キングオブコント2017感想文

この記事ではキングオブコント2017の感想を1組ずつ丁寧に書いていく訳だが当然、シャレにならないくらいネタバレしているので、録画をまだ見ていない人はさっさとブラウザバックしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

まず全体の感想を言うと、2015年に現行ルール、現行観客になってからでは一番面白かったのでは。2016以上に「誰上げてもいいな〜」とか「点数低すぎない?」ってなった記憶がある。2016もネタのレベル高かったけど観客がね…。そこも2017はある程度改善されていたのがすごい良かった。審査員もある程度好みの差はあるってのを念頭に置いた上で一番信用できた気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一応、もう一回警告しておくけど、この下はキングオブコント2017の決勝ネタバレだよ?大丈夫?ブラウザバックする?

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは1本目から。

「コールセンター」。光回線の工事をしてもらったが、ネットに繋がらないので斎藤*1は、コールセンターに電話をかける…。オーソドックスすぎて2017年においては逆に珍しい「店員の色々なボケに客がツッコミを入れる」タイプのネタ。思っていた通り、前説という意味でのトップバッターには最適だったが、そのままぶち抜ける展開にはならなかった感じ。それでも1本目6位につけるのはさすが。「あkぎじょあいらg…」と、コールセンターという設定にデブいじりを混ぜて「見てんの?どっかから?ねえ!」ってツッコミさせる件が好き。そしてオチの「Have a nice day」も好き。

 

「エレベーター」。斎藤がエレベーターに乗って46階に行こうとすると、ある人が乗ってくる。そしてその人を追っかけたもう一人が実は恋人同士だったらしく、喧嘩を始め…。活字で書くと意外に複雑な設定を2人の演技と斎藤のツッコミの熱量で素早く分からせているところはさすが。とはいえ(エレベーター挟んで喧嘩ってだけじゃ4分は持たないよ?)と思ったら斎藤が自発的にエレベーター開けるところで大笑い。その後の斎藤がエレベーターを出てからのコミカルな動きとか「あんたが止めないと!」→「何でそっちだよ!」の件とかでまた大笑い。去年よりかは若干スロースタートな気はしたけど、それでもいつも通り素晴らしい。こう見えて結構、伏線とか上手いこと言うとかそういう笑いができるトリオだと思う。凄い。

 

 

「告白」。学校で冴えない男、山内。彼は学校のマドンナの吉田さんに呼び出されて告白される……………時の練習をしていた。今回、設定が分かった段階で一番笑ったのはこれ。(ツッコミの距離感とか恋愛の設定とかGAG少年楽団がやりそうだよなあ…)と考えていたらこの設定なのでガツーンとやられてしまった。こんなコントの前提というか暗黙の了解を覆した叙述トリック、絶対笑ってしまう。ただ、こうなると設定が良すぎて中盤以降のボケが相対的に中弛んでいるように見える…が、終盤の「練習を見つかった時の練習」でまた大爆発。そのままそれを被せて大ウケのままフィニッシュ。現行審査員の傾向にも合っていた、非常にいいネタだった!

なお、余談だが「学校のマドンナ、吉田さん」は去年のキングオブコントでブルマを盗まれた人として出ており、2年連続名前のみ決勝進出している。

 

「海水浴」。海水浴でナンパに来た二人。しかし田中の荷物が盗まれており、田中はパン一で帰ることに…。結構前にエンタか笑点で見た記憶があるネタ。アンガールズに関しては、ENGEIグランドスラムで「友達の財布」とか「新宿の事故物件」とかを見てしまうと「もっといいネタあったろ!」と思ってしまうが、4分尺だとこれが限界だったのかもしれない…ズボンの着方で延々大喜利するだけというアンガールズらしくはないネタ。でも、ただの大喜利でもずーっとニヤニヤできるのは2人のキャラの賜物ではあるし、レジェンド審査員でもできないタイプの笑いという意味では高評価になるんだろうなあ…。個人的にはこのネタとにゃんこスターの2本目だけ、点が高すぎると思った。

 

「卒業式」。卒業式で第2ボタンをあげたあげないで盛り上がる星野。そこに来た山田は、第2ボタンをもらいに来たが、星野のではなく斎藤のが欲しいようで…。一つ一つのやり取りがスローな分一言一言で笑いを取っていくパーパーらしいコント。…なのだが、審査員がが言っていた「面白い雰囲気はあるんですけどねえ…」が全て。本当はもっと面白いコントがあるのだが、最初に「里親」とか「卒業式マジック」とか飛ばし過ぎていたような。その割に持ってくる展開が「キスしてくれ!」か…と。後半被せて爆発する予定だった「質より速さ」を思いっきり噛んだのも相当痛手。これだったら、去年の準決勝で掛けたという、「お金貸して」の方が好き。というか、もっと星野がツッコミ寄りのネタの方が好きかなあ…。ネズミ講の件は笑ったけど。

あと、マセキ芸能社の公式Youtubeチャンネルに彼らのネタが腐るほど上がっているので、興味を持ったなら是非見てみよう。「お金貸して」も見れるぞ。

 

「居酒屋」。居酒屋で一人呑みしていると、注文していない鉄板餃子が来てしまう。一旦は取り下げさせたが、あまりに旨そうだったので思わず注文してしまう…。「注文を間違えられる」という日常でちょいちょいあることをああいう形でコントにしていくのはさすがさらば。ファミレスではなく居酒屋で一人呑みという設定にして「旨そうなので衝動的に頼む」という行動の正当性を補強しているのも素晴らしい。ただ、個人的に設定の発想自体は2013年の1本目がピークかなあと思ってしまっている。しかし、やっぱりさらばは掘り下げ方と、ツッコミのワードと、森田の感情出す演技が上手い。あのエビマヨを鼻に近づけられた時の森田の声と顔!
あと、Twitterでも書いたけど「海老で海老を釣ってるよ!」はもっとウケていい奴。

 

「リズム縄跳び」。縄跳び大好き少年の近くで「リズム縄跳び発表会」というのがあるようで…。序盤で丁寧に「リズム縄跳び」のルールを説明しつつ、最終的には「縄跳びを跳ばない」というボケを延々天丼するだけのネタ。ただ、序盤で楽しい空気を作ってから、きっちりボケるので一番声出して笑ってしまった。リズムネタはハマるとズルいほどウケるからズルいよなあ…。キングオブコント2014でダンソンを初めて見たときもそんなこと思ってた気がするわ。こんな、場が場だったら大スベリするコントを、どう考えても賛否両論にしかならないしそら審査員も悩みますわとしか言いようのないコントを、決勝に上げて全国ネットでゴールデンタイムに放送してやろうという準決勝の審査員の決断、それこそがキングオブコントの醍醐味だと思っております。

 

  • アキナ

「バイトの休憩」。バイトの同期である秋山と山名はよく休憩も一緒になる。が、休憩が回を重ねるごとに秋山は山名の異常性に気づいていく…。「少しサイコな人」をホラーの音楽と山名の雰囲気で過剰に盛り立てて笑いにしていくスタイル。「幽霊やモンスターより結局日常にこういう人が潜んでるのが一番怖い」というメッセージがあるような気がしないでもない。取らない系のボケが2つ続いたところで「そういう天丼か」と思わせ、ケータイで展開を思いっきりズラす。でも軸は変わってない。この快感が気持ちいい。ただ個人的には、秋山がこれまでの件を振り返ってツッコミ入れるところはやって欲しくなかったな…。不条理は不条理なままで乗り切って欲しかった。

思えば、キングオブコント2015の時はフリの長いネタをやって点数に繋がらなかった彼ら。ここでフリの短い天丼ネタを作って、キングオブコントに持って来たことに個人的に感動してしまった部分すらあったり………でも、点数は低めで1本目で敗退。にゃんこスターがもっと分かりやすい笑いでもっとドカドカウケてた直後だから仕方ないと言えば仕方ないか。

余談だが、僕はこのコントのオチのおかげでアキナの、どっちが秋山でどっちが山名かを完璧に覚えられました。

 

「幼馴染」。しゅん、ひろこ、じゅんの3人は幼馴染として3人用の勉強部屋まで作ってもらって、ずっと過ごしている……50年近く。50年近く仲良いのに恋愛が一切進展しないというサマを描いたコント。幼馴染とのやり取りを老人に置き換えつつ「きな粉入り黒酢ジュース」、「芋けんぴ」、「叙々苑」で補強していく辺りが良い。後半福井がツッコミ入れて、笑いどころを「恋愛」に絞って分かりやすくして行っていたが、あれがないまま日常が続いていく展開も見たいなという気も少し。とはいえ、「趣味も仕事も最終ステージ行ってる」「勇気さえ出せば2秒で終わる話」といったツッコミは良い。特上ハラミの件も彼ららしくていい例え。彼らは数年前から結婚式とか保健室とか色恋沙汰に福井がツッコミを入れて行くスタイルのコントを量産していたが、見るたびに少しずつ面白くなって行くのが本当に凄いと思う。ただ演技力が数年前から一歩も進化していないのも凄いと思う…。

点数は、演技力がアレだったのが敗因にしてもだいぶ低すぎる印象。にゃんこスターより前の出順になれただけでだいぶ違ったかもしれない。

 

「母さん」。「あ〜、腹減った〜!」と元気に帰って来た息子と深刻そうな顔の父。父親曰く、母さんが出て行ったらしい。それを知った息子の第一声は「飯ねーじゃん!」。母のことを飯作る人としか思っていない息子のコントだが、その設定に固執しすぎた印象。もちろん、固執すればするほど息子の狂気が際立って面白くなるというのもあると言えばあるが、それにしても、設定で一撃食らわせる「お前さ、母さんのことどう思ってんだ?」が遅すぎた印象。もっとそれを序盤に持って来て「お前、母さんのこと『飯』って登録してんのか!?」みたいな展開とか、オチの炒飯みたいな小ボケをもっと入れられたらもっと良かったと思う。

余談だが、このコンビもフリーでありながら、何と公式Youtubeチャンネルを持っております!

