くないので、「これ食えたから二郎も余裕でしょ!」って特攻すると痛い目を見る可能性があるし、値段も目黒二郎より少し高い550円である。また、ファミマばっかり絶賛しているものの、結局行けるなら二郎に行った方が絶対いい。欲望の解放は上手にやらないとな。

 

以上!

(おしまい)

 

 

年末年始のネタ番組で記録したいネタ20選

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

 

去年も行なったこの記事だが、だいぶ記録したくなるネタが増えた。この最大の原因はおそらく、ネタ番組の慢性的な増加にあると思う。2012-2014あたり本当に酷かったんだから!オンバト+まで終わったらもう見るネタ番組ねえ〜!!!!!って時間を過ごしに過ごしたから!!!!!そんなわけで今年の年末年始の記録したいネタです。ドーンと、20個一気にどうぞ。

 

 

 

スマートフォンデュより。「一見、平凡な小学生が自分の影(シャドウ)を操り、闘う」という設定のコント…というよりは、バトルアニメの再現。

演出・創作できる映像の自由度は、当然コントよりアニメの方が格段に上である。それなのに、全身黒のタイツをかぶって、村上演じる少年のそばで横になり、「影(シャドウ)」を演じる野田クリスタルの姿には笑わざるをえない。後半のバトルシーンも秀逸。「初めはない敵の異能に翻弄されながらも、敵の異能を逆手に取る方法を見つけて勝利」というセオリー通りの展開を、「影遣いの荒いやつだ…」「死ぬかも知れねえぞ…」などの妙にリアルなセリフを細かく入れつつ、なぞっているだけなのにめちゃくちゃ面白い。どういうアニメなのかをコントを見る側に想像させていくことが笑いに直結する秀作だ。秀作だけど、「ルミネで3回やって合計0ウケ」なのも分からなくはない。

 

  • 金属バット「漫才師」

スマートフォンデュより。「漫才師は立ち仕事だから腰いわしてしまう」と主張する小林。さらに、コント師や落語家は楽をしているとまで言いだし…。

筋道の立っているはずの主張が、筋道に沿ってどんどん変なところへ行ってしまうタイプのネタ。そして、根本的な主張の一つである「落語家は座り仕事」から始まる落語家への悪口、これが筋道立ちまくっているのが本当にすごい。ネタとしての凄さや、「2丁のピストルみたいになってた」に代表される随所のワードの強さ、落語家やコント師の悪口言いまくることくらい許されてしまう二人の風貌やキャラクター、そして「いわすかい!」の絶妙な言い方や「ワーキャー系漫才師やからな」だけで笑いを取ってしまう自らの客観視ぶり、なども素晴らしいが、一番素晴らしいのはこのネタを「M-1決勝でかける予定だった」と言ってくれたことである。ここでかける予定だったネタ、ということは実際に今年のM-1にはかけないんだろうし、そもそも本当に去年のM-1決勝でこれをやるつもりだったかもわからないが、とにかく「このネタが志らくに審査されていたかもしれない」という夢を見させてもらえたのは事実。サンタクロースもいると思っていた方がいいから…(こち亀79巻白鬚橋の思い出の巻より)

 

キングオブコント2018優勝者のハナコが検索ちゃんで披露したネタ。あまりにも通路が狭いため、コインランドリーを使われると移動もできない…が、その状況を逆手にとって遊びだして…。

キングオブコント優勝後、多くのネタ番組に出ている彼らは、それぞれのネタ番組でネタを変えている、という特徴がある。その時点で凄いことなのだが、このネタでは特に「秋山が老人キャラでボケ」という異色作になっている。

もちろん、登場人物設定のみが異色なのではなく、「システマティックな動き主体」という点でも異色作。狭いコインランドリーで洗濯機に服を入れる動きを避けるゲーム、なんて設定どうやったら思いつくんだ。クリア方法確立→2人目登場→ランダムな動き、とシステマムを軸に綺麗に展開していくハナコらしさもあっていいネタだった。

 

  • 友近「大阪ブロードウェイ」

検索ちゃんより。タイトル通り、ブロードウェイ風に大阪の光景(?)を演じていくネタ。

これまで、様々な人物の形態模写コントを演じてきた友近だが、今回のネタに出てくる大阪あるあるは、かなり弱い。大阪というかなりあるあるネタがこすられたお題に対して、特にかなりこすられた部分のあるあるしか出てこないのだ。そこにブロードウェイの要素を重ねても、正直笑えない…はずだった。

しかし、このネタは、友近が好き放題やっているから、という一点のみで笑ってしまう。ガキ使の飲み屋の件なんかを見てもわかるように、元々意外とアナーキーな芸風だった友近だが、とうとう「わけわからないことを好き放題やっている」というだけでもう面白いという領域に達したらしい。個人的には自身の歴史、いや、自身が友近を見る目の歴史の一大転換点となった記念すべきコントだ。

こんなネタを年に一度の特番にかけれる、というのが凄い………何も考えていないだけかもしれないけど。

 

  • ハライチ岩井「やめちまえよ」

マジ歌選手権より。去年同様、「腐り芸人」となったハライチ岩井が、その腐りぶりを歌にする。

2018年、ゴッドタン通常会にそこそこの頻度で「腐り芸人」として呼ばれがちだったハライチ岩井。そしてマジ歌選手権に連投って、そんなに新しい腐り方があるのか?と思いつつ見ると、序盤は曲名の通り「やめちまえよ」を軸に、歌う前にも言っていた芸人の悪口。この段階で悪口を歌うのは岩井だが、名指しするのは澤部という構成。曲が進むと、武智インスタライブ騒動を前振りに、「新しい価値観を発掘する賞レース上手さを競うだけならやめちまえよ」と、素面でM-1グランプリを批判する恐ろしさ。何が恐ろしいって2018年からハライチは本当にM-1不参加を決め込んだことだ。そして、1番サビでは、岩井自身がいるお笑い界を批判し、少しずつ矛先が自身へ向く…。このスムーズに着実に「自壊」という末路へ向かうのが非常に巧み。しかも、自壊は末路であってオチではない。岩井は自身の真逆の姿に変貌し、それに伴い澤部の方が悪意を剥き出しにする。

ハライチ岩井は「腐り芸人」という狭い設定の中でも、構成、掘り下げによって新しいものをまだまだ作れるんだぞ、という気概を感じさせた一曲だ。

 

  • 雷鳴「乳首の剣で乳首を刺すゲーム」

第29回オールザッツ漫才より。余談だが、オールザッツ漫才は関西ローカルの特番。かつては、関西以外の民は違法アップロードか関西の知り合いからテープをもらうことでしか、見ることを許されなかったネタ番組であり、関東のお笑いファンはなんとしても見よう見ようとした番組。だが、今回、満を持してTVerなどで合法アップロード。大変ありがたい。ただ、ネタ番組としては1分尺だし、関西ローカルの深夜番組だし、でいい意味でも悪い意味でも粗めのネタが多く、ここに書くようなネタはないかな…と油断していたら、ありましたよ!オールザッツっぽい粗さを持ちながら、しっかり芯も通ったバケモノみたいなネタが!

で、そのコントのタイトルが「乳首の剣で乳首を刺すゲーム」。2700の「キリンスマッシュ」やバンビーノの「ハグゲッター」などを彷彿とさせる、ルール通りゲームが進むコントだ。1分尺ながら、「乳首の剣で乳首を刺す」という気の違っているのに、単純明快なルール設定。ステージごとに動きを変える、というルールの追加をわかりやすく提示したセカンドステージ。攻略法は無駄にパズルゲーム的な知的さを匂わせているのに、「乳首の剣で乳首を刺す」という行動がその匂いを搔き消すファイナルステージ。と、アホらしさの中に手堅い構成が光るサマそのものがアホらしい。素人審査のオールザッツでは相当低い点を叩き出していたが、2014以前のキングオブコント決勝だったら高得点ついたんじゃないだろうか?

余談だが、即完コピしたフジモン、言い方が似せられるのはまだしも、声までソックリで、パクリ芸じゃなくてモノマネとして完成度高いのは何なんだ。

 

  • 学天即「SNS

第29回オールザッツ漫才より。1分尺ではあるが、四条の一言に対して、ハキハキと捲し立てていく奥田のツッコミに圧巻されるという、THE MANZAIで2度も決勝進出を果たし、ABCグランプリで準優勝もした彼らの持ち味がきちんと出たいつも通りの漫才………な、わけがない。何せ四条の1個目のボケが「楽屋ニュース出たかったなあ」だ。その後も、「(インスタライブとか)その辺のことをたやすくイジることで攻めたネタみたいなフリすんな」、「キンコン西野の本読んだんか?生身の人間が読むな、あれは。劇薬や!」と、関西よしもと内輪ネタの波状攻撃。ただし、設定の軸を「SNS」にすることで「たまたまそういう話の流れに行ってしまっただけ」という構造なのがまた小賢しい。そういう意味では「何がいい波乗ってんね〜、や。ほぼ野球拳や!」と「ちょっとエロいダンサーの方がフォロワー多いぞ!」は、いいツッコミだった。

 

  • メンバー「リズム漫才」

第29回オールザッツ漫才より。こちらも、先述の学天即のネタ同様、いつもの彼らの芸風に、「宮川大助・花子」という関西の師匠イジリのエッセンスが入ったネタ。

師匠のネタをパクったりエピソードを使ったりではなく、出囃子を引用するっていうのが彼らにしかできないネタって感じがしていいよね。学天即と異なり、本ネタもガッツリ宮川大助・花子だったのも、オールザッツ専用っていうプレミア感があっていい。

 

  • 友近「共感バスターNNR」「おきばりやすこ」

「共感バスターNNR」はネタパレ元日スペシャルで披露されたネタ。ただし、初見は、有吉の壁での、安直な流行語を作るという趣旨のエンタの神様イジリコーナーで見たネタ。ちなみにTT兄弟もこのコーナー初出ですからね。

そんなエンタイジリネタを見て、何が驚いたって他局でありながら音楽、ネタ開始時の銅鑼と演出の再現度が曲の壁を超えて、完成度が有吉の壁越えをしていたこと。ネタの中身も「あるある」と「ナシナシ」を混在させやすいキャラクター設定をいいことに、あるあるとナシナシを混在させ、あるある自体も「電車を乗り間違える」という粗さ。さらに、「フリーアナウンサーの福澤さん」なんて単語が出てくる日には、もう、東京03アンジャッシュサンドウィッチマンしか面白くなかった末期のエンタを思い出さざるをえない。そういうネタの時に笑っている陣内智則を抜くな!やめて差し上げろ!

さて、2019年年始も、有吉の壁が放送され、エンタ芸人イジリコーナーも無事放送。その時の友近の新キャラが「おきばりやすこ」である。共感バスターNNRはわざとらしい言い方とリズミカルなブリッジで強めに笑いどころを強調するタイプのエンタ芸人を演じていたが、おきばりやすこでは「素人すぎる、純度100%悪い意味でユルすぎる話術の話」を強引に「リズム感のないブリッジ」で落とすという、まさに末期の芸人と言わざるをえない末期エンタ芸人を模倣。友近の確かな人間観察眼と、その昔毎週のようにエンタの神様に出ていたという事実が、こんなものを生み出してしまうとは…。

 

 

  • クロコップ「ヌンチャク部長」

大勢の悪者の手によって監禁された男性。そこに部長がヌンチャクを持って、助けにやってきて…。

「空手家の子」というリズムネタで、おもしろ荘優勝を果たした彼らは、にちようチャップリンでも「フードファイター」や「打ち水ばあさん」など、日常生活を基盤としたコントにリズムネタ要素を色濃く入れたネタを得意としているリズム系芸人だ。

そんな彼らのネタは「忘年会の余興でヌンチャクやっていた部長が、忘年会の時よりヌンチャク捌きが上手くなっている」というかなり良い設定。このあとは、リズムネタとは言えないが、音とツッコミで状況を理解させていく構成・手腕は彼ららしい。音で状況を想像つけさせてからツッコミが来るまでの間が絶妙だし、メガネの件なんかも良かった。意外と勝ちあがらなかったけど、良いネタだと思うんだよなあ…。

 

  • 永野「カウントダウンライブ」

ネタパレ元旦スペシャルより。お台場でカウントダウンライブをする歌手、しかし、関係者席にはクワバタオハラが…。

クワバタオハラがおったらそこはもう大阪や」という、フレーズがボケのほとんどを占めるコント。そのため、先述のフレーズが笑えないと、笑えるところはない。クワバタオハラ、というチョイスが絶妙だと個人的に思うのだが。結構感覚的、感性によるところが大きいネタで、みんながみんな笑うネタではないと思う。TLの一部では大流行りしたけど。

「あの2人は来ているか!?」というテロップでCMに行く引っ張り方が凄い。視聴者全員が通常回かお笑い向上委員会を見ている前提に立っているスーパー内輪テロップだ。

 

  • バイきんぐ「クビ」

ドリーム東西ネタ合戦より。「昨日クビにしたはずの社員がしれっと出社している…。」という、近年のバイきんぐにありがちな、あたおか設定のコント。

シンプルな設定によって、驚異の速さで掴んだあとは西村の奇人ぶりが全面に出るばかり…かと思いきや、ある日の件を境に小峠側も奇人に堕ちていき最終的には「世にも奇妙な物語」のような、カオスな境地に…。小峠が奇人になるきっかけに妙なリアリティがあるのも恐い。

 

関西から引っ越してきた転校生の中森くん。彼に言いたいことがあるようで…。

こういう、ステレオタイプな関西をバカにしたネタというのはそれこそ先述の友近のネタであるし、面白くない関西人にメスを入れたものも中山功太の「DJモンブラン」というネタがある。

しかし、このネタが物議を醸す面白さを持っているのはその構図だ。以前、オモクリ監督という番組で、堂島孝平という歌手が尖ってる歌手をイジった感じの映像を作った時、伊集院光が「こういうのって歌手がやるからいいけど、芸人がやるとブラックジョークっぽくなる」とコメントしていた。オモクリ監督にレギュラー出演していたバカリズムもこのコメントを聞いていたはずなのだが、数年前の東西ネタ合戦では普通に嫌な女子を演じるネタをやるし、今回も九州出身の立場から関西人にメスを入れて刺し続けるネタをやるしで、なかなかどうかしている。「場を回し出すでしょう?あれはもう侵略行為だよ」「被害者意識を持っているようだけど」など、中森くんのディティールの中にバカリズムっぽい言い回しが入ってくるのも良いが、関西人をずーっと標準語でとうとうと諭す構図が妙な味わいだった。

あと、ネタ中に「関西人全体じゃなくて中森くんが面白くない」っていう言及があったけど、逆に関東人にも中森くんみたいな人はいます。

 

ドリーム東西ネタ合戦より。マンション火災で住人を助けている男。しかし、その男こそが火災の原因で…?