なお、このコントで少々炎上したらしいが、とりあえず私からは、「鳥は食べ物です!」という言葉をお送りしたいと思います。

 

 

 

続いて、2本目。この時点で、にゃんこスターが大トリって決まったのが何か面白かったですね。

 

「ストーカー」。山根が結婚した女に、10年前に二股をかけられていた男、田中。彼はその女を求めてストーカーしていたという…が、彼がストーカーしていたのはその女ではなく…。田中演じる見た目もキャラクターも気持ち悪い男が、気持ち悪いようで筋の通った持論を展開するという、これだよ!これが俺の見たかったアンガールズだよ!と言いたくなるコント。「俺は法の中で暴れているんだ!」は他のコントでも使っているのを見たワードだが今回もしっかりウケていた。オチをあんなんで終わらせてしまう了見もアンガールズらしくて実に良い。

 

 「組織」。組織に捕まってしまった斎藤。太田とおたけから尋問を受けることになるが、情報を吐かない斎藤は太田によってロッカーに叩きつけられ、銃を突きつけられる…。早い話が斎藤が延々と、文字通り痛い目に遭わされるコント。太田のロッカーや、おたけの「や〜め〜ろ〜」のタイミングをズラすことで「似た流れ」ではあっても「同じ流れ」にしないような工夫はあるが、勢いの中で感情の変化の流れをエネルギッシュにしかし的確に表現していたこれまで*2のジャンポケに比べると少し弱い気もする。それでも斎藤と太田の熱演で乗り切ってしまうのはいつも通りだがさすが。でも優勝ってなるともう一声というかもう一パンチ欲しくなってくるよなあ…。

 

「パワースポット」。大人気のパワースポットの警備員にパワースポットのことを聞く観光客。しかし、観光客はパワースポットを10年警備している警備員が幸せか気になりだして…。設楽も言っていたように、結構何度もTVにかけているネタ。そして、正直「金メダル」*3や「タイムマシン」の方が強いよなあ…と思っていたが、終盤で滑舌の件を足したのと、粗いと思っていたオチが改善されていた。オチはちょっと読まれやすいが、以前のオチを見たことある身としては、この改良は好印象。石を食べる件は割と安定して引かれるなあ…。俺は好きなんだけどなあ…。あと、ネタ終わりの「岩です!」が面白かった。

 

「ウェットスーツ」。あるサーフショップにて、ウェットスーツを試着した客がそれを脱げないまま、かれこれ4時間が経過しているのだという…。去年の1本目の監禁のネタ同様、山内がツッコミのネタ。しれっとした顔の濱家が意外に「こう(視野が狭く)なるタイプ」というのがいいのでボケツッコミ交代して正解。そして、監禁のネタ同様ツッコミのワードセンスもいい。「先がないやろ!?」「見た目のウェットスーツの部分減らしたいんちゃうで!」は腹抱えて笑った。終盤の膝の皿の件で強い絵を見せ、オチもバシッと決める。こういう悪く言えばベタとも言えるけど、よく言えば分かりやすく馬鹿馬鹿しい設定を馬鹿馬鹿しいまま中弛みさせず4分尺に引き伸ばせるのが、彼らの真骨頂なのよね。面白かった!

 

「リズムフラフープ」。フラフープ大好き少年の近くで「リズムフラフープ発表会」というのがあるようで…。まあ、1本目とほとんど同じネタである。よく見ると中盤で動きのボケを追加していたのだが、序盤で全く同じと思われた時点で客ウケも俺ウケも、もう負けである。限界を感じたのか、「どっかで見たことある奴!」ってアドリブを入れたのが一番面白かった辺りがもう限界も限界。1本目と全く同じなオチとか、勝算あったんですかね?

余談だが、彼らは準々決勝までネタが1本しかなかったらしい。道理で!

 

 

総評すると、まずかまいたちの優勝は妥当も妥当。さらば青春の光も優勝して欲しかったし、いいとこまで行ったけどね。

決勝初進出6組、フリーも2組いる、男女コンビも2組いるなど、決勝進出者発表時は「どうなることやら?」と言った様相だったが、蓋を開けてみるとジャングルポケットさらば青春の光と言った常連が上位5組に残り、芸歴が長くキングオブコント開催前から売れていたアンガールズと、爆発的にウケたにゃんこスター以外の4組が下位5組というなかなかシビアな結果になった。どうしても初見の芸人というのは認知が浸透している芸人よりウケづらいというのはあるし、何度もキングオブコント決勝くるような芸人の方が演技とか技術面で勝てないというのはあるんだろうけどさ。そういう意味ではかまいたちの「去年ひとまずネタを認知させて、今年は…」という流れは綺麗だった。かつてチュートリアル銀シャリM-1で通った道だ。とにかく、かつては「準決勝でドカウケしても決勝にこない」という評判をインスタントジョンソンGAG少年楽団と並んでよく聞くコンビだったかまいたちの優勝、全国区での知名度上昇は本当にめでたい。

もう書いたことだけど、個人的に点数が高すぎると思ったのはアンガールズの1本目とにゃんこスターの2本目。後者に関しては意外と高い点が付いたので「まさか…優勝?」と本気でヒヤヒヤしましたね。

逆に点数が低すぎると思ったのはアキナとGAG少年楽団。どっちもジワジワくるタイプだったのが低評価に結びついちゃったのかなあ…。でも、ホラーっぽい狂気を笑いとして出していくのではなく日常をホラーっぽくするという形で引かれにくいバランスを突いたアキナ、人間を描いた設定と台本を持ってきて、共感と破壊をちょうどいいバランスと鋭い角度で入れ込んできたGAG少年楽団ともにもっと評判されて良かったと思う。まあネタ順がにゃんこスターの1個後と2個後で場が荒れていたのが原因だろうが…。

にゃんこスター、売れるんすかねえ。現状、持ちネタが2本しかないそうだけどねえ、あれ以外にリズムネタを作れるなら第二の2700にはなれそう。大爆発したからね。フリーで結成5ヶ月でも準優勝できるっていうのはお笑い特有の「夢」だと思う。

来年こそはさらば青春の光が………取ってほしい…。

 

 

 

 

 

*1:芸名は口笛なるお。斎藤はコント中の役名ではなく本名

*2:2015年の浮気のネタや、2016年のトイレ、そして2017年の1本目

*3:以前記事にしたネタ番組、どぅっかん!どぅっかん!で彼らがやっていたネタ

保毛尾田保毛男とは何だったのか?

作者注:最後にクイズがありますが正解したからと言ってハワイ旅行などをプレゼントすることはしませんし、できません。なお、答えは「4」です。

 

 

2017年9月28日、とんねるずのみなさんのおかげでしたの30周年記念2時間半スペシャルが放送された。30周年だって、すげえなオイ。30年って言ったらだいたい犬3匹分だからね。いやー、すごい。あまりにもすごいので普段はみなおかを見ない私も録画して見てしまった。

さて、そんなとんねるずのみなさんのおかげでしたの30周年記念2時間半スペシャル(以下、みなおかSP)が波紋を呼んでいることは読者もご存知であろう。

とんねるず“保毛尾田保毛男”が深刻な差別を孕んでいると気付かないフジテレビの愚行 http://wezz-y.com/archives/50304 

あまりに波紋を呼びすぎていて、どのニュースを使えばよかったか分からなかったがざっくりまとめると「みなおかSPで石橋貴明扮する保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)なるキャラクターが同性愛者を差別嘲笑しているとして苦情が殺到した」というニュースである。

私はみなおかSPを録画で2時間半ぶっ通しで見たが、この話題は録画を確認する前から知っていた。しかし、見終わってみると保毛尾田保毛男が同性愛者差別には見えなかったのである…、というのは異性愛者の傲慢なのだろうか?

でも、やっぱり保毛尾田保毛男を批判する人には、「ちゃんと番組見た?」と問いただしたくなってしまう。というわけで、なぜ、保毛尾田保毛男が同性愛者差別に見えなかったのか?その理由を、みなおかSPを振り返りながら考えてみよう。

みなおかSPは3つのコーナーで構成されていた。まず1つ目は「祝っていいとも!」。これは笑っていいとものスタジオや演出を丸コピしつつ、司会はとんねるずの二人が行い、テレフォンショッキングのゲストとしてタモリを呼び込んだり、アルタに呼びつけた鶴瓶を雨の中バイクのサイドカーに載せてフジテレビまで移動させたりしていた。このコーナーは30分程度でスパッと終わった。

残りの2時間だが、「ビートたけしと銀座を食べ歩く祝賀会」と「みやぞんの部屋でホームパーティ」のコーナーを「たけし祝賀会→みやぞん祝賀会→たけし祝賀会」とサンドウィッチ型にすることでたけしの件を後半に引っ張る構成になっていた。そして、保毛尾田保毛男が出たのはたけし祝賀会の方である。

たけし祝賀会では、ビートたけし木梨憲武もそれぞれ、鬼瓦権蔵とノリ子というキャラクターに扮しており、キャラクターの入った3人で銀座を食べ歩きするという企画だった。さて、オープニングではたけしの「お前ら別の国だったら死刑だからな」 や、木梨の「ホモなんですって?」に対して保毛尾田が「あくまで噂なの」とナヨナヨした口調で返すシーンはあった。が、このコーナー開始5分で保毛尾田のキャラは失速。前述のようなナヨナヨした口調だとか、ビートたけしに抱きついてキスでもするというわかりやすいホモキャラっぽい行動は一切出なくなった。ルーレット*1でも石橋と呼ばれていたし、見た目以外は完全に素の石橋だった。松崎しげるを呼んでおいて、思いっきり歌を遮るだとか、とんねるずが珍しく熱湯風呂に入るだとか、そういう件はあった。とりわけ、ビートたけしみなおか30周年を表彰すると称して、「とんねるずがフジテレビに取り入ったおかげであることは言うまでもありません」だとか「後輩たちには時計を買わせるくせに、自分たちは何も買わず、顰蹙を買う」だとか、とんねるずを延々disる表彰状を読むシーンは大変共感したし、めちゃくちゃ笑った。ところが、石橋貴明が保毛尾田という同性愛者であるという設定を活かした件はなかったのである。

せっかくなので、みやぞん祝賀会の方も振り返ってみよう。これは、とんねるずとずん飯尾が、みやぞんには自宅が会場であると伝えずに「祝賀パーティやるから来いよ」と誘い、強引に祝賀会をみやぞんの家で開くという非常にとんねるずらしいというかみなおからしい企画である。内容も、みやぞんが潔癖と知りながら、石橋貴明が部屋の私物を少しずつ傾けたり、鏡開きで部屋を酒まみれにしたり、生きた鯛をみやぞんの私物のテーブルの上に置いたり、肉を持ってきたあらぽん*2を早々につっ帰したり、後輩の歌ネタ芸人が持ってきた祝いの歌の途中で雑談して遮ったり、みやぞんの母が突然祝賀会に参加して最終的に美空ひばりのマネして出てきたり、石橋貴明美空ひばりの衣装を着たみやぞんの母の衣装のヒモをキツく締めたりみなおからしさ全開の企画であった。特に、歌を遮るという件はみやぞんの祝賀会でもたけしの祝賀会でも出てきている。

この2コーナーだけでもたまらないのだが、CM前後に「30周年の名シーンを振り返るミニコーナー」もあったが、このミニコーナーで振り返る名シーンがまたたまらない。「コント中に、石橋貴明宮沢りえの股間に小道具の斧を差し込むシーン」だとかゴルゴ松本の椅子の後ろの壁が開いて、ゴルゴ松本がウォータースライダーに落とされるシーン」だとか三田友梨佳アナウンサーの鼻にサワガニを挟むシーン」だとかそんなシーンばっかりが延々と流れるのだからたまらない。いかに、とんねるずが30年間セクハラと暴力だけで凌いできたかがよくわかる。好きな人にとっては懐かしいシーンだったんじゃなかろうか?