キングオブコント2018の幻の2本目として、彼らの公式チャンネルにUPされたネタの、(恐らく)キングオブコント用のバージョン。「ヒーローっぽい奴が火災の原因」という1回目のバラしは彼らにしてはややベタだが、そのあと、ヒーローの行動に説明がついてしまう2回目のバラしが本当にブラックで面白い!ブラックだから面白いんじゃなくて、ちゃんとめちゃくちゃ面白いネタ。行動に説明がつかないのが面白いのではなく、行動に説明がつくから面白いというのも珍しい。「死ぬとこだっただろ!」は腹抱えて笑ったなあ。Youtube版と比較すると、スプリンクラーの件全カットは少しばかり残念だが、大きなボケを概ね残しながら、構成の無理が皆無という編集の手腕もわかる。

オチのセリフが表すように、ずーっと法の外で暴れている感覚が素晴らしいし、Youtubeで見たネタだけど家のTVで家族の前で流れると改めてヒヤヒヤしますね。結果家族も笑ってたけど。

それにしても元日の地上波からコンプライアンスのカケラもないネタを流すTBSは素晴らしいテレビ局ですね。こういうテレビ局が練馬か豊島辺りの遊園地に芸人を幽閉するような問題を起こすんだと思います。

 

ドリーム東西ネタ合戦より。松本人志曰く、収録日は12月15日。

このネタ自体はオーソドックスな「万引き犯を捕まえる万引きGメン」の漫才コントであり、彼らの旧作かつ代表作だが、「炙りサーモン」「久保田メンバー」というツカミを筆頭に、「おばちゃんに引っかからんでええねん!」「もう絶対に動画配信しないでくださいね」と、ネットをザワつかせている今しかできないネタに仕上がっている。ここぞとばかりに村田の口数が増えているのがまた、笑ってしまう。

本ネタは万引きGメンや店内放送をスラスラ喋れる久保田の器用ぶりを活かしながら、時間差でツッコミを入れる村田の巧さも光った良作。「ぶんこす」の件が大好き。

 

ドリーム東西ネタ合戦より。部下である豊本のミスを庇った角田。豊本は庇われたのをいいことに能天気で…。

東京03特有のやや長めのフリの後に、サラッと入る豊本の一言。このサラッとぶりが素晴らしく、最初は「遭難」や「友人の家」を彷彿とさせる豊本が主役のネタ…かと思いきや、飯塚の暴力を経て、角田と飯塚の掛け合いにバトンタッチ。「本当に僕が悪いみたいに言ってくるんですよ」「庇うのがメインじゃないんですよ〜!」「ちゃんと憧れろ!」と言ったセリフ回しは本当に角田らしい。が、そこで終わらずもう一回豊本のターン!このバトンタッチがずっと綺麗。そしてあのオチ。3人とも本音出し過ぎだろ!

東京03は未だに成長し続けている!見るたびに言ってんな!見るたびに東京03は成長しているからな!

 

ドリーム東西ネタ合戦より。山内がエピソードトークUFJUSJと言い間違えたのを、頑なに認めない…。

なお、2-3年前のM-1敗者復活戦や今年のM-1の準々決勝でかけていたネタでもある。それをこういうところで使ってしまうということは、やはり今年のM-1は出ないのか、はたまた新ネタを引っさげてやってくるのか。

ミクロかつベタすぎる設定で、技術と「何か喋れや!」や「100万円」などのボケを挟み込んでいくことで4-5分繋いでしまう漫才だ。特に、キングオブコント優勝後の彼らの漫才の話術の進化はめざましい。2-3年前の敗者復活戦で見た時とは全く別のネタに見えるほどだ。

それでいて、右肩上がりに盛り上がり、最後は何度聞いてもわからない謎の文章に着陸するという構成まで見事なのが本当に凄い。

 

ドリーム東西ネタ合戦より。鈴木一郎、二宮和也林家三平が揃うと土の中から加藤一二三が出てくる…らしい。

彼らがM-1で2本目にやろうとしていたネタ。「合体」という言葉は出てこないが、ミッツマングローブ道場六三郎が積み上がっていく構成はナカジマックスと変わらない一方で、「土の中から出てくる」という設定がカオスを増大させている。布川の言動もまた魅力的。最初の「理に適ってんねえ〜!」に始まり、「〜って言ってる人になっちゃったよ!」ヒフミッツマングローブらの存在を何気なく否定していたり、最終的に土の中から出てきた加藤ミリヤをもう一回戻す、という設定に沿ったボケまでかましている。

ネタ自体もいいのだが、このネタが多くの芸人の前でドカウケしていたのもいい。特に和牛、博多華丸・大吉という正統派な印象のある西の漫才師が大笑いしていたのが印象的だった。

 

有吉の壁より。ただ、有吉のお饅頭がもらえる演芸会で本ネタとして見たのが初見。「浮気している男が隠れるためにクローゼットに入ったところ、浮気男を懲らしめるための空間に迷い込む」という設定が噛めば噛むほど味の出るコントだ。以降は有吉のお饅頭がもらえる演芸会で見た時の感想。

「不倫男がクローゼットに隠れる」という、ありがちな設定をかますことでファンタジーな設定なのに、けして難解ではないコントに仕上げるバランスがとにかく良すぎ。後半は大喜利の羅列だが、大喜利の回答と鈴木もぐら演じるキャラクターの完成度が高すぎて、一切こちらをガックリさせない。オチのperfumeも、今まで見てきたperfumeネタで一番笑った。

 

(おしまい)

ネギ焼きに関するあれこれ

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お好み焼き粉に
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水をジャバっと
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混ぜーの
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ネギ入れーの
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生卵入れーの

 

混ぜーの焼きーの

 

 

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ネギ焼きじゃああああ!!!!

 

 

あ、どうも、こんばんは、オルソンです。

 

最近初めて食べたんですけど、ねぎ焼きってめちゃくちゃ美味くないですか?ネギをお好み焼きの生地に入れると生ネギのシャキシャキ感と加熱したネギの甘みを両立できるってことを発見した人、ノーベル賞グッドデザイン賞モンドセレクション金賞か、とにかくそういうのもらってるに違いないと思います。

そんな、ネギ焼きについて様々な具を入れてみたり、時にはネギを抜いてみたり、様々なネギ焼きの新提案をする。一つ一つ見ていただきたい。

 

  • ポン酢を先に入れる

ネギ焼きの魅力といえば、外がカリッと中はフワッとした生地も大事、なはずなのだがポン酢をかけてしまうと、生地がポン酢を吸い、カリッと感が失われてしまう。これを解決するために…

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焼く前の生地にポン酢をシューッ!

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超エキサイティン!!!(混ぜて焼いたものがこちらになります。見た目はあまり変わりませんね)

実際食べてみると、混ぜても均一にはなっていなかったようで…また、焼くことによって柑橘の匂いが変な感じになっていた部分もあり…オススメはできない。多少のカリカリを犠牲にしてでもポン酢は後からかけた方がいい。

 

  • つぼ漬け

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つぼ漬けは上写真のようなよくあるポリポリ系の漬物。コイツに塩気と食感の同時担当を狙う!!!
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焼き上がりがこちら。つぼ漬けがしょっぱいので、あえて何もかけないし、つぼ漬けは食感がナイスなのであえてネギも入れない。

一口食べた感想は「う、美味い…」だったが、食べ進めるとしょっぱくなってくる…。ただつぼ漬けを減らすと食感も減るし、食感を増強しようとすると今度はしょっぱさも増強される。なかなか難しい…が、ネギと合いそうなので原点に立ち返ってネギと一緒に焼き上げるのがいいだろう、多分。

 

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上写真を見て「グロ?何かの臓器?」と思った方、正解。イカの塩辛を入れたぞおおおお!!!こちらもイカの食感と塩辛の塩気で、ネギやポン酢なんかいなくても美味しくなる計算である。

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完成品がこちら、きちんと裏返せていればもっとちゃんと塩辛を隠せたはずだった…。

まず、食感がね、イカってね加熱すると柔らかくなるのね、なので生イカの食感の良さがすっ飛んで、しかもこの塩辛結構イカが細切れだからボロボロと崩れて終わっちゃったというね。そんでもっと問題なのは味というか匂いね。完全に焼けたタイヤの匂い。え?俺、生地に細切れのタイヤ入れて焼いた?でもそれだったら焼いても硬いからボロボロとは崩れないか、てことはもしかして東武線?8000系?昔の野田線?急にタイムスリップした?ってなっちゃった。それくらいゴムを焼いた匂いが凄い上に、食べるとその匂いを裏切らない味がする。東武8000系が好きすぎて東武8000系を食べたい人にはオススメ。それ以外にこんなものをオススメできる層はない。

 

 

  • アボカド

アボカド、その独特の食感は唯一無二、しかも一個100円程度と案外安いのをいいことにこういう記事では結構登板させがち。皮も見た目ほど厳重じゃないぞ!

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アボカドを粗く乱切りしてネギとともにぶち込んで
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少し焼き過ぎる。アボカドは森のバターって言われるくらい油分が多いからかな!とテキトーな言い訳をかまして、完成。これにわさび醤油をかけていただく。

うん、そこそこ美味しい。けどなあ、アボカドと生地の食感が似通ってるが故のシナジーのなさ。ネギとアボカドは対極の食感でシナジー発揮するし、味も美味いんだけどな…。ネギ焼きに入れる場合はアボカドをもっとペーストにしてから生地に入れるっていう山芋パターンの方が上手くいくのかもしれない。追加検証はしないけど。

 

  • チョコバナナ

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次はチョコバナナ、だんだん仕事が粗くなっているので、いきなり完成品からスタート。ちなみにレシピは砕いた板チョコと輪切りバナナを生地に入れただけ。ネギ?入れるわけねえだろ。

一見するとクレープのようにも見えるが、その味はクレープそのもの。蒸し焼きになったバナナは甘みが増すのでその点はクレープよりも上。お好み焼き粉には出汁がはいっているのでは?という問題点もチョコをそこそこの量入れれば結構簡単に誤魔化せる。…あれ?これ新しいホットケーキ作っちゃったのでは?

 

しらす干し、小魚であるがゆえに丸ごと食べられるため栄養価が高く、味もしっかり味わえる。

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これが生地、まあ想像通りよね。

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焼き上がりがこちら。しらす干しがあらかた埋まっているのでよーく見ないと普通のねぎ焼きと区別がつかない。

味は…なぜか物足りない。普通のネギ焼きよりしらす干しが入った分アップグレードされているはずなのだが、なまじしらす干しが入った結果「コクが足りねえ」「カルシウムの味しかしなくね?と思うようになってしまう。人は一つ欲望が叶うとまた別の欲が出る、という教訓を教えてくれたのはしらす干しだった。ありがとう、しらす干し!

 

  • ナス

独特の食感が特徴で、天ぷら、漬物、味噌汁など幅広い用途で使われる個性派野菜。ナスのゴキュゴキュ感っていいよね。というかナスの食感以外にゴキュゴキュの用法なんかないよね。みんなの説に投稿してみようかな。

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生地はこんな感じ。
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焼き上がりがこちら。キッシュみたいになったね。

味は…なんと…ナスが生!!!!オイ!!!!もっといい感じの蒸し焼きができると思ったのに!!!!生地はちゃんと焼けてるのに!!!!何で??????どこで計算間違えた?????というわけでナスは普通に炒めるかレンジでチンしましょう。残念。

 

  • しいたけ

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続いても焼いたら食感バツグンでおなじみの椎茸。食感を活かすためにあえて丸ごと入れ、ネギは入れないぞ!
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完成品がこちら。怪物ジャイアントオクトパスの足みたいですね。怪物ジャイアントオクトパスってなんだよ。

味は…なんと…椎茸が生!!!!オイ!!!!もっといい感じの蒸し焼きができると思ったのに!!!!生地はちゃんと焼けてるのに!!!!何で??????どこで計算間違えた?????というわけで椎茸はお好み焼きに入れないか、どうしても入れたければ薄切りにして入れましょう、残念。

 

 

  • 生ハム

塩気と肉の旨味溢るる生ハム。「生」ハムをあえて加熱したぞ!

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生地はこんな感じ。
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焼き上がり。生ハムは埋まってしまってよく見えないね。味は、脂が腑抜けて食感も皆無になり、ただただしょっぱい布になった生ハムが嫌な感じ。布よりは格段に噛み切りやすいので、食べれなくはない。食べれなくはないが、食べれなくはないだけ。あとしょっぱい。

 

  • 塩昆布

塩味と昆布の旨味のコラボレーション、キャベツにかけるだけで鳥貴族のおかわり自由おつまみになることで有名な塩昆布をネギ焼きに投入。

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生地はこんな感じ。「薄味よりは…」と思って小袋丸々1袋入れたら床屋の床みたいになっちゃった。
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焼き上がりはこんな感じ。ちょこちょこ毛が漏れてますね。味は…旨い、んだけど塩昆布入れすぎた〜!!!これを元にご飯とか進んじゃうから!これ丸々一枚食べたら生活習慣病になるから!結果食べたけど!

 

  • チーズ

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最後の最後で、置きに行きまくった「とろけるチーズ」。忘れてる人の方が多そうだけど、ネギ焼き特集なのでネギも入れております。
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焼き上がりはこちら。見た目は一切の変化ナシ。しかし、食べると生地がねっとりと伸びる伸びる。

 

結論:お好み焼き・ネギ焼きに入れる具は細かく切ろう!

エンドレスエイト全話感想文

どうも、こんばんは、オルソンです。

 

 

あいも変わらず、GYAO!を見ている。毎週見るバラエティは決まっている*1として、あとは無料配信されているアニメで面白そうなのを見るという乞食生活をしている。12月になり、多忙になったのでGYAO!を見る時間はないかと思いきや、12月からギガモンスター契約となり、電車の中でも、一人飯でも、向かいのホーム、路地裏の窓、交差点でも夢の中でも、通信制限を恐れることなくGYAO!を見れるようになったため、GYAO!を見る時間にさしたる変化はなし。こんなとこにWi-fiがあるはずもないのに動画をガンガン見るギガモンスターと化している。

そんななかで、GYAO!で無料配信されていたのが「涼宮ハルヒの憂鬱(2009年放送版)」。2009年か。この時の自分は変な尖り方していたのでアニメなんか全く見なかった。レッドシアターとかリンカーンとか見てた。しゃべくり007も見てたかな。しゃべくり007は何であんな番組になっちまったんだ。…そんなわけで、GYAO!でアニメも見てきたことだし、アニメを全く見なかった2009年の自分でさえ、タイトルくらい聞いたことあったし、何なら涼宮ハルヒの顔と名前が一致していた(こういう人間がゼルダの伝説の主人公を「ゼルダ」と言い出す)し、まあ「ベタに見ておかなアカンやろ」ということで古典文学でも見る気分で見ることにした。「よくもまあ、こんなどうかしてる設定のアニメがちゃんと売れたものだ」と妙な感心をしながら見進めていると、「第13話エンドレスエイト」の配信情報が。「これか〜〜〜〜!!!!!」と思いながら、エンドレスエイトも見進めた。というわけで、前置きが長くなりすぎて食べログのレビューだったらめちゃくちゃイラつかれてる頃だが、この記事ではエンドレスエイトの全話感想文を書くぞ〜!!!!!ウオーーーーーー!!!!!

 

以下、シャレにならないくらいエンドレスエイトのネタバレしているので、嫌な人はさっさとブラウザバックしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一応、もう一回警告しておくけど、この下はエンドレスエイト全話ネタバレだよ?大丈夫?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SOS団の夏休み回。応援する高校が出てるでもなくダラーっと甲子園がただ点いてるだけというあるあるな始まり方から、プール、昆虫採集、天体観測、と様々な夏らしいイベントを切り取ったサマは典型的な日常系アニメといった感じのユルさがあって良い。ハルヒがプールを上がってくる時のアングルなんかはちょっとあざといが、アニメっぽいといえばアニメっぽい。ユルい日常の空気に際立つハルヒの狂人性とそれを受け止めるキョンのツッコミのワードも好調。「飛び込み禁止の文字が読めんのか」「ゲロゲーロ」「どんだけ奥ゆかしいんだ、お前の脳内火星人は」。個人的に好きだったのはセミ捕りの件。「待てよ!美談っぽく言ってるが…勝手に一方的に捕まえただけでは…」…うーんこの、ハルヒナチュラルな狂気、沁みるね。

 

ループが発覚する回。前半結構ゆっくりフっているが、わかりやすく演出したり、切り取り方を変えたりして、再放送と誤認させずに不穏な空気を煽っている。「安眠を奪ったのは一本の電話だった」と、よく聞くとハルヒからではないことを何気なく伝えるセリフ回しも絶妙だ。

ループがわかるきっかけとなるみくる、ループを記録できている長門、という展開も、設定の地盤があるからこそ自然で、大袈裟に言えば伏線回収のような美しさがある。ループが発覚してからの展開もスマート。「15000回ということは594年…それをずっと記憶しているってどんな気持ちで過ごしていたんだ…?」、「どうせ時間が戻るなら宿題なんかやっても無駄だ」…延々とディティールとしての心境が掘り下げられるだけの時間がどこまでも美しい。

 