こうして見渡してみると2時間半のみなおかSPで石橋貴明保毛尾田保毛男として、ホモを笑い者にしていた時間など皆無なのである。石橋貴明にホモキャラは憑依していなかったし、ホモを馬鹿にした演技やボケをかますこともほとんどなかった。それでもLGBTの団体だとか、ただ単に騒ぎたいだけのクレーマーだとかはフジテレビに苦情を入れるんだろうか…?苦情を入れる人々は、石橋貴明がホモキャラで笑いを取れていると本当に思っているんだろうか?僕は甚だ疑問なのである。

 

Q、この文章を通して作者が最も批判している対象はどれか?

1、フジテレビ

2、ただ単に騒ぎたいだけのクレーマー

3、ビートたけし

4、とんねるず

 

*1:ビートたけしが用意した、撮影許可を取りに行く人が誰かを決めるルーレット。なお軸の回転が非常に固い

*2:みやぞんの相方

キングオブコント〜ルールと審査の歴史〜

1、はじめに

2017年10月1日にはキングオブコントの決勝戦がオンエアされる。キングオブコントが産声を上げたのは2008年のことであり、今回のキングオブコント2017は何と10回目となる。キングオブコントは、コントのキング、つまり日本一面白いコントをする芸人を決める大会であり、その決勝戦では爆笑のコントと、白熱した闘いを見せて…いや魅せてきた。しかし、キングオブコントの決勝戦のルールはこの10回に渡り幾度となく変遷を繰り返してきた。そこでこの記事ではなぜルールが改定され続けたのか、という点に注目すべく、過去9回のキングオブコントの決勝の流れを振り返りたいと思う。

 

2、2008年第一回大会

  2008年、キングオブコントの第一回大会。松本人志が運営に深く関わっており、フレッシュな視点を取り入れるために準決勝で敗退した芸人100人が1人あたり持ち点5点、500点満点で審査するという点が非常に斬新であり、特に最終決戦では決勝進出8組*1が決めるというルールは斬新すぎて賛否を呼んだり呼ばなかったりした。

 この年の出演者は

(Aブロック)

TKO

バッファロー吾郎

ザ・ギース

天竺鼠

 

(Bブロック)

チョコレートプラネット

ロバート

バナナマン

2700

であった。完全に言いそびれていたが、この年ではブロック制が採用されており、各ブロックで最高得点(得点の出し方は先述のように、準決勝敗退芸人100人が1人5点満点で審査)を獲得した1組同士が一騎打ちし、最終決戦では決勝進出した8組が、どちらが面白かったかを言うという審査方法だった。

さて、優勝者はバッファロー吾郎だったが、市毛良枝やキャメロンディアスなど固有名詞に頼りすぎた笑い、あまりにもストーリー性の薄いネタ*2と言った、確かに面白いが優勝ネタとしてはあまりに貫禄のないバカネタだったことや、ブロック制だったためにロバートはバッファロー吾郎より高得点を取ったのにバナナマンより高得点を取れなかった*3がために最終決戦に出られなかった(つまり、8組のうち得点ベスト2が最終決戦に進出したわけではない)、最終決戦の8組の投票が口頭、つまり非匿名であったうえに、よしもと所属が全員バッファロー吾郎に投票し、非よしもと所属が全員バナナマンに投票するというあまりにも意味深すぎる割れ方をしたことなどが重なり、ヤラセだなんだとネットが大炎上した。この初回のルールは完全に闇に葬りさられ、ルール改定の歴史が始まるのである。

 

2、キングオブコント2009-2013

このルールだった時期が最も長い。優勝者となる芸人を決めるのは、芸人自身というコンセプトを引き継ぎつつ、前述で延々太字にした炎上理由をひとつひとつ丁寧に潰した形となっている。

 まず審査員が準決勝敗退芸人100人なのは変わらず。これにより、2008年同様、ダウンタウンがネタの感想を準決勝敗退芸人に振って、しどろもどろしたりしなかったりするサマをイジるところも楽しい番組となった。

一方で、まず8組が1本ネタをやった後、その得点が低い順にもう1本ネタをやり、1本目と2本目のネタで取った得点の高い芸人が勝利というルールになり、ブロック制が廃止されると同時に最終決戦が消滅したため謎の記名投票もなくなったのであった。そして、このルールにより、視聴者は「2本目何だったんだろう?」と思うことなく、全ての芸人が2本の勝負ネタを見せてくれるという点で良い番組となった。ただし、ネタの本数が10本から16本となったため、ネタの尺が5分から4分に縮められた。あと、関係ないが審査員1人あたりの持ち点が5点から10点になり、500点満点から1000点満点になった。

しかし、これでも全く問題がないわけではなかった…。まず、目立った欠点は審査員が100人いるため審査員100人が1点ずつ下げると、100点減るということである。この割を食ったのが2009年のジャルジャルである。というのもこの年はトップバッターがのちに優勝することとなる東京03。「あまりにもビビりな店長を前に、コンビニ強盗がどんどんいい人になる一方で、店長が強盗に驚く様子を見て笑うというサイコぶりを見せる店員」という3人のキャラクターや心理が丁寧に描写されたコントで835点を取った後に、ジャルジャルはただしりとりをするだけ*4というコントを披露し、けしてスベってはなかったはずなのに得点は734点。101点差という、絶妙さは1人が1点ずつ減らしたという仮説を裏付けているようにも見える。また、逆に1人が1点ずつ上げたら100点上がるというパターンもあり、2009年には東京03が2本目で953点*5を獲得し、圧勝した。もう分かっただろう。面白さの審査など相対評価、つまり基準をテキトーに決めたのちその基準から外れないように採点していくほかない、ということが。そして、「基準から外れないように」というのは難しいため、後半になった方が点数がインフレしがちになるというのもこのルールの欠点であった。後半になった方が点数がインフレしがちということは、1本目のネタが下位だと、2本目でぶっちぎりの点を取って優勝…などないのである。実際、このルールの時代に1本目で1位を取らずに優勝したのは東京03のみであり、その東京03すら1本目の順位は2位であった。

と、まあ細かい欠点はあっても目をつぶりつつ*6このルールを4年間使い続けてきたが、このルールが限界だと思わせたのが2013年である。いや、実際にはこのルールでもヤラセだ何だとネットが炎上したことはあった。というのも芸人審査が「ヤラセ」と炎上しやすい最大の理由である「芸人は視聴者というか素人と感性が違う」という点は放置したからである。その結果、オバハンを連呼したコント*7やキリンスマッシュorキリンレシーブとかいう意味不明なコント*8など、あまりにもシュールで先鋭的すぎるコントが高評価を得、そしてネットが荒れた。そして、2013年は相対評価ゆえの100点単位の得点の上下動や、ネタ順後半ほど得点がインフレして有利になるの法則、芸人審査ゆえの先鋭的なネタが視聴者を置いてけぼりにして高く評価されるという2大欠点が露わになりすぎるほどに露わになった回となった。

まず、キングオブコント2013のトップバッターはうしろシティ。ここが初っ端から773点を出し、番組開始15分程度で「うしろシティの優勝はない」という状態ができてしまう。さらに2番手の鬼ヶ島がドカドカウケ、904点を獲得。鬼ヶ島自体、見る人が見ればキャラクターと勢いだけにしか見えないような芸風であり、2組目にして早くも視聴者を放置していく*9。というか、決勝では「1人あたり10点の1000点満点」なわけだが、このルールで904点がつくということは、すでに10点中10点をつけた審査員が少なくとも4人いることを意味している。インフレはえーよ。この勢いにウケを上乗せし、のちに優勝することになるのがかもめんたるしかし、この時の点数は923点とたかだか19点差。いかに振れ幅をつけにくくなったかがうかがえる。このあと、寿司をかぶって踊っただけの天竺鼠が879点、精子卵子の擬人化を演じ、受精をコントにするというド下ネタで挑んだアルコ&ピースが831点と、どんどん得点が落ち着いていく。そして、決勝8組で最もベタなネタをするとばかり思われていたTKOまでも、気持ち悪い造形のぬいぐるみが動いて喋り出すのを怖がる子供という、アクの強いコントを演じた。その結果、今回の決勝で一番ベタなのはうしろシティ、しかし最下位なのもうしろシティ、つまりベタが最下位という視聴者には優しくない結果となった。

2本目ではうしろシティが814点と、案の定振るわず。その後もガラになくリズムネタをしたジグザグジギーが819点、アルコ&ピースが808点と800前半が続くなか、天竺鼠がドカウケし、946点を叩き出してしまう*10。その後、悪い意味でベタなネタをしたTKOは808点と大失速し、さらば青春の光848点という凡打*11を経て、いよいよ鬼ヶ島→かもめんたるのツートップである。まず、鬼ヶ島が950点という、一個前の組からだいたい100点加点された結果を叩き出し、天竺鼠を叩き落とす。すると最後は鬼ヶ島に10点を入れなかった人々が鬼ヶ島より良い点をつけるかでかもめんたるの運命が決まる状態に。結果的にかもめんたる982点というパン祭りだったら白い皿が38枚貰えている点数、割合にしてセンター化学だったら官能基以外全問正解みたいな点数を取って優勝。かもめんたるや鬼ヶ島の芸風がホラー寄りというかブラック寄りだったことも相まって、ネットは荒れた。そして、キングオブコントは2度目のルール変更を行う。

 

3、キングオブコント2014

見出しを見てわかるように、2014年のルールは1回で終了した。悲しいね。まず、2014年のルールだが、前年の982点とかいう点数がいかに相対評価かということをわかりやすくするために投票制を実施。つまり、決勝進出者を2組ずつに分け、101人の準決勝敗退芸人審査員がどちらか面白かった方に投票、この投票で勝った組はもう1本ネタを行い、勝ち抜き投票をして、勝った者が優勝というルールになった。なお、決勝進出者は8組から10組となり、間口は少し広がったが、見れるコントの本数は16本から15本となってしまった。

さて、2008年以来のブロック制の復活とあれば、大切なのはブロック分けである。もちろん運営はくじ引きで決めたが、その結果ラバーガールとかさらば青春の光とかアキナとかもっとベタでわかりやすくみんなが笑えるコンビも決勝進出していたにもかかわらず、初っ端のブロックからシソンヌVS巨匠*12という最近流行りの言い方をすれば崖に突き落として残った視聴者を選別する恰好になってしまう。数字なくなんぞ。また、投票制となったことで、ラバーガールVSリンゴスター*13ラブレターズVS犬の心*14などクオリティはわずかな差でも、多くの審査員が「こっちのがわずかに上かな?」と思うだけで、票数の差はものすごく大きくなるという欠点が露呈した。さらに、バンビーノVSさらば青春の光では、きっちり作り込んださらば青春の光のコントの前に、バンビーノのダンソンが大爆発してしまう。そして、ここではリズムネタVS正統なコントという異種すぎる異種格闘技戦が勃発。

2009年の東京03VSサンドウィッチマンだとか、2011年のロバートVS2700だとか、過去に全くなかったわけではないが、違う種類のコントが審査されるという限界を視聴者にわかりやすく見せてしまった部分があった。

さらに曲者だったのは最終決戦。最終決戦では5組の投票だが、実際には1組めと2組めが戦う→票数の多い方が勝ち→3組めがネタを披露→さっき勝った組と3組めが戦う→票数の多い方が勝ち…というルールであった。その結果ネタ順は「チョコレートプラネット→バンビーノ→犬の心→ラバーガール→シソンヌ」であったが、1組めのチョコレートプラネットがラバーガールまで全組なぎ倒してしまう。これにより最後の試合であるシソンヌVSチョコレートプラネットまでにチョコレートプラネットのネタの記憶はどんどん薄れていった。これがキングオブコント2014ルールの最大の欠点と言えるだろう。初回で最大の欠点を露呈させられたキングオブコント2014ルールは早々に改定されることになった。

 

4、キングオブコント2015-

お待たせしました。これが現行ルールです。このルール改定ではキングオブコントアイデンティティたる準決勝敗退芸人が審査員となるシステムが廃止となり、松本人志さまぁ〜ずバナナマンの5人が審査員となる、M-1やR-1とさして変わらない賞レースとなった。なお、決勝進出者は10組で、点数の上位5組が最終決戦でもう一本ネタ披露して、点数の総和が最も高かった者が優勝という点数制な部分は2009-2013ルールに近いが、10組→5組→優勝という絞り方は2014ルールに近いものになった。あと、準決勝敗退芸人は用済みとなったのでお引き取りいただき、一般人が客席を埋めた。そのためネタとネタの間でダウンタウンが準決勝敗退芸人を楽しそうにイジるシーンは消滅した。

さて、このルールにはこのルールなりの欠点はある*15

 まず、気になるのは審査員の少なさである。5人て。M-1グランプリでも7人いた*16ぞ。この審査員の少なさゆえに1人が大きく点数を変えると、全体の点数も大きく下がることになる。2015年は三村の点数の上下動が大きな影響を生んだ。2016年には三村の審査は多少落ち着いたが、それでも5人の好みで日本一が決まるという状況はおかしい。というのは松本人志本人がキングオブコント直後のワイドナショーでも言っていた。

続いて、気になるのは客層の変化である。審査員の人数が100人という点でかつてのキングオブコントと共通する爆笑オンエアバトルにも言えることなのだが、客のウケと審査が一致していた。2010年のジャルジャルが2011年の2700が2013年の鬼ヶ島が2014年のシソンヌがヤラセだと思う人は是非Youtubeで確認してほしい。きっちりドカドカとウケているのである。そういうネタでウケる客がそういうネタに点を入れる審査員だったというただそれだけの大会がかつてのキングオブコントだったのである。しかし、2015年以降のキングオブコントの客層は一般人であり、そういうネタはウケなくなっていた。そうなると審査員もウケないネタよりはウケたネタの方が点を入れやすくなる。ただ、2015年に関しては設定の発想がやや弱いのをキャラクターで補おうとして補いきれなかったさらば青春の光、ガラにもなく悪魔を降臨させた割には展開が薄かったうしろシティ、メタネタという評価されにくいネタのザ・ギースと、ベタじゃないサイドのネタがやや弱かった部分はあった*17。とはいえ、この大会で優勝したコロコロチキチキペッパーズ全然ネタ番組で呼ばれないあたりにこの大会の貫禄の薄さがうかがえる。ただ、2015年は笑い声が少なかった*18だけであった。問題は2016年。観客が悲鳴を上げやがったのがこの回である。いやね、普通のネタ番組でもあったよ?ありましたよ?でもね、準決勝の審査員って結構変なコントでもウケたら決勝に上げちゃうんだわ*19。おかげで視聴者にとっては変なコントが見れる数少ない機会なんだわ。それにキングオブコントって演ってる方も見てる方も真剣なんだわ。それをあんな悲鳴で水を差されるのは普通にキツいんだわ。それに、オンバトの観客が初期の頃からラーメンズを受け入れていたことを考えると「観客が一般人だから悲鳴が上がる」なんて言われても「一般人の集め方が悪いんじゃ、集め直せバカタレ!」としか返せないんだわ。そして、そんな客でも多少は審査に響く…。というわけで、今のキングオブコントの決勝の恐ろしさは準決勝の審査員や観客の客層と決勝の観客の客層にギャップがありすぎることである。このギャップを乗り越えた者が真の王者になったりならなかったりする…。

あ、そうそう触れる機会なかったけど、2017年から、準決勝でやるネタの本数が1本から2本に増えました。

 

 

 

というわけで、コントはもちろん客層にも注目の集まるキングオブコント2017は今夜20時!

 

 

*1:なぜか自身も含む。つまり、この回の最終決戦はバナナマンVSバッファロー吾郎だったが、バナナマンバッファロー吾郎にも、バナナマンバッファロー吾郎のどっちが面白かったかを聞いたということである。なお、バナナマンは「バナナマン」と答え、バッファロー吾郎は「バッファロー吾郎」と答えたことは言うまでもない

*2:最終決戦の相手が、ストーリーを丁寧に描いたコントで評判の高いバナナマンだったことも影響していたかもしれない

*3:バッファロー吾郎は460点、バナナマンが482点、ロバートが473点

*4:この薄さこそがジャルジャルの真骨頂だとは思うのだが

*5:この直前にネタを披露したしずるは831点

*6:完全無欠な審査方法なんてないし、多少はね?

*7:2010年のジャルジャルの2本目

*8:2011年の2700の2本目

*9:オバハンもキリンスマッシュも2本目でした。

*10:この時のコントも「交通事故」という最初のシチュエーション関係なくアホな音ネタにシフトする視聴者には優しくないネタ。というか俺も初見では面白さが分からなかった。

*11:なお、1本目のネタは898点。

*12:偶然にも「パチンカスのおっさん」というテーマだった点も被っており、「パチンコで負けたら砂利を食うんだ」だの「パチンコ玉を新聞紙で包んで、焼酎ぶっかけるとクズのおっさんが出来る」だのずーっと訳わからんこと言ってた

*13:83対18でした

*14:7対94でした

*15:完全無欠な審査方法なんてないし、多少はね?

*16:2015年以降は別

*17:巨匠の評価が低いのは…展開が薄かった気もするけどもう少し評価されてよかった気がする

*18:あまりに客が重いため「前説がなかった」というウワサまで立った

*19:2010年のオバハンも2011年のキリンスマッシュも準決勝で披露されたネタである。2015年のさらば青春の光や2016年のだーりんずを上げるのもキングオブコント決勝の放送時間をわかってるのにやったとしたら結構な英断である。

関西旅行に行った話

先日、私は家族と関西旅行に行った。今回のオルソンブログではそのことを書こうと思う。

ただ、私、家族にこのブログがバレると、来客用の湯のみに陰茎を入れたという事実が露呈するため、時に事実を隠し、時に事実を曲げるという水曜日のクロちゃんスタイルでお送りしようと思う。

 というわけで、1日目は新幹線で一路名古屋を目指す。大胆な新幹線利用は家族旅行の特権だ。…なお、名古屋には用事はない。初日の目的地は伊勢だからだ。そう、我々は名古屋まで1時間半ほど新幹線に乗った後、近鉄電車で2時間ほどかけて伊勢市に向かった。近鉄特急に課金しなかった結果、東京〜名古屋より名古屋〜伊勢市の方が時間がかかるという時空の歪みを見せてしまったがまあ仕方はない。

 

伊勢に着いたらまずは朝ごはんである。伊勢神宮の外宮の近くに朝がゆ屋があるということで入る

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Twitterにも上げたが、粥だけでなく焼き魚を筆頭に充実の小鉢、さらに粥の具に鯛の刺身という豪華さ。この親の脛の味こそが家族旅行の醍醐味である。旨い。こんなに旨い粥は初めて食べたぞ…。

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食事が済んだら外宮を巡る。参道や池一つ取っても趣が深い…のはいいが、伊勢神宮は肝心な場所ほど撮影NGであるため、当然このブログにも肝心な場所の写真はない。ただ、伊勢神宮というとやはり歴史の深い荘厳な建物が出迎えてくれる…という勝手なイメージがあったがそんなことはなく割と新しくて綺麗めの本殿だったので意外だった。何でも、本殿などは20年に1回移設改築をしているらしい。小学生の時、金閣寺の写真を見て「室町時代に建てた金閣寺の金箔が今もこんなに光り輝いているなんて…」と思ったことがある身としては、こういう案内文は読んでおかないといけない。

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上の写真は外宮の本殿ではない部分である。外宮が済んだら次は内宮…かと思ったが道中に猿田彦神社というのがあるらしい。せっかくなので降りてみる。猿田彦神社には方位石というのがあったが、神社によると「自分の干支とか自宅の方角テキトーに関連づけて、テキトーに触ればよろしい」という旨のことが書いてあった。結構自由らしい。

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猿田彦神社には錦鯉がいた。神社の池の錦鯉ってのはなぜか惹かれるものがある。

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今度こそ内宮に行くわけだが、入り口に橋があり、その横には橋脚があった。この橋も架け替えする予定があるんだろうか?