また、甲子園をダラーっと見る件から始まる日常パートは視聴者にとって「ループしてることがわかった上で見れる回」となっている。そうなると前話や前々話にあったセリフの一部の意味合いが変わってくることに気づく。「涼宮さんも結構常識的な楽しみ方を身に付けるようになった」は分かりやすすぎるとして、「(長門には)何となくお世話になっている気がするから…」なんかは本当に綺麗。………綺麗なんだけど、さすがに見せ方が冗長過ぎやしないか?今年のキングオブコントで、マヂカルラブリータイムリープのコントをした時、審査員のバナナマン設楽が「ループものってダレがちなんだけど、コンパクトに纏めててすごい」みたいなこと言っていたんだけど、これを見るとマヂカルラブリーの凄さを身をもって思い知らされますね。

 

「俺とは縁もゆかりもない県同士の試合を何となく眺めていると、何となくだが、ハルヒが騒ぎ出しそうな、そんな予感がした」、タイムリープっぽいツカミの曲げ方がわかりやすい。…今更分かりやすく示す必要はないはずなのだが。

BGMの演出が重ため、雲の向こう約束の場所ばりに飛行機を推してくる、などややエポックメイキングな回。この異質さが、「ループしてるようで少し違う」という差を分かりやすくしている気がする。この回は特に服装が妙だったような。上手く言い表せないんだけど、あまり着ないし、着てる人もそんなには見たことない感じの。あと、ハルヒキョンにたこ焼きをあげる位置も違ってたなこの回。

また、浴衣を買いに行く件などがバッサリカットを食らっているなど、序盤のパートはある程度高速化してある…が、ループ発覚後の流れは速くなってないし、というかトータルの尺が変わるはずもないし、それでいて何かが進展するわけでもない。しろよ。前話での、マヂカルラブリーのコントで「ループしてない!?(中略)こんなとこじゃなくない!?」ってセリフがあるけど、エンドレスエイトも大概ここじゃないからな。

 

前話のようなサクサク編集カットではなく、1話のような丁寧な描写に原点回帰。なぜだ。…みくるが未来に帰れないという悲壮感を最終日に際立たせることには成功していたような気はするが。プロットでの差別化が弱いのを飛び込みの時の水中目線や長門越しの「何でも言うこと聞くから…」などカメラワークで補おうとしている回。飛び込みシーンなんか、天下の京アニといえど、このカメラワークで書こうと思うのは、後にも先にもこのアニメくらいでしかないのでは(超適当)。

前話との変化といえば、セミ捕りの時のハルヒの服装が完全にスーパーヒトシ君だったことと、なぜかループの計算過程が出てきたことくらいしか面白みがない。

あと、キョンのツッコミも変化しているんだよな。同じ展開に対して多様なツッコミを見せるというのはジグザグジギーのコントを彷彿とさせるが、23分×8話=184分≒3時間も、ジグザグジギー宮澤が「喫茶店」とか「池田勝」とか言っていたらお互い何らかの病気になると思うので、そう考えるとエンドレスエイトって半端ないと思う。見る側への配慮ゼロやもん。そんなんでけへんやん普通。見る側への配慮ゼロなんやったら先言っといてくれよ。

終盤が妙に冗長なのもこの回の特徴。ハルヒが店を出る件の繰り返しは、GYAO!がバグったのかと思ったぞ。ループの中でループすんな。

 

またしても、甲子園をダラーっと見るところから始まり、オープニングはSuper Driver。普通にこの曲嫌いになるぞ。あと甲子園も。そういえば、これ配信で前知識ありかつある程度まとめて見ているからまだマシなだけで、自分が好きなアニメが突然こうなって、終わりも見えないとなったら普通に地獄すぎますね。そんなことになっていたら、市民プールの塩素の匂いも、盆踊りの屋台特有のぼったくりなお面もめちゃめちゃ嫌いになるし、乗ったタクシーの運転手が道をカーナビに頼っていたらすっげえ不安になるし、カエルの着ぐるみがビラ配りしてるのを見たらボッコボコにする社会不適合者に育っていたまであるな。そう考えると、こんなにも教育上良くないアニメなんか他にないですよ。

市民プール行くキョンの服、ガリガリガリクソンみたい、縁日に行くキョンの服は完全にΣ。服装をイジるくらいでしか遊べないんだ、このエンドレスサマーでは。あとは、プールでみくるが重傷を負う回だったな、うん。

演出面では、セリフと映像が噛み合っておらず、セリフに必要なはずの映像が一部歯抜けているという初見を前提としていない独特の巻き方をする回。「同じようなシーンばっかり見せてもしょーがない」ということにやっと気づいたんだろうか?もっと早く気づけ。企画会議の段階で気づけ。

あ、ただ、天体観測と8月30日の喫茶店の間のイベント消化の畳み掛け方は8回の中で一番好き。

 

当然だが、この回もダラーっと甲子園を見ているとハルヒから電話が来てSuper Driver。7回も同じ内容のアニメを流すことを当然と呼ぶのは我ながらどうかしてるとは思う。何が「Day by day うんざりだよね」だ、それはこっちのセリフだ。何が「あれもこれも未体験」だ、アメリカのコメディの「オーマイガー」みてえな動きしやがって。確かに8週連続同じアニメ放送はお互い未体験だろうけど!というか、声優にとっても未体験だろうな。台本見て度肝抜かれただろうな。だって8話だいたい同じ台本だもん。でも、映像はちょこちょこ変わってるので、レコーディングは逐一しているんだろうな。頭おかしくならないのかな。演出とか作画とかも。でも、声優はセリフ合わせが超楽だったかもしれないな。お前らの夏休みでもあったんかい。

本編は、なんとまあお変わりなく。変われよ。ただ、ハルヒらが浴衣を買いに行く店の向かいの服屋の名前がENDLESS。うるせえよ。3〜4回目くらいだったらウケるかもわからんけど、7回もループ見せられたところでそのボケがウケると思うなよ。「放送禁止みたいですね」とか死んでも言わねえからな。「しじんの村の看板が最後のシーンだけ傾いてるって奴みたいで面白いですね。」とか絶対言わねえからな。

演出は、Ⅳ以来の重ため回。なのだが、盆踊り後の花火自体は尋常じゃなくはっちゃけてる回。演出と登場人物の行動がこんなに噛み合わないことあるかね。

 

プロットは相変わらず相変わらずアンド相変わらずだが、「聞きたくはないが」、「控えおろう」、「思い立ったが吉日」、「掬い放題破り放題」、「全く欲しくない称号だ」、「バイトという名の我慢大会であります」、「信じる者は救われる」など余計なワードが多い回。こういう余計なワード自体は入れ込んでくる心意気込みで好きだけど、もう少しバランスよく入れろよ。7回も入れるチャンスあったんだぞ。

オチは散々フッた割に「宿題」というしょーもないスカしオチ。ただ「ループするから宿題をやらないからループする」という入れ子構造はなかなかに興味深い。この構造、このスカしオチを効果的に魅せる方法、それは「アニメ8話分、約3時間はフりすぎ。もう少しコンパクトに纏めよう」の一言に尽きる。…なんてことは、当時の視聴者全員が一番身に沁みて分かったんだろうな。そんなことを身に沁みさせるなよ。エンディングなしでまったりと終わりやがって、「アニメ制作Kyoto animation」ってイタリックっぽいロゴをデカデカと表示しやがって、恥ずかしくねえのかよ。こんなアニメ制作するなよ。途中から飽きて、動物の作画凝りまくってたのわかってるからな。青黒い蝶とか凄い綺麗に飛んでたけど!蛙に雨の雫が垂れるのとか無駄に風流だったけど!飽きるくらいなら、フリ→ループ発覚→ループ発覚後のフリ→解決の4話で良かっただろ!それでも長いは長いけど!エンドレスエイトⅧの感想と見せかけて全体の感想を綴って「総評」を削ったところでおしまい!おやすみ!