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内宮も肝心の本殿は撮影NGだが、本殿入口となる鳥居と階段の撮影はOKである。当然写り込みOKなので、外宮より若干太っ腹と言える。

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ちなみに伊勢の参道は立入禁止の分岐路がやたら多い。奥にミュウツーでもいるんだろうか?殿堂入りしたらまた来たいところである

伊勢神宮の参拝は終了。伊勢神宮の内宮は横丁になっているのでそこで昼飯を探す。伊勢うどん松阪牛か話し合いながら歩く。

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昼飯は結局伊勢うどんとなった。店の名前は忘れたが、 あまりにも変わった海老天なので見る人が見たら一発で特定されそうである。

さて、なぜ松阪牛伊勢うどんに負けたのか?それは松阪牛はコロッケで済ませたからである。そのコロッケ屋、というか肉屋の名前は「豚捨」という名前であった。その名前の由来だが、昔、松阪牛を食べた男があまりの旨さに「豚などいらない、何も捨ててしまおう」と君を探し続けるIt's my soulなことを考えた結果らしい。何というか何かを褒めるために別の何かを貶すようなオタクにはなりたくないと思いましたまる。

このあと、赤福本店で、作りたて(?)の柔らかく伸びる赤福をいただいたが、まだ時間はあるので横丁を巡ることに。この横丁にはメカブデス」と全てカタカナで書かれているために大昔の太鼓の達人のボス曲みたいになっているめかぶの値札や、アワビを食べると安産できるというカスみたいな言い伝えを書いているアワビの串焼き屋の看板があったが、家族旅行なので撮影もできずスルーした。悲しいことに、家族旅行ではインスタ映えする飯や寝床は手に入るが、Twitter映えする看板は撮れないのである。 

内宮を出発し、鳥羽行のバスに乗り込む。 しかし、まだ鳥羽には行かず、夫婦岩に寄る。バス停から夫婦岩への道のりの構造は少し変わっている。バス停から夫婦岩まで行く途中に一回土産屋を挟まなくてはならない構造になっているのだ。この土産屋がいきものがかりの「帰りたくなったよ」という曲を流して客を帰りたくさせていたのはTwitterに書いた通りだがそれはまた別のお話。土産屋にはイカの塩辛とかたこわさびのような珍味を売っている店があった。こういう珍味は好きは好きだが三重と何の関係があるのかはさっぱりわからない。そして、その珍味屋のおばさんが、試食としてホタルイカの沖漬けを干したものを出してきた。ホタルイカの沖漬けなんて久々に食べた。干物特有の旨味がキュッと詰まる現象にイカ特有の噛み応えが合わさって非常に旨い。が、おばさん曰く「炙るとまた違う」らしい。早速炙ってくれたものを食べると確かに炙ることでイカの匂いと同時に香ばしい匂い、さらに噛み応えまで上がってこれまた旨い。こうして、おばさんにほだされて、ホタルイカの沖漬けとたこわさびを買ってしまったのである。…冷静に考えなくても、三重と何の関係があるのかはさっぱりわからない。なお、おばさん曰く、ホタルイカの沖漬けを干した奴は女医の西川史子が離婚してから、一人寂しく炙っているらしい。コンビニの黒い本みたいな情報までくれたおばさんであった。

ホタルイカの沖漬けとたこわさびを持って、夫婦岩に向かう。

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夫婦岩、もっと海から遠いものだと思っていたのだがせいぜい20mくらいしかない上に陸続きとわかってものすごい拍子抜けした。どんな観光地も行ってみないとわからないものである。

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なお、夫婦岩は神社になっているので、鳥居を覗かせた構図や、カエルの石像との並び写真など、意外と様々な構図が撮れるぞ!

 

このあと、同じバス、つまり鳥羽行のバスに乗る。そして到着したのは鳥羽水族館。ここは撮影OKなのでどんどん写真を上げて行きたいと思う。

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割とありがちな熱帯魚 

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カブトガニ。なお、鳥羽水族館ではオウムガイやシーラカンスなど「生きた化石」と呼ばれる奴らは「古代の海」というくくりにぶち込まれている。

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サメも古代の海ブースにいた。何百万年も姿が変わっていないんだそうだ。

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アロアナとその口元。

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コウイカ。食べ残しをジェット噴射することで高速で動くのが特徴。周りの魚はジェット噴射される食べ残しをいただくというあらゆる生命の底辺のような生き方をしている。

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ドクターフィッシュ。手を入れただけで面白いほど食いついてくる。噛まれるとイソギンチャクに指を入れた時と全く同じ感触が手に出てくる。

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ジュゴン。餌の草を一心不乱に食ってやがったせいで顔写真が撮れず。

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おまんこぉ^〜(気さくな挨拶)

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 世界最大の淡水魚としてドラえもんにも出演を果たした、ピラルク

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アマゾン川といえば多分ピラルクより知名度高い魚、ピラニア。

 

などなどを見て、鳥羽水族館を出て、本日の行程は終了。このあとは鳥羽市内某所の宿に泊まる。夕飯はアワビのステーキ、伊勢海老の刺身などを食べた。やっぱり親の脛はいいぞ。

 

 

 

 

2日目。朝飯を極限まで早くしてもらった私達家族はその朝飯をかっこみ、鳥羽駅へと向かった。

そして………

 

 

鳥羽駅で家族と別れた。

 

 

そう、ここからは急に一人旅になるのである。一人旅だぞイエーイ!ピース!私は、大阪環状線103系葬式鉄のために近鉄特急で一路大阪を目指した。

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これがその時の近鉄特急の車内。結構急な勾配が多いのだが、最高速度でスイスイと駆け抜ける。かなりの速度なのに信号で詰まることもなくスイスイ進む。2時間程度で鶴橋に到着。大阪環状線に乗り換え、大正ヘ向かう。この駅の弁天町側は午前順光なので103系を狙うことに。

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 大正駅の特徴は大阪環状線だけでなく、乗り入れてくる阪和線関空紀州路快速や特急はるか、関西本線の大和路会則なども撮れることである。ただし、肝心の普通列車が15分に1本しか来ないんですけどね。何はともあれ待っていると103系は来た。

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ただし、芦原橋からな!

この日の運用を調べると、103系は一日中延々と外回りをする運用だったようだ。つまり、このまま大正の弁天町側の駅先に貼りついていても、地雷鉄のアイコンみたいな写真しか撮れないことになる。外回りを撮るには午後順光になる桃谷の鶴橋側がいい…とは調べてあったが、よく考えなくても本日の天気は曇り。つまり順光になることはないが、逆光になることもなくすべての面がまんべんなく少しずつ明るいがすべての面がまんべんなく暗いという、いわば、光の無法地帯にいるのである。というわけでもうしばらく撮影してから大正の芦原橋駅側に移動する。結果はこちら。

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…なかなか悲惨な写真になってしまった。まあ、撮影者が20人くらいいた中で構図が急ごしらえだったのと遅延して被りそうになる焦りだとかそんなんが敗因である。午後は南海を撮るつもりだったが、せっかくなので桃谷に移動して再挑戦することにした。

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が、その前に天王寺に寄り、大阪名物の「かすうどん」をいただくことに、かすうどんというのは油かすが入ったうどんであり、油かすというのは、肥料などになる、ごま油を絞ったあとのごまのカス…のことではなく、牛の腸を油で揚げた、ざっくりいうとホルモンの天ぷらみたいなもんである。天ぷら特有のサクサクした食感とホルモンの特有のブニブニした食感が合わさって大変美味しかった。うどんばかりでなくご飯にも合う。本社が兵庫県でお馴染み丸亀製麺でもぜひ販売してくれ。

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桃谷では103系をつぶす元凶たる323系や転落防止幌のない223系を練習電にしていた。どう見ても国鉄のにおいがムンムンするでお馴染みの人っぽいにおいがムンムンする人*1が来た以外は特に何もなく…特にその人との会話もなく103系を待っていると…

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流し撮りを成功させたのは大変素晴らしいのだが、まだ傾いている。というわけでもう40分粘る事に。

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とりあえず傾いていないので満足して島本に向かう。島本、というか電車でGO!をやったことある人はわかると思うが、京都~大阪間というのは東海道本線だけでなく北陸からやってくるサンダーバードや、大阪環状線に乗り入れるはるか、山陽本線に乗り入れる貨物列車やスーパーはくとなどが撮れる鉄道界の干潟とでも呼ぶべき多様性の聖地である。そのため、移動中にトワ釜のEF65が牽く工臨とすれ違ってしまったのは難点だったが仕方がない。

そして、複々線なので撮りやすく、列車線*2が外側に飛び出すため… 

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 このように流し撮りをキメると非常にかっこいいのも特徴である。

 

 

しかし、

 

 

 

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 自分のものにするのは結構時間がかかったりする。スーパーはくととか2時間に1本しか来ないんだぞ!

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うすうす感づいていると思うが、この日は天気がよろしくなかったためほぼ全編流し撮りである。しかし、そんな状況でも光明が…。

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そう、晴れたのである。諦めなければ夢はきっと叶う!夢だけど夢じゃなかった!って誰がR-1ぐらんぷりに初進出した石出奈々子やねん!オイ!

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はるかとサンダーバード*3の晴れカットもいただいたところで欲が出てくる。東の空はもっと晴れている…。ということは東寺駅に行ったら近鉄の晴れカットも撮れるのでは…というわけでさっさと移動することにした。

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結論は写真の通りで全く晴れていなかった。天気予報って難しいね。とはいえ上写真のビスタカーもどきに加え…

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旧塗装ACE(しかも、後ろは新塗装ACE)や…

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伊勢志摩ライナー黄色など撮っておきたい近鉄特急の旧塗装は一応一通り撮れた。こんな写真でも撮ってないよりはマシである。なお、この伊勢志摩ライナー通過後もう少し粘ればしまかぜも撮れたことは伝えていきたい。

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もちろん、8000系や1233系といった通勤型もキチンと撮影した。なお、形式が合っている自信は全くない。

 

東寺駅での撮影を終えたら、京都駅に戻る。そして家族と難波駅で待ち合わせであったため、京都駅で特急券を購入し、天王寺まではるかで行く。インアームテーブルというかアームと一体化したテーブルがあまりにショボかったり、椅子が223系に毛が生えた程度しか柔らかくなかったり、リクライニングの角度も簡易リクライニング程度だったりとなかなかドイヒーな特急であった。こんなんで、ラピートに勝てるんですかね…。

 

 

このあとは難波で夕飯を食べ、高速バスで帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

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バ〜ニラバニラバ〜ニラ、求人!