 

(おしまい)

*1:相席食堂、勇者ああああ、有田ジェネレーション、全力!脱力タイムズ、千原ジュニアの座王、ゴッドタン。冗談騎士?あれは不定期水曜日放送なので…

M-1グランプリ2018感想文

この記事ではM-1グランプリ2018の感想を1組ずつ丁寧に書いていく訳だが当然、シャレにならないくらいネタバレしているので、録画をまだ見ていない人はさっさとブラウザバックしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一応、もう一回警告しておくけど、この下はM-1グランプリ2018の決勝ネタバレだよ?大丈夫?見上げればほら?大丈夫?七色の虹?

 

 

 

 

 

まず、決勝の前に敗者復活戦。一組ずつ感想を書く気はないが、まとめて話しておこうと思う。去年一昨年の敗者復活大本命であった和牛とスーマラがともにストレートに決勝進出したため、大本命不在の混戦に。自分は配信で全ネタ見て、個人的に面白いと思った3組に投票。具体的には、設定は「お見合いで出会った女の話」というわかりやすい設定からアウトローなセンスを結局ぶつけていた「金属バット」、無知な二人がその無知ぶりだけで笑いを取る「漫才特有のアドリブ感」の一つの正解を導き出した「侍スライス」、「コミュ障が美容室に行く」というあるあるすぎるあるあるを単なる形態模写にとどめず、さりとてキャラから逸脱しすぎないボケが心地よい「たくろう」の3組に投票。他に投票を迷ったのは、長いツッコミとボヤきがすっかり板についていた「ウエストランド」、少し古いネタだが展開には目を見張るものがある「さらば青春の光」、ゴリゴリとセンスで押してくるオリジナリティがたまらない「からし蓮根」、準々決勝で自分が一番笑ったネタと同じだったが3分だったので準々決勝のように上手く行かなかった気がしないでもない「マヂカルラブリー」、大トリでとにかく明るく楽しく盛り上がった「インディアンス」。最後は侍スライスとインディアンスで迷ったが、「インディアンスの方は他の人が入れるだろう」という最悪の理由で侍スライスを選んだ。

天竺鼠のようで天竺鼠ほど行ききってない自由なネタをしたアキナ、まさかのモノマネ軸ネタを持ってきたプラスマイナスは何だったんだろう。

ただ、自分の予想はここまで上げた組ではなく「ミキ」だった。というのも、ミキは知名度やアイドル的人気を持ちながら、お笑いファンにもその技術を高く評価する人がいるからだ。そうなると票を取りやすいのはミキだよなあ…って思ったらミキが行くんかい!大本命不在じゃないんかい!オイ!あと侍スライス低っ!金属バットも、TLでの投票率100%だったからもっと上かと思ったわ!

 

 

  • 見取り図

「モテたい」そろそろ結婚を前提として付き合いたい盛山、そこでリリーは女の子を紹介する…。

「ビッグ勾玉」「スポブラやん」「あたおか」などピンポイントではいいワードもあった一方で、女の子の紹介→オシャレをしてモテよう→心に余裕を持つ、と話題が飛んでいる。多分、初めての決勝だからウケやすい件を集めてメドレーにしたネタをかけてみたのだろう。そうなると、構成面で点数が稼げないので、今回はイマイチな結果に終わった。が、来年以降どういう闘い方をするのかが今から楽しみなコンビだ。

いない人を作る、相方の呼び方、という話題と別のボケをネタの軸にするのは、爪痕残しやすいという副産物も込みで効果があったとは思うが、いない人を最初に作ったのがツッコミであるはずの盛山というのは、ちょっと引っかかる。人によっては本当に「菅百合子って…?」ってなってネタ入らなくなるんじゃ。

 

「近所の怖い人」。近所づきあいも大事だが、時には優しい隣人だと思っていた人がサイコ殺人犯ということもあるのでは…。ということで早速コントに。

オーソドックスな殺人犯を演じる武智の恐怖を、田中が凌駕するというわかりやすい構成のネタ。「見た目は武智のが怖いが、実はぶっ飛んでるのは田中」という平場での彼らのキャラを活かしたネタとも言える。田中にキャラ付けがなされ、序盤の「バタン!」一つで掴んだ結果、中盤のボケも全てサイコに映るという設定の勝利…のはずだったのだが、後半失速。電気コードが出てきたらあたりから単純にボケ数が減っているのと、キャラ付けによるボケの強化魔法が切れてしまったのか。終盤、スベりに行くタイプのボケだったのも、まだ2番手かつ、なぜか無駄に重い今年の客席相手には厳しかったか。でも、もっとウケていいし、もう少し評価されてもいい。

 

「タイムマシン」。「もし、1度だけタイムマシンを使って過去に戻れるなら何をするか?」というよくある話題。山内の回答は、ポイントカードを作る…?

細かいながらも共感はできる山内の主張と反論する濱家という構図設定だけでも面白いし、昨年の「怖い話に不満がある」ネタより明らかにオリジナリティが向上しているにも関わらず、「今わかりにくく説明したんや」、「こいつのマイナンバーがネットに晒されますように」など隙間に小ネタを詰めたり、「もっと考えたことあるよ〜という方?」や「M-1史上最悪の客や!」などの客いじりを入れることで一体感を出したりし、重い客席にも強く、失速しにくいネタ運びをしている。終盤は濱家のディベート力を皆無にしてボケツッコミを逆転させるという構成の妙をもう一回入れてきたのも面白かった。これで最終決戦行けないのは惜しいよなあ…。まあ、彼らが最終決戦進出した場合、今回の3組の誰かが落ちることになるのでそれも惜しいのだが…。

 

「国名わけっこ」。福徳が子供の頃やっていたという遊び「国名わけっこ」。知らないので早速後藤とやってみることに…。

福徳が持ってきたゲームを後藤と遊ぶ、というのは去年のピンポンパンゲームと全く一緒。というよりかはピンポンパンゲームの進化形態。というのも、このネタで笑いを生み出す単語となっている「ゼンチン」「ドネシア」が響きからしてすでに面白い。そこが「ピンポンパン」とは明らかに違う。そして、ゲーム中に「嫌やねん」などと随所にツッコミを入れて笑いを誘導する後藤の巧みさ。こうして、終盤は「ゼンチン」「ドネシア」と言ってるだけで面白いというある種のゾーンが完成してしまう。あと、笑顔の福徳とどんどん顔が曇ってくる後藤の対比も良かった。ずーっと笑えたという意味で、理想的な漫才できていたのは間違いなく彼らだったなあ。

 

「合コン」。禿げ上がった毛利に、林が持ってきた相談は、自分以外全員が20歳モデルの合コンで…。

ジャルジャルの直後だと、悪い意味で普通すぎると見られるのは仕方ないのかも。でも、普通にいい漫才だったのは事実で。「ババ抜き」、「そこまでして数って合わせなアカンの?」、「精神的には7:1」、「ほんまにお前が俺に毛が生えたようなもんだったらめちゃくちゃ売れる」など毛利のツッコミはいちいち良かった。でも、なぜか、客席にはそれがあまりハマらなかった。意外とツカミがなかったのが響いたか。たかだか決勝一回行ったくらいで売れないのが芸人の現状だけど、何とか評価されて欲しい!正月特番なんかで気楽に見れたらもっともっと笑えると思うし。

 

  • ゆにばーす

「遊園地ロケ」。男女コンビのゆにばーすは、遊園地でロケしているだけでカップルと勘違いされる。早速練習することに…。

特別悪いところはなかったはずだけど、去年よりかは少し落ちたかな…。いや、客席がまた重くなっちゃっただけかもだけど。でも、川瀬は序盤で噛んだのを筆頭に終始調子が悪かった気もする。

ネタ自体は「遠心力を揃えろ」など、いいボケツッコミもあったけど、漫才の中であえてコテコテの漫才する件は少し長かったかな。あえて、なのは分かるけど失速と減点の原因になったような。

あと何で「2319RT」の件切っちゃったんだろ、あれ好きだったのに。

 

  • ミキ

「ジャニーズ」。弟の亜生が兄の昴生の履歴書を勝手にジャニーズに送る、というよくある奴をやってしまう。兄は当然怒る。

去年は、ハマらなかったし、何なら今年もそこまでハマりきれなかったけど、「凄い技術、凄い速さだな」っていうのはあるよね。前は速すぎて聞き取りにくいこともあったけど、そうならないようにスピードを僅かに落としてるのかな。これだけの技術があると、ベタな設定、ベタなボケツッコミですら面白くなってしまう。彼らにそんな豪腕があるのは認めざるを得ない。終盤に「SMAPに入りたかった」なんてエピソードをサラッと入れ込んでニンを出してこようとするのもたまらない。ネタの設定や中身でもう一捻り二捻り入れられるようになったらすぐ優勝してしまうのでは。技術は完成されすぎているので。

 

  • トム・ブラウン

「ナカジマックス」。サザエさんに出てくる中島を5人集めて最強の中島ナカジマックスを作りたい、らしい。

この漫才、初めて見た時は訳がわからなかったので、決勝で初めて見た人もそういう人が多いと思う。実際、中島は5人もいないし、5人いたところで合体なんかしないし、まして中島みゆき木村拓哉と合体するはずもないし…。しかし、みちおが提示したシステム上では確実に中島や中島みゆき木村拓哉は合体するのである。そして、ツッコミであるはずの布川も「何か見てみたいかも〜!」と早々にその謎システムを受け入れてしまっている。だったら、それを見る我々もまた、遊園地でアトラクションの椅子に座ったらなすがままになるのと同様に、色々な人が合体していく様を受け入れるしかない。「何で?」とか考えるだけ損なので、考えないようにすると面白い。一度見てよくわからなかった人は見返してみよう!

 

「豪華客船」。金持ちになったら豪華客船に乗ってみたいせいや。早速再現してみることに。

まず思うのが、その手数。粗品の捻った例えツッコミが伝わるまで微妙に間を空けがちなコンビだったはずが、ついていけなくならないギリギリまでテンポを上げて、多くのツッコミを決めている。実は「豪華客船」という設定は飾りで、せいやのキャラクターショーの羅列になっているが息つく間もなく動き回るので、それが欠点として見えない。「ボラギノール」で掴んだ時点で1stステージ1位は確約されていたと言っても過言ではない。他だと「法事!」「ラジオネームか!」「日付変更線で遊ぶな!」が好きだった。

 

  • 和牛

「ゾンビ」。もし、水田がゾンビに噛まれて感染したとする、川西は水田を殺せるか?

しゃべくり漫才でありながら、終盤で自然に漫才コントに移行する一粒で二度美味しい漫才。しゃべくり漫才のパートは「脳死」「安楽死」の議論と内容は変わらないのだが、「ゾンビ」という完全に架空の概念を持ち込むことで「実は誰も人間とゾンビの中間体を見たことない」ということが両者の認識のズレを生み出している。このバランスというか着眼点が凄い。考えたことないけど、言われてみるとゾンビ化って肌から来るのか声から来るのか気になるよなあ。また、「あれのこと声変わりって言うなよ」「賢志郎ここ腐ってた日ある?」、そしてコントに入ってからの「ここまで来てて抜かされることあんの?」と川西のツッコミも切れ味バツグン。そして、2人の間とかマイムの技術とか声とか抑揚とかは当然のように完璧。まあ最終決戦行かないはずがないよね。

 

 

 

ここから最終決戦

 

 

 

 

「決めポーズ」。福徳が作ってきたジャルジャルのオリジナル決めポーズ。当然だが後藤も決めポーズで目立ちたくて…。

前半は後藤の指示を福徳がことごとく曲解するというわかりやすいネタ。少しだけ「理解不能者(麦わら)」を彷彿とさせる。だが、これで終わるはずもなく始まるガソリンスタンドパートがまた彼ららしいネタ。決めポーズの回数を「目立ち具合」と呼んでいるアホさが本当に素晴らしすぎる。「あと5回」の件なんかもう、小学生か?小学生なのか?オチのSEが流れてもやり続けてるのも最高だったな。

ただ、ルール上仕方ないとはいえ、過去にTHE MANZAIでこのネタのフル尺見てる身としては結構走りがちというか4分に纏められるネタだったのかな、とは。「ここからが本題ですよ」はフリの決めポーズパートが長ければ長いほどウケるので…。

 

  • 和牛

オレオレ詐欺」。母がオレオレ詐欺に引っかからないか心配。なので、息子本人が詐欺の電話を掛けてみることに…。

最初の「持ってくるやろ、本人やから」があれだけ爆発したのは本当にすごい。設定が良い証拠だ。今更ながら、2人の所作の演技力・表現力も凄まじいものがあり、川西の女形演技はもちろん、駅前の喫茶店でコーヒーを啜ってるだけでもう面白い水田、完全にやってる水田と「やってんなぁ〜」という川西の言い方などは本当に巧い。ただ、個人的には終盤の「電話が繋がってない」は読めちゃったんだよな。あそこからもう一騙し見たかった。「騙されやすい遺伝子」と睨み合うだけの数秒は好きだったけど。

 

「子供の時の思い出」。子供の頃って懐かしかったな、というせいやが振り返っていく。

1本目と感想はだいたい同じ。「子供の頃の思い出」って結構設定コロコロ変えれる設定なんでいろんな漫才師がやってる。このネタも結構古いネタだけど、「楽天カードマン」で大会史上最速クラスの掴みを見せ、何度も見た「お前人殺したんか!?」はせいやがジワーッと違和感を広げてややウケなところを粗品がガツーンと決める理想のウケ方、学校とは関係ない走馬灯の「しょうもない人生!」も入れ、ベストアルバムをもう一枚作った格好となった。これだけみんながやってる設定で、ボケもツッコミもオリジナリティがあるっていうのが霜降り明星の凄さなんだよな。

どうでもいいけど、何回数えてもひょうきん者の校長、8代目だな。

 

  • 総評

まず、今回のM-1のレベル、非常に高かったな、と。個人的に2017年は2016年がレベル高すぎて少し落ちた感を思ったものだが、2018年また回復したな、と。ただ、それだけに運営面が…なんて文句は後回しにするとして。

まず、初決勝進出初優勝の霜降り明星。期待の若手と数年前から言われ、去年はコンビ揃ってR-1決勝なる偉業を成し遂げ、よしもとだから放っといても売れそうだったコンビがM-1優勝ですよ。めでたい。まさか、漫才のテンポがあんなに上がっていたなんて。R-1の方で粗品の決勝見た人はわかると思うけど、客に粗品の例えツッコミを理解させるまで少し間を取る感じの漫才だったんだよな、ほんの数年前までは。はやくも「真のバラエティ力は!?売れるのか!?」みたいな飛ばしネット記事が出てるようだけど、粗品は平場でもあのツッコミは出せる人だし、せいやも天然エピソードいっぱい持ってるので、普通に売れると思います。

霜降り明星以外で、M-1全体のレベルアップに寄与したのは、去年から連続で決勝進出を果たした、かまいたちジャルジャルではないだろうか?去年「怖い話にケチをつける」というややありがちな設定で、審査員の小朝に「勝ち切る設定じゃなかった」と言われてしまったかまいたちが、設定面でありがちとは絶対言わせないネタを持ってこれるのを見せつけたという事実。痺れたね。本来かまいたちって設定より膨らませ方や技術のが巧いというか「USJUFJを言い間違える」なんてお笑いの教科書にはもう載ってないくらいベタなところから4分尺の漫才を作れて、それを今年の準々決勝にかけて、準決勝進出できたくらいにはすげえコンビなんだけど、決勝でのネタは設定も膨らませ方も完璧でネタ順次第で全然最終決戦あったね、もったいない。ジャルジャルも去年の「ピンポンパンゲーム」の正統進化を持ってくるという。サラッと正統進化の4文字で済ませてしまったけど、ピンポンパンゲームに正統進化があっただなんて夢にも思わなかったと思うんですよ。だからこそ去年、あの場で福徳は泣いたはずなんです。でも、正統進化はあったね、できたね。これは本当にすごいことです。あと、去年の決勝進出者でいうとミキも、ピークを抑えて聞き取りやすくしつつ、初手ピークにするっていう、明らかに昴生のツッコミ方というか闘い方を変えてきていた。

あとは、和牛が三年連続準優勝ですか。厳しい。当事者でもなんでもないけど厳しい。正直いうと、去年一昨年の最終決戦は和牛優勝かな、と思ったけど、今年は最終決戦見たあと和牛優勝じゃないな、って思ってしまった。でも、和牛はこれまで敗者復活戦含めると8本もM-1にネタを使ってしまったことになりましたからね。その8本目が自分から見たら少し失速していたというただそれだけのことなんだよな。8本全て、きちんと面白くて、マシーンのようにブレのない技術によって披露され、それでいて水田の「細かい」「神経質」というニンがきちんと反映されていて、それでいて、初めて和牛を見た人には理解できないネタにはなっていないのが本当に凄い。というか、M-1の3位って笑い飯チンポジを思い返すとわかるように「最終決戦の最下位」って解釈もできるので、そんな中2位を取り続けるってめちゃくちゃ凄いことである。「吉本で一番チケットが売れる芸人」という意味では一番なのでもう無理にM-1で一番にならなくていいのでは。そういうことじゃないですか、そうですか。

ここからは、運営への文句。客が激重だったって言われているけど、そりゃまああんなにVTRが重かったらそりゃそうでしょ。それに、あのシリアスVTRのせいで1本目の芸人が披露したのが、番組開始の30分以上後。番組開始前にくまだまさしが前説したらしいけど、そこから30分以上経っちゃったらそれはもう、前説でもなんでもないですよ。本当にもう、あのVTRは確かにカッコイイけど、もう少し纏めてくれ。笑神籤の紹介があんなに無駄に長いならなおさら!

あと、審査員がそこそこ変わったということで。塙審査員はいい意味でびっくりしたね。おそらくネットニュースで「審査員のオファーがあれば全然やる」みたいなこと言ってたのがきっかけだと勝手に思っていたけど、その記事でも見せていた分析力が光る審査コメントで。個人的には勝手に「審査コメントは小ボケに逃げるタイプ」だと思っていたけど全然そんなことなかった。裏切られたね。

全く裏切られなかったのが立川志らくNHK新人演芸大賞の審査員をしているのを見たときに、ズレた審査コメントするな〜、と思いながら見ていたので、M-1の審査コメントが批判されているのを見ると「ほらぁ!俺は最初からこうなると思っててん!」ですよ。こんなほらぁ!はいらねえんだよ!普通のバラエティだともう少しソツなくコメントするはずの志らくが、審査コメントになるとめっちゃズレるか普通にアワアワしてずっと何言ってるかわからなくなるんだよな。2009年に売れ出した頃より、明らかに口当たりがマイルドになって笑いやすくなったジャルジャルを「面白いとは思いながらも、笑いはしなかった」と評したり、かまいたちのネタを「発想がもう一つだった」と評したり…っていうのは自分の好みと勝手に重ねすぎなのかもしれないな。ただ、「ハゲ方が面白くなかった」は普通に松本人志に乗っかろうとしてスベってたということだけはせっかくなので、ここに記録しておこうと思います。

あと、この時期M-1語る上で外せないのが、右のおばさん事件ですよ。元を辿れば、敗者復活が誰か決まってない段階で「ミキが好き」ってあんなに満面の笑み(掛けてるわけではない)で言ったところから始まってると思うのよ。だって、「公平に審査します」というのをフリに、ミキに98点付けたのはアレすぎるけど、「ミキが好き」と言っておいて、80点とか付けたらそれはそれで変な感じになっていたと思うので。だから、敗者復活決まってない段階で、ミキに肩入れしていることを言ってしまった時点で右のおばさんはアカンかったな、と。それでミキが上がってこなかったらあの場だけの笑いで済んだけど、ちょっとそれがシャレじゃ済まなくなっちゃった、っていう。ただ、右のおばさんは毎年審査員を務めているのに、審査コメントに不満を垂らす芸人が今年になって急に増えてるのはなんでしょう?今日だけじゃない長年の蓄積?たこ焼きパーティに銀だこ買ってきたから?いやまあ、俺も「去年のマヂラブで味を占めすぎた?」とは思ったけど。ただ、この事件最大の教訓は「インスタライブで陰口を配信するのはやめよう」と「お酒には気をつけよう」でしょう。陰口を配信してしまうと、「斬新だな!陰口が全部聞けちゃうって斬新だな!」ってなってしまうから。というかもう、陰ではねえな!シンプル悪口だな!ただ、「とろサーモン久保田のそういう尖ったところが好きだったんじゃねえのか!?」と俺に質問するのはやめてください。「いいえ」と答えると大嘘になってしまうので…。

 

 

 

 

 

 

総評って言いつつ長すぎだし、後半めちゃくちゃシケた話をしてしまって申し訳ございません。これでも見て行ってください。12月10日の23:59までは無料で見れて、 石ダテコー太郎という下手な芸人より面白いとかじゃなくて普通に昔芸人やっていてホリプロとかに所属した人が脚本を書いているから面白くて、脳が揺れるので脳によく効いて、一話完結なので9話から入っても安心仕様で、GYAO!のみならず、dアニメストアアマゾンプライムやAbemaTVやニコニコ動画などでも配信しているので…

ひもてはうす 第9話 君の知らない物語 #GYAO 

https://gyao.yahoo.co.jp/player/00908/v14499/v1000000000000009529/

(おしまい)

ロード、「ちょうど一年前に」に似た響きの言葉だけでも歌える説

  • 前文

2018年11月28日の水曜日のダウンタウンにて「ロード『ちょうど一年前に』だけでも歌える説」が提唱された。そして、高橋ジョージは様々な音程の「ちょうど一年前に」を駆使し、見事にロードをワンコーラス歌い切ることに成功、めでたく説立証となった。

しかし、「ちょうど一年前に」だけでロードが歌えるということは、「ちょうど一年前に」に似た言葉でロードを歌い切ることも可能なのではないだろうか?というわけで、「ちょうど一年前に」に似た言葉をいっぱい考えてきたので、ぜひ歌ってみてほしい。

 

  • 本文

ちょうど一年前に ギョーザ一人前で

ジョウロ花壇の前に 焦土と化した前橋

諜報機関の前田 ジュードロウにスパイ

小豆島の名産 生姜とニンニクどっち?

 

彫刻の森箱根 京都の次は名古屋

ショートコント床屋 シュールストレミング

イートインのあるセブン 9度のチューハイ3缶

凍ったイカでノドを 老婆の背筋伸ばす

 

ショーゴとタケルのコンビ い〜や、クリオネの尺

デーモン小暮閣下 10万56歳

 

トートバッグもらえます コートジボワール代表

京急川崎大師 ニートチャーハン福田

ソードアートオンライン スープストックトウキョウ

ミョウガが美味い季節 テープチェンジの時間

 

タートルネックのニット ローストビーフにワサビ

中途半端なマイル ヤードポンド法滅べ

 

鋼鉄みたいな脳 まあるく柔らかくする

ベーコンレタストマト バーガーにポテトL

ドーピング疑惑のベン カールルイスが一位

ユー子がるんに抱きつく トオルが凄く驚く

 

芸人よりもおもろい 声優たちのラジオ

AIに支配された 遠い未来の話

 

野獣先輩新説 クールジャパンの文化

麻婆豆腐の原価 皮蛋好み分かれる

アート引越しセンター ボーガンの矢が刺さる

Gパン元は作業着 キートン山田の声

 

コーラにメントス入れる 大島優子の帽子

週休8日の希望 コール&レスポンス

 

牛肉の厚切りに 胡椒をかけて焼いて

醤油とニンニクかけて ステーキの完成だ

 

 

  • あとがき

どうだっただろうか。実はこの歌詞通り歌うと、ロードのフルコーラスになっているので、このまま歌うもよしだし、この中から一個選んで延々繰り返すだけでも60通りあるし、重複を許さず並び替えれば60!通りもあるし、重複を許して並び替えれば60^60通りある*1。ちなみに、60!は82桁の自然数、60^60は107桁の自然数だそうです。気が遠くなりますね。

 

 

 

 

*1:60^60通りの中には、一個を選んで延々繰り返す60通りおよび、重複を許さず並び替えた60!通りも含みます