バ〜ニラバニラ、高収入!(難波にて)

(おしまい)

 

*1:のちにTL見たら本当に本人でした。

*2:貨物列車や優等列車が通る線路。快速線とも言う。

*3:本当は非貫通がよかったが、ここを通るサンダーバードで非貫通は皆無なので仕方ない

オルソンブログ、総集編を一回挟むの巻

こんばんは、オルソンです。

2017年2月14日に産声を上げた、というより上げさせたこのオルソンブログですが、この記事が何と記念すべきオルソンブログで50個目の記事となりました!おめでとう俺。意外と続いたな俺。

 

というわけで今回は作者が個人的に好きな記事TOP10をお送りします!見逃したあの記事、ずーっと見逃しても良かったようなあの記事をもう一度読んでみよう!

 

  • 第10位: 【徹底考察】なぜ、吉岡聖恵は薄着の観客のことを「厚着」と呼ぶのか

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/03/29/012421

 

まず、第10位はかなり初期の記事です。ある1つの薄ーいボケをさらに伸ばせるところまで薄ーく伸ばした、金箔より薄ーい記事。書いてる時は「どこまで薄く伸ばせるか?」「読者がどこで気づくか?」など考えながら、非常に楽しく筆を進めていた記憶がある。このボケ、THE MANZAIで磁石が初めて決勝にきた時にやっていたボケだな…

 

  • 第9位:イーグルジャンプ入社試験(2017)

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/08/03/235450

 

 第9位はNew Game!!でお馴染みの会社イーグルジャンプの入社試験をテキトーに書いた記事。New Gameの作中のネタを盛り込めるだけ盛り込んだ記事であり、OPの流れを細かく聞く問題や、Q4、Q5のような自由記述の問題まである。一方でQ8はリンカーンという番組の朝までそれ正解というコーナーのワンシーンから作った問題であったりする。

…そういえば解答解説書いてねえな。

 

 

  • 第8位:オタクとお笑いと距離感の話

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/02/18/223531

 

第8位は、第10位の記事よりさらに初期の記事。このブログで一番最初に書かれた、お笑いやTVに関する記事である。

「最近のネタ番組で観客、悲鳴あげがち」という事実を徹底的に考察した記事である。全てのオタクがお笑いを見る目を持っているかは怪しいところであるが、その怪しさを勢いで誤魔化し、読者のオタク層にお笑いを進め、ウェイソイヤな女どもを観客席から退去させるという壮大な夢を書き殴った記事である。

最も最近は、ブログバトルにより「お笑いを笑うにも教養が必要」という説が出ているため、悲鳴を上げる観客に対してマウントを取ってイキリ殺せるようになった点は大きいと言えば大きい。

そろそろ、キングオブコント2017があるわけだが、観客のことは今から心配だな!

 

  • 第7位:トイレのマークを考える

 http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/04/23/233405

(その1)

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/04/23/233422

(その2)

 

第7位は、当時炎上したネタの時事ネタ「トイレのマークを考える」がランクイン。時事ネタと言いつつ、最初にニュースをさらっと紹介してあとは好き勝手大喜利するというオルソンブログらしい構成が光る記事。画像を貼りすぎて重くなってきたのがダルかったため記事を2つに分けるという記事数水増し記事でもある。結果的に絵が下手だといいことがない、という教訓を読者に与えることとなった。

 

  • 第6位:この世の終わりみたいな京成電鉄車両図鑑

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/06/08/012118

第6位も時事ネタである。最近、「無教養な人でも笑える記事を作るのは無理なんでしょうか?」という記事*1を書いたが、このブログで最も偏差値の低い記事はこっちである。ゾンビに噛まれた人のように、少しずつこの世の終わりのようになっていくサマは筆者本人が今読み返しても気持ちが良い。

 

 

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/08/20/011154

第5位にランクインしたのは、「恋愛レボリューション21」の歌詞を考察した、ガバガバ予言解釈である。これ以上この記事について言うことはないな…。とりあえず、日本の景気回復と格差是正、マジでお願いします。

 

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/09/10/000051

 

第4位は割と真面目なライフハック記事、というよりかはツイに二郎行くオタク多くあれど、意外と誰もやってくれなかった「ネットが脅してくる二郎コピぺというデマを一刀両断」を誰もやらないなら自分でやればいいじゃん精神で書いてしまった記事がランクイン。この記事を書いたら、もう、俺がこの手で一刀両断したいネットのデマは「高校生クイズは元々脳筋が太陽の寿命を計算するストイックなクイズ番組だった」くらいのものだ。

 

 

  • 第3位:どぅっかん!どぅっかん!の早見沙織で打線組んだ

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/08/30/001641

 

第3位にランクインしたのは、NHKの深夜のネタ番組の、ネタではなくナレーションの方の面白さを熱く語る、という面白さの死角から読者を延々と殴り続けるだけの記事である。書いている方は非常に楽しかったわけだが、こんなにも読者を延々と死角から殴った記事がウケるはずはない…と、ハナっから数字は諦めていた。のだが、意外と閲覧者数は伸びた記憶がある。世の中、何が当たるか分からない。

余談だが、この頃は早見沙織も、のんきに「NHKでもけもフレか〜?」とか言っていたんだよなあ………

 

 

  • 第2位:【女子必見】縁日でこれ買う男子とは即刻別れろ!ありえない食べ物15選! 

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/07/07/003536

 

続いては、ネット記事で度々Twitterを賑わせる「何もできんやんけ」系の記事を真似た記事。オチを思いついた時点で「勝ったな、ガハハ!」と思ったものだが、実際の数字はさほど伸びなかった。おそらく、Twitterに貼った際、オチのために添付した画像が勝手に出る仕様になっていたため、ネタバレしていたことが敗因と思われる。

 

 

  • 第1位:飲むTENGA交互浴で勃起力を増強した話 

http://orsonblog.hatenablog.com/entry/2017/09/07/225206

 

第1位は読者の皆さん、大変お待たせ致しました、シュワチン記事最新レポートです!最新だから好き、というよりは実は1番効果が出たので好きな記事。効果が出るには5日程度かかるというスロースタートぶりが気になるものの、そこから何だかんだで2週間近く精液の量、粘度、射出力、そして陰茎の感度の高まった状態が続いたので作者も驚いてしまった。手間もコストもかかったが、その価値は十分にアリどころかアリすぎる、というのが現在の結論である。

 

 

 

以上が、50記事(厳密には49記事)から筆者が選んだベスト10である。 他にもトムヤムパウダーの記事*2、ダイエット番組に関する記事*3ブラックボックス展の記事*4、桜ねねに代筆させた記事*5などが惜しくもランク外となった。

 

というわけで、これからもオルソンブログをよろしくね!

 

MARU GAME!&MARU GAME!!25話あらすじ完全公開

MARU GAME!

  • 第1話:なんだかホントに香川来た気分です

高校を卒業後、幼い頃に夢中になって啜っていたうどん《釜揚げうどん》を制作した食品会社《トリドール》に就職した涼風青葉。新入社員として社会人一日目を迎えた青葉は、朝の満員電車に揺られながら、《トリドール》へと出社してくる。工場の前まで来たもののこのまま中に入ってしまっていいのだろうかと躊躇してしまい中々一歩が踏み出せない青葉。そのとき出社してきた先輩社員の一人である遠山りんに声をかけられ、青葉は無事に《トリドール》の中へと案内されるのだが……。

 

  • 第2話:これが大人のおろし生姜…

青葉がウドンキジーコネルナーを志すきっかけとなったメニューある《釜揚げうどん》。その最新作を制作するチームに配属された青葉は、憧れの八神コウがリーダーを務めるキジ班でコネルナーとして働き始める。どん兵衛以外の料理経験のない青葉は、勉強としてコウから渡された「きょうの料理」を進めていく。勉強は順調に進み、参考書も半ばに差し掛かった頃、ついにコウから初仕事を任されることになった青葉。その内容はうどんの生地をコネリングし、おろし生姜と合うように製麺していくというもので……。

 

  • 第3話:ネギ入れすぎたらどうなるんだろう?

無料という誘惑からネギを入れすぎてしまった青葉。急いでざるに戻したもの衛生的にセーフかどうかはわからない。このままネギを食べすぎたらどうなるんだろうとセルフサービスの店の中で青葉は不安を募らせる。そんな青葉に同じように天かすを入れすぎてしまったゆんが声をかける。テーブルにある醤油をかければ何とかなるかもしれないと言う青葉に対して、過去の経験から食物繊維も油分も食べ過ぎは尊厳崩壊のもとと返すゆん。しかし話題はそこから胃腸が強いかどうかの話になり、青葉とゆんの二人はコンビニでヨーグルトを購入することになるのだが……。

 

  • 第4話:初めてのかしわ天…

青葉が《トリドール》に入社してからそろそろ一ヶ月。コウから任されたエビ天の制作も3体目が仕揚がろうとしていたそんなある日、青葉はりんから鶏肉の揚げたやつを手渡される。これまで安くてデカイ野菜かき揚げしか食べたことない青葉にとっては人生で初めてとなるかしわ天。嬉しそうに笑顔になる青葉に対して、りんは初めてのかしわ天を何うどんに使うか決めているのかを尋ねる。使い道をまったく考えていなかった青葉はキジ班の面々はどうだったのかと聞くと、それぞれが何うどんでかしわ天を食べたのかを話し始める。

 

  • 第5話:そんなに釜揚げ安いんですか?

青葉が初めて作ったうどんの3D生麺に様々なトッピングをつけるはじめ。苦労して作った3D生麺がどんな風に食べられるのか気になって仕方のない青葉は仕事に集中することができず、自分にも見せて欲しいと頼む。茹で釜の中でまるで生きているかのように動く3D生麺に感動する青葉。後輩から仕事を褒められて嬉しいはじめは、1日なので昼飯の釜揚げうどんをおごるなど青葉に先輩風を吹かせる。そんな二人の様子を見ていたコウは、りんの使っていた釜揚げうどんの桶が割れたと聞き、お使いに行かせることを思いつく。

 

  • 第6話:営業……停止とか?

コウから頼まれていたうどんの3D生麺を全て作り終えた青葉は、完成の余韻に浸る暇もなく1枚の仕様書を手渡される。コウから告げられた次の仕事は仕様書を元にウドンキジを作るウドンキジーコネルの仕事だった。1本だけとはいえ、初めてのウドンキジーコネルに迷走し、自信を持って捏ねることのできない青葉。そして同じ年齢の頃にはすでにメインのウドンキジーコネルナーとして仕事をしていたコウと自分を比べ落ち込む青葉を見かねたコウは、青葉にウドンキジを作っていたとき楽しかったかどうかを聞く。

 

  • 第7話:麺の管理はしっかりしてください

青葉の作ったうどんの3D生麺がねじれを起こしていると注意にやってきた麺匠のうみこ。些細な茹で方のミスが大きなエラーに繋がることもあるのだからと気をつけて欲しいと厳しく接するうみこだったが、怯えた青葉の姿に少し言い過ぎてしまったと後悔する。お詫びに何かできないだろうかと考え、自分が大切にしている小エビが入ったデカめの天かすを青葉にプレゼントすることに決めたうみこ。手のひらに乗せられたプレゼントを見た青葉はプレゼントされたものが何なのかわからずに戸惑ってしまう。

 

  • 第8話:夏限定メニューだぁああ!

テストが終わり、大学生になって初めての夏休みを迎えたねねは、さっそく遊びに行こうと青葉に電話をかける。ねねは青葉に夏休みがどのくらいあるのか聞くが、青葉から返ってきたのはほとんどの客が冷やし麺を注文しているために忙しく、夏休みが取れるのは9月か10月になりそうというものだった。働きづめになっているのではないかと青葉を心配するねね。そんなときねねは大学の構内の掲示板にトリドールが提供している「鬼おろし肉ぶっかけうどん」の広告が貼ってあるのを見つける。

 

  • 第9話:蕎麦頼んじゃいけないんですか?

青葉の作ったうどんの3D生麺のキジにそば粉を入れたらどうなるかを確かめていたねね。蕎麦の香りが鼻を突き抜け、麺つゆにも調和する生麺を見て、問題なしと試食を続けるねねに対し、うみこがそもそも蕎麦を提供することは想定していないのだから異物混入として報告してくださいと返す。そこにしずくがやってきて、蕎麦を出すのは裏メニューだと告げるが、初耳のうみこ。そんなうみこにしずくはお品書きに書いてしまったらつまらない、口コミでこっそり広がる蕎麦にこそ浪漫があるのだと言うが……。

 

  • 第10話:明太子ごはんってうどん屋でうどん食べないためのメニューの抜け穴…

ウドンの開発も終盤に差し掛かり、忙しさが増してきたある日の土曜日。休日出勤のために会社に向かっていた青葉は駅前でコウと出会う。駅前にある美味しいと評判のファーストフード店の本日ポテト全サイズ150円という呼び込みを聞いた二人は、自分たちと同じように休日出勤しているであろうキジ班のみんなへの差し入れとして、ポテトのLを買っていこうと決める。しかし、ひふみを始め、ゆんやはじめも考えることが同じことを考え、みんなで食べようと思ってとそれぞれポテトのLを買っていて……。

 

  • 第11話:麺匠が昨日、TVに出てましたよ

牛すき焼きうどんがメディアに対して初お披露目となる丸亀製麺加古川一号店。業界関係者だけが行ける企業日のチケットを渡された青葉たちはコウから加古川一号店に行くことを命じられる。数多くの業界関係者たちで賑わう加古川一号店にやってきた青葉たちはが販売してあるブースへと向かう。ブースのキッチンで調理される自分たちが作ったウドンや具を見て感動する青葉たちは、同じくキッチンを見ている来場者たちのウドンへの評価の声を聞き、ついに発売されるんだと実感し始める。

 

  • 第12話:天丼一つ頼みました!

ついに発売日を迎えた牛すき焼きうどん。店頭での様子を見るために、青葉はキジ班のみんなと大手ショッピングモールのある街へと出掛けていた。街の一角にある大手ショッピングモールの前にやってきた青葉たち。しかし先に来ているはずのひふみとはじめの姿が見当たらない。ショッピングモールの開店を待つ人々の行列に並んでいる二人を見つけた青葉は、私たちスタッフは試作品を食べているはずなのになぜ並んでいるのか疑問に思うが、スタッフであっても天ぷらはもらえないことを聞かされ、行列の後ろに並び始める。

 

 

  • 第13話:私、関西風スキ焼きとかは初めてなので…

マスター明けには社員旅行に行くことが恒例となっているトリドール。牛すき焼きうどんがマスターアップし、社員旅行でスキ焼き屋にやってきた青葉たち。一面の銀鍋を前にしつつも、子供の頃の失敗もあって雑炊の食べれない青葉はコウと一緒にうどんでゆっくり〆ようとするが、コウが少し体調を崩していたため、おとなしく寝ていなさいとりんに連れていかれてしまう。ひふみが作ってくれるということもあり、謎の黒い玉での〆に挑戦してみることにした青葉は、意を決して〆に謎の黒い玉を食べるのだが……。

 

 

 

MARU GAME!!

  • 第1話:パスタ食うところを見られてしまいました。

青葉が高校を卒業し、ウドン制作会社「トリドール」に入社してからちょうど1年が過ぎ、かつての自分のように新入社員が入社する季節がやってきた。釜玉うどんとカルボナーラの違いもわからない新入社員だった自分が、コウたちに助けられながら少しずつ成長し、ついに先輩になるんだと思うと、どうしようもなく胸が高鳴る青葉。緊張をほぐすために「先輩の涼風青葉だよ!よろしくね!」とトリドールの入り口でウドンキジコネリングの練習をする青葉だったが、出社してきたりんの口から告げられたのは、思いも寄らない言葉だった。

 

  • 第2話:これじゃあただのそうめんだにゃー!

お花見でしずくから発表された新作メニューのウドンコンペ。高校を卒業し、入社したばかりのコウの釜揚げうどんが「トリドールシンメニュー」のウドンコンペで選ばれたように、参加すればチャンスは誰にでもある。しずくたち企画班が作った企画書を読み、試行錯誤を繰り返す青葉だったが、調理は思うように進まない。コウの席を覗き込むとすでにたくさんの試作麺が出来上がっていて、そのコシの強さに圧倒される青葉。それでも青葉は挫けずに努力を続け、ついにウドンコンペ当日を迎える。

 

 

  • 第3話:……うー、どん旨い!

コウと二人で調整し、決定はヌードルディレクターであるコウが行うという条件付きではあるが、念願叶って新作メニューを任されることになった青葉。ウドンコンペで捏ね上げた生地が、すでにひふみの手によって3D生麺になっているところを発見した青葉は、ウドンキジで質問があれば何でも聞いてくださいと話す。そんな時間があるなら早く具の方を進めるようにとコウに注意される青葉だったが、3D生麺を前に議論を交わす先輩たちを見て、ウドコネとして何か発言しなければと焦り始める。

 

 

  • 第4話:この…のびめんめ!

グルテンフリー」はアレルギー患者向けのパンとして始まり、その高い健康志向からアレルギー患者たちだけでなく、疑似科学信者たちの支持も得て、パスタの製作やウドンキジ手打ちのライブまで行われるようになった大人気タイトルである。この度、2年半に渡って続いたグルテンフリーの協会長が交代し、新たなスタートを切ることが決まった。そして初代としてのファイナルライブが開催されることになり、グルテンフリーの大ファンであるはじめは、何とかチケットを手に入れようと販売サイトにアクセスを試みるのだが……。

 

 

  • 第5話:や、素手で天カス触らないでよ!

キジリーダーとして勇気を振り絞り、青葉とゆんに3D生麺の進捗確認をするひふみ。コウがキジリーダーだったときのクセで、つい締め切りのサバを読んでしまう青葉だったが、特に疑うこともなく青葉の言葉を信じてしまうひふみの様子に、慌てて本当のことを伝える。その一方で本当は間に合わないのに、大丈夫だと返事をしてしまったゆんは、結局最期まで遅れてしまいそうなことを言い出すことができず、本当のことを打ち明けたときのひふみが落ち込んでしまうのではないかと頭を悩ませる。

 

 

  • 第6話:あぁ…熱いなぁ…

ウドンキジーコネリングの仕事も順調に進み、ボツや微調整のチェックも含めて、青葉のデスクに積まれていくウドンキジの数々。厚い小麦束となったプリントを見て、ウドンキジーコネルナーとして着実に仕事を進めていることへの実感から思わず微笑む青葉。ゆんやはじめと話をしているうちに、日刊サイゾーなどに掲載される宣伝用の写真であるキービジュアルの話題になり、コウからもメインのウドンキジーコネルナーとしてキービジュアルを撮ることになると告げられた青葉は、プレッシャーを感じてガタガタと震え出す。

 

 

  • 第7話:すごく熱い出汁が注げる

うみこと一緒に面接官として麺匠の採用面接をすることになった青葉。麺匠のことがわからない自分が面接官をやっても大丈夫なのかとうみこに聞く青葉だったが、面接にやってくる麺匠の実力はすでに把握しており、今回の面接は素行調査のようなものだという。よく状況を掴み切れないまま、面接室の入り口のドアがノックされ、ゆっくりとドアが開く。失礼しますという元気の良い言葉と共に面接室に入ってきたのは、青葉がとてもよく知っている人物で……。

 

 

  • 第8話:茶々娘*1がいいと言ったんだよ

専門学校からインターンとしてやってきた紅葉やツバメたちの歓迎会の幹事をすることになった青葉たち。はじめが言うには、歓迎会や送別会、そして忘年会などの幹事の責任は重く、上手くこなせたかどうかで評価も変わってくるという。もし失敗してしまったらと緊張を隠せない青葉に対して、失敗だけでなく、成功し過ぎても、この先ずっと幹事をやることになると告げるはじめ。しかし、成功し過ぎず、失敗し過ぎずという中途半端な結果では記憶に残らない社員になってしまうのではと青葉は頭を抱えてしまう。

 

 

  • 第9話:ショウガくらい入れなよ!

遊園地にインセクトコンタミのヒーローショーを観にやってきたはじめとゆん。ショーが終わり、握手をするために列に並んでいたはじめに声をかけてきたのは、はじめが専門学校生の頃の友達アッキーだった。東京に出てきて何をやっているのかを聞かれたはじめは、ついデザイナーをしてるとはぐらかしてしまう。おまけにアッキーの前では恥ずかしくて、昆虫たちを除去をすることもできないはじめ。そんなはじめをからかうゆんに対して、はじめは専門学校生の頃にHACCPやISO14001が好きなことを隠していたと告げる。

 

 

  • 第10話:ダシ醤油がどんどん薄くなっていくんだよ

はじめが作った仕様書の通り、PECOの中に組み込む具、「だるま型の天ぷら」のプログラムを組み上げるツバメ。しかし、出来上がったウドンを見たはじめは何かが物足りないと告げる。何が物足りないと感じる原因なのかがわからずに、青葉やゆんに意見を求めるはじめだったが、違和感を解消するには至らない。ツバメにも作っていて面白かったかどうかを尋ねたはじめは、ツバメから出てきた何気ない一言で足りなかったものを理解するのだが、仕様書を描き直してしまうと納期に間に合わないと言われて……。

 

 

  • 第11話:鶏肉が骨を抱えてるのか?

麺匠の仕事を次々に片付け、うみこに食事のスピードが速いと褒められたツバメは得意顔でねねを見る。そんなツバメの態度が面白くないねねは、PECOの試食作業の合間に読んでいた店員向けのマニュアルの中で、ツバメの書いたマニュアルの一部が、もっと短くまとめることができるのではないかと指摘する。うみこの評価が下がってしまうかもしれないと焦り、余計なことを言うなとねねに怒るツバメ。その場に居づらくなってしまい、キジ班のブースへとやってきたねねは、紅葉おろしをツバメの巣につけたものがどんな味なのか聞くのだが……。

 

 

  • 第12話:ぜひ食ってくださいね!

 ついにPECOがマスターアップを迎え、お披露目とウドンの宣伝を兼ねた完成記念イベントが開催されることになった。PECOの前評判は高く、キッチン前に設けられた客席は満員御礼。会場へとやってきた青葉たちは関係者席で大根をおろし、しずくやコウが調理するキッチンを眺めていた。前もって決められていた段取りとは異なるサプライズなどがありつつも無事にイベントは終了し、製麺所に集まった一同。そこで聞かされたのは、思わず耳を疑ってしまうような、にわかには受け入れがたい話だった。

 

*1:讃岐うどん屋のガイドブックにも載っている、香川県にある讃岐うどんが提供されるメイド喫茶

無教養な人も笑える記事を作るのは無理なんでしょうか?

(高偏差値層の読者諸君へ)

今回、私が執筆致しました随筆文は「視聴率とテレビ番組http://ithikawa.hatenablog.com/entry/2017/09/24/212202」という記事にて執筆されました「TVが極めて退屈なものと化しているのはTV局が偏差値1層への娯楽を希求した結果であり、笑いにも多少の教養が求められる以上、偏差値1層への娯楽の希求としてTV局が笑いを追求ことはない」といった内容の記述に反論するために、低偏差値層の読者の方々が容易に可読となりますように工夫を施しております。それゆえ、視認が困難と思われる箇所がありますこと、お詫び申し上げます。予め、ご了承下さい。

 

 

 

この話は私が大学*1入試*2を控えていた年の正月*3の話である。
私たち家族は初詣*4に向かった。この年は私が大学入試を控えていたと言うこともあり、私の第一志望*5合格*6が重要な祈願*7の一つだったわけだが、その第一志望というのが国立大学*8(くにたち*9ではない)であった。国立大学というと5教科7科目*10。そこでネック*11となったのが古文*12である。というのも、学校での古文の定期考査*13では、授業で習った文章がそのまま出題されたため、その文章の和訳*14と原文*15をそのまま暗記すれば80点以上*16を出すこともできたのである。しかし、当たり前だが、センター試験*17ではそうもいかない。その結果、センター試験の国語の過去問*18演習では、説明文*19と小説*20では100点*21を取りつつ、古文と漢文*22で、敦賀*23行新快速*24が京都*25駅を出発した後のような大失速*26を見せ、最終的にトータルが110-120点程度にとどまるという悲しい結果*27になっていた。どうでもいいけど、センター試験の国語の過去問演習って「の」が多いっすね。言の葉の庭*28かよ。
とにかく、私の苦手科目は古文であった。漢文はまだ漢字が表意文字*29であるがゆえに、読めば何となく意味がわかる部分もあったし、覚えるべきこともさして多くないのだが、そこへ行くと古文は「をかし*30」に代表される「現代語と発音は近いが、意味はかなり遠い古語」や、助動詞*31の用法や活用、主語*32の省略*33、などが積み重なり、センター試験直前となった初詣当時において、それらを全て覚えるのは逆立ちしても*34無理であった。理系*35である私は「還元*36性を持つカルボン酸*37といえば?*38」とか「血糖値*39を上げるホルモン*40を全て答えよ*41」とかの問いには自信を持って答えられる状態であったが、古文はてんで駄目だった。
そんなわけで、神主*42祝詞をあげて*43もらうために、しばらく待っている間も家族と「古文はきっちりやらないとなあ」などと話をしていた。するとお茶と落雁*44を出しに巫女*45さんが来た。巫女さんと言えば古来より、神様に仕える女性である。しかし、その巫女さんが我々に言った言葉は衝撃的なものであった。

「受験ですか?大変ですね。私も古文は苦手でして、センター試験は現代文だけで受験しました。*46


巫女さんですら古文は苦手なのである。それを知った私はいくらか安心したのであった。
(おしまい)

 

 

*1:高等学校よりも、高いレベルの教育と、研究を目的として作られた学校のこと

*2:学校が、その学校に入学したいと考える者がその学校の生徒になるにあたってふさわしいかどうかを試すために行うテストのこと

*3:年の初めに、年が無事終わり、新しい年が無事始まったことを祝う日本の伝統行事。一般的に、おせち料理を食べる、凧あげをする、羽根つきで遊ぶ、爆笑ヒットパレードや戦うお正月などを見ながらダラダラするなどを行う

*4:年の初めに、神社に行き、新年の無事を祈るという正月の伝統行事の一つ。

*5:ここでは、「最も入学をしたい大学」という意味。

*6:入試の結果、学校が自分の学校の生徒としてふさわしい人であると認め、学校の生徒となることを許すこと

*7:きがん、と読む。神社に伝える願い事という意味。

*8:政府が設立した大学のこと

*9:東京都には国立という、国立大学の国立と全く同じ漢字でありながら「くにたち」と読む地名がある。なお、くにたちには一橋大学という、国立(こくりつ)大学が本当にある。

*10:5教科とは英語、国語、数学、理科、社会のこと。7科目というのは数学は数学IAと数学ⅡBの2科目を受けることになるうえに、理科または社会のどちらかは4つに細分化された科目から2つを受験しなくてはならないためトータルで7科目になるということ

*11:障害

*12:日本の昔の文章。一般には江戸時代より前、つまり1867年以前に書かれた文章を古文とする

*13:学校が学生に対して教えたことが分かっているかを試すために数ヶ月に一度程度行うテストのこと

*14:日本語に訳された文章のこと。ただし、古文は昔の日本語であるためここでは現代の日本語に訳された文章という意味になる。

*15:日本語に訳されていない文章のこと。ただし、古文は昔の日本語であるためここでは現代の日本語に訳されていない、昔の日本語のままの文章という意味になる。

*16:私の学校では、古文の定期考査が100点が満点でした。

*17:国立大学の入試を受ける前に、基礎的な学力があるかを確認するテスト。通常の国立大学の入試は、このセンター試験の点数と、国立大学での入試の点数によって合格か不合格かが決定される。

*18:過去に行われたセンター試験の問題のこと。また、過去問演習とは、過去問を実際に解いてみることで、センター試験の傾向や解き方、学力などを把握する受験勉強の一部。

*19:ある物事について伝える、一般的には事実だけが書かれた文章

*20:読むものを楽しませるための作り話。ただし事実を元に書いた小説というのもある。

*21:センター試験の国語は説明文、小説、古文、漢文が50点ずつの200点満点で行う。つまり、私は説明文と小説だけなら満点を取っていた。なお、漢文の意味は後述する。

*22:昔の中国の文章。ただし、日本人などが漢文の文法を真似て書いたものも漢文に含まれ、実際にセンター試験で出題されたこともある

*23:福井県の地名であり、北陸本線の駅の名前。

*24:東海道本線北陸本線などを走る電車。最高時速は130km/hと非常に速い。

*25:京都府の地名。

*26:速度を失うこと

*27:説明文と小説で100点ということから、古文と漢文で10-20点程度しか取れていないということ

*28:新宿御苑での、ある女性と男子高校生の恋を描いた新海誠監督の映画。新海誠監督、つまり君の名は。と同じ監督である。なお、作中では新宿御苑にて女性が缶ビールを飲むシーンがあるが、新宿御苑での飲酒は禁止されているので、この映画を見たからと言って真似をしないように。

*29:文字一つ一つに意味を持たせているタイプの文字。漢字や数学記号などが代表的な表意文字として日本でも使われている。

*30:現代において、「おかしい」は「面白い」、「草不可避」、「通常通りではない」と言った意味で使われるが、古文の「をかし」は「趣が深い」、「美しい」などの意味で使われる。

*31:それ単独では意味を持たないが、文章を作る上で補助する言葉のうち活用のあるものを助動詞、活用のないものを助詞という。例えば「ようだ」などは助動詞だが、「の」などは助詞である。

*32:文章において動作や作用を表す、いわば文の主役のようなもの。常に名詞。なお、名詞とは物の名前を表す単語の総称である。

*33:古文では書き言葉にも関わらず、現代語の会話以上に主語を省略することが多い。これは古文が書かれていた当時は今以上に紙が貴重だったからという説がある

*34:「何をやっても」という意味の例えであり、実際に逆立ちすると学力が上がるということはない。

*35:数学や理科を勉強、研究する、大学のコース

*36:化学反応の一つ。酸化の逆であり、「分子から酸素を奪うこと」と定義されることも多いが、実際には「原子に電子を与える反応」である

*37:カルボキシル基というものを含む分子。酢の酸味の原因である酢酸などが代表的なカルボン酸である。

*38:この問いの答えは、蟻酸。蟻酸とはアリに噛まれると走る痛みの原因となる物質である。

*39:血液中の糖の濃度

*40:ここでは牛の臓物、ではなく動物が体内の状態を調節するために合成して体内に放出する化学物質のこと。

*41:この問いの答えはアドレナリン、糖質コルチコイド、グルカゴン。

*42:かんぬし、と読む。神様に仕え、神社で儀式を行うなどの仕事を行う男性のことである。

*43:祝詞は、のりと、と読む。神社に集められた祈願、つまりお願いごとを神主が神様に直接伝える儀式を「祝詞をあげる」と呼ぶ。

*44:らくがん、と読む。米粉に水飴や砂糖を混ぜたのち、着色し、型に合わせて固めてから、乾燥させた干菓子。神社でよく提供されるほか、お供え物としても使われる。

*45:みこ、と読む。神様に仕え、神社で儀式を行うなどの仕事を行う女性のことである。なお、一般的、伝統的に処女、つまりSEXをしたことがない女性しかなれない。

*46:神様に仕え、神社で働いているいわば日本の伝統文化の象徴である巫女さんが、古文が苦手というのがこの記事の最大の面白ポイントかつオチである。面白いでしょ